薫山とユッキーのブログ

本・映画と徒然なる日記です。
キティちゃんのコレクションも始めました。

催眠 著者 松岡圭祐

2009-05-09 09:34:28 | 
<あらすじ>
インチキ催眠術師の前に現れた不気味な女性。突然大声で笑い出しては、自分は宇宙人だと叫ぶ彼女が見せる予知能力は話題となり、日本中のメディアが殺到した。その頃、二億円もの横領事件の捜査線上には、ある女性が浮かび上がっていた。臨床心理士・嵯峨敏也が、催眠療法を駆使して見抜いた真実とは?衝撃のどんでん返しの後に感動が押し寄せる

あらすじを読む限りでは、なにやらトンデモ本系統の
荒唐無稽な小説かなと思いましたが、
心理学の基礎知識がやや過剰に演出されている部分が多々ありましたが
そこそこ楽しめました。

たとえば、主人公は、眼球の動きで当人がどのように思考しているか
推理するシーンがあったり、連想したイメージにより
表情筋の微妙な違いで心を読むなんてこともしますw

心理学を勉強したものであれば、小説上で主人公が話す人の分析理論は
実在することがわかりますが絶対的なものではないのは周知の事実です。
統計データもないのに、初対面でずばりと推論してしまい
あたってしまうところが、娯楽小説の演出なのでしょう。。。

催眠術というと、なにやら怪しいものと思う方が多いですが
小説の中で、催眠療法を応用して、精神療法をするシーンも
あるので、カウンセリング面で考えれば、
決して変なものではない一面もあります。
催眠術というのは、リラックス状態に導く療法で使用されるのが
本来のあるべき姿です。。

一部の謎を残したままエンディングを迎えるので
あれれ と思ったらシリーズ物の第一作のようでした。

薫山