ふわふわ

mococoの近況.主にEVE Onlineに関する話題など.

バックグラウンドストーリ II

2007-01-12 06:52:20 | EVEOnline(BackStory)
ファンタジーであれ,SFであれ,その世界の背景を知ることは楽しい.
例えば「あ,あのエージェントが言ってた依頼ってこれの事だったのか」と自分の中で繋がった瞬間がちょっと嬉しかったり.

下の記事を読んだ人にとって,EVEの世界が少しでも,ただのダメージ数値とisk数値だけの無味乾燥のデジタルワールドじゃなくなれば,いいな.
まぁ,EVE Wikiで先達の偉大な訳が沢山読めるわけだけど.

しかし,自分がただ読むのと,読みやすい日本語に訳し下すのは全然別の作業で,とても難しい...自然な日本語に書き下せていれば良いのだが,mococoにはさっぱり駄目そうなので,翻訳はここらへんで挫折.

ちなみにgoo blogにはアクセスカウンタだけは付いている.さっき見たら,こんな僻地でも見に来てくれる方が毎日30人くらい(ほんとにそんなに居るのか?)は居らっしゃるらしい.モノ好 ありがたいことだ.


[SS] 堀りの神様とご一緒.探索で発見したゾーンにて.
SSに映っている4隻のExhumer達は,実は全て同一人物から繰り出されている.本人は「掘りの神様に魂を売った」とのたまっているが,とうの昔にその神様とやらに憑依されちゃってる事には気づいていないらしい.この時の神様は僅か1.5時間足らずで約120mil分の鉱石を掘り尽くした.

Fatal and The Rabbit(公式訳)

2007-01-12 02:06:23 | EVEOnline(BackStory)
Copyright © CCP
(原文)

●Fatal and The Rabbit
「破滅」と「ウサギ」

Jirai LaitanenとKorako Kosakamiのコンビは「Fatal and The Rabbit(破滅とウサギ)」の異名で知られている.彼等は,元はCaldari正規軍 第37小隊「Octopus」の前途有望な隊員だった.

Laitanenは舌先三寸が達者でカリスマ的な冷笑がよく似合う,敏腕で才能あるキャプテンだった.多くの者が,彼は昇進しいずれ権力ある地位に辿り着くだろうと思っていたが,実際には彼は虚栄心が強く,自惚れ屋で貪欲だった.友人であるKosakamiは非常に内気だったが,優秀かつ頭脳明晰で,専門的な技術知識をも持ち合わせていた.

10年前のとある週に,Kosakamiが不時着事故による過失致死の責任を咎められたことがあった.時を同じくしてLaitanenの昇格が見送られてしまい,友人であった二人は早々に軍に見切りを付け,脱走することを決意した.彼等は二隻のCondor級フリゲートを盗み出し(そして彼等は今日でもこれに騎乗している),Gallente連邦とCaldari国の間に位置する,宙賊の蔓延る(はびこる)地帯へと逃亡した.

その後,彼等が犯罪社会に身を染めるのにそう長くは掛からず,数ヶ月の後に「Gurista」と呼ばれる彼等の犯罪組織が設立されたのだった.「Gurista」とは,Caldari語で「naughty people」と「gang」を意味する二つの俗語の掛け合わせたものだという.

Guristasは大国の主権内へも攻撃を仕掛けることで有名で,わざわざこんな危ない橋を渡ろうとする宙賊は実際,殆ど存在しない.一般に宙賊が襲撃を行うのは略奪の為で,単に貨物船から積み荷を盗んだり,または人質として乗客を拉致したり,というものが殆どである.しかしGuristasの襲撃では多くの場合,拠点基地(採鉱施設,セントリーガンなど)が破壊されており,主な目的が大国の活動の妨害行為であるようにも見受けられる.このことは,何処かの悪辣な企業か,若しくは何処かの国の政府そのものが,Guristasを雇い入れてCaldari国の領土を侵犯しようと画策しているのではないかという憶測を呼んでいる.

しかしながら,Gristasの襲撃で最も有名なものはCaldari国へのものではなく,Gallente連邦の大使が誘拐され莫大な身代金が支払われた事件だろう.この彼等の「輝かしい」武勲によって,Guristasは単なる能無しの荒くれ者集団では無いということを人々に印象付け,彼等はは一目置かれる存在となった.

Luecin Rileau大使は「ダイアモンド王」として知られるDarouen Rileauの息子だった.彼には一つ大いなる悪癖があって,それがギャンブルだった.そもそも彼のギャンブルへの大層なのめり込みっぷりが,Gallente連邦の要職の中でも微妙な職として悪名高い,Caldari国への駐在大使に任ぜられた主な理由でもあった.Rileau大使はCaldariへ駐在中,Vellaine星系のTiegjonステーションにある「Tiegjon グランド カジノ」にしばしばよく出入りしていたので「Fatal and The Rabbit」のコンビはこれを狙ったのだった.

彼等二人は変装し,一隻の船でTiegjonステーションにドックインした.「Fatal(破滅)」ことLaitanenがかのカジノに潜入している間,「The Rabbit(ウサギ)」ことKosakamiは係留スペースにドックされた船の中に留まった.

「Fatal」はRileau大使が興じていたPettokori(有名な電気ボードを用いた賭博ゲーム)に自分もまた参加した.とあるゲームの途中で「Fatal」はわざと大使に連敗し,遂に掛け金を全て使い果たしてしまったかの様に見せかけて,自分の持つ船を担保に大使に勝負を挑んだ.大使はこの賭けを受けて立ち,当然のようにこの賭けにも勝ったのだった.「Fatal」は大使に,彼が勝ち取った新しい船を見に行かないかと薦め,気を良くした大使は数人の屈強なボディーガードに付き添われて船のドックスペースに赴いた.
「Fatal」によってゲームが進行している間「The Rabbit」の方も大忙しだった.彼は催眠ガスを充填したタンクを乗船タラップに取り付ける作業を一人で行っていたのである.

そしてこの後のことは言うまでも無い.大使とボディーガードたちが乗船タラップに乗り込んだ瞬間,彼等は揃って程よくお寝んねする破目になった.コンビは,眠りこけたRileau大使だけを自分たちの船に放り込んで,悠々とステーションを離れた.別の船が同じ係留スペースにたまたまドックインしてきて,タラップの上で高イビキをかいているボディーガード達を発見したのはそれから1時間も後のことだった.当然だが警備員が駆けつけたときにはもう,誘拐犯達は遥か宇宙の彼方に飛び去ってしまっていたのである.

この後もGallente連邦は誘拐犯を捕らえることはできず,結局,最終的に大使の家族(つまりダイアモンド王)は,沢山のダイアモンド原石を含んだ,莫大な身代金をGuristasに払うことになったのだった.この一連のドラマは多くのメディアで注目を集め,「Fatal and The Rabbit」コンビは一世を風靡したのだった.二人はEVEの世界で最も悪名高き犯罪者になったが,この名声は結局,彼等の組織の妨げにしかならなかった.

なぜならば,皮肉にも世間の注目を浴びた事で周辺宙域での略奪活動が以前のようには簡単にいかなくなってしまい,Guristasの面々はこの後,世間のほとぼりが醒めるまでの数ヶ月間,鳴りを潜めることを余儀なくされてしまったからである.


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訳者蛇足:Guristas piratesは大嫌い!