Life be kind

人生が優しいものになるように暮らす私の好きなこと
おいしいものの食べ歩きかららフラや音楽などのあれこれです

大いなる沈黙へ

2014-09-23 | 日記
話題の映画『大いなる沈黙へ』を観てきました




この映画で舞台となるグランドシャルトルーズ修道院とは・・・

カルトジオ修道院の総本山  900年前に建てられた修道院は 現在も 社会と隔絶した静寂の中 30人ほどの修道士たちが 沈黙と瞑想と祈りに捧げる生活を送っています(フランス観光開発機構HPより)

・・・とあるように フランスのシャルトルーズ山地に建つ 外部の者が立ち入ることが出来ない戒律の厳しい修道院で


そこに 監督がひとりでカメラを持ち込んで 半年間を修道士とともに暮らした中で撮影をしたというドキュメント作品です

撮影のオファーをしてから16年後に修道院側からの撮影許可が下り
撮影に1年 編集2年 公開されてヨーロッパで各賞を受賞してから 日本に入ってくるまで9年もかかっているという おそろしく時間のかかった貴重な映画でもあり

あちこちのメディアで取り上げられていたので なんとか上映中に見てみたいと思っていました






音楽なし ナレーションなし 撮影のための照明もなしという条件のもと 

自然光の中で 移ろいゆく季節の表情を感じ  

修道士さんの足音 ドアの開閉音 雨の音 風の声 ・・・と音声のほとんどないという 題名通り沈黙の中で流れる時を 心を研ぎ澄ませて見るような映画でした


修道士さんは 一人ずつの部屋の中で暮らし 一日の大半をその部屋での祈りと瞑想で過ごして 食事もひとりでとり

ほかの修道士さんとの会話は 日曜の昼食後に散歩する数時間しかできないという・・

・・・

・・ 1週間も誰とも話もしないでいたら だんだんと喋り方すら忘れてしまいそう・・と思いましたが・

ただ ありのままを映し出した映像は 優しい光で 暗闇ではろうそくの灯りの明るさを思い知り 一日の中での光の量の移り変わりなど 忘れていた当たり前のありがたさも思い出しました

心に課題を落とし 頭の中に映像の断片が刻み込まれたような 重い映画でした

人の表情がほぼ真顔だけで 笑顔がないという映画も初めてで 



何も持たず すべてを捨てて こんな厳しい修道院に自ら入るとは なにかきっと その人ごとに大きな 大きななにかがあったのかなとも思いながら観ていました   

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