羽生善治
(1970 - ) 将棋棋士
若干25歳で史上初の7タイトル独占を達成する。生涯獲得タイトルは81期で史上最多(2012年7月現在)。「史上初」「歴代1位」という記録を軒並み保有し、将棋界において100年に1度出現するかどうかの天才とされる。傑出した勝負師の言動には各界から注目が集まっている。
▼著書
決断力
大局観
才能とは続けられること
40歳からの適応力
▼その他
プロフェッショナル 仕事の流儀[DVD]
-------------------------------------------------
人間には二通りあると思っている。
不利な状況を喜べる人間と、喜べない人間だ。
「これがよさそうだ」という手が一つも見えない場面も非常に多い。
追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。
「自分の得意な形に逃げない」ということを心がけている。
私は、対局が終わったら、その日のうちに勝因、敗因の結論を出す。
一番いいと思えるものを簡単に、単純に考えることができれば、
逆境からの突破口を見出せる。
相手は敵であると同時に作品の共同制作者であり
自分の個性を引き出してくれる人ともいえる。
勝負に一番影響するのは「怒」の感情だ。
平常心をどれだけ維持できるかで、勝負は決まる。
守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる。
守りたければ攻めなければいけない。
自分から踏み込むことは勝負を決める大きな要素である。
ビジネスや会社経営でも同じでしょうが、一回でも実践してみると、
頭の中だけで考えていたことの何倍もの「学び」がある。
差が開いてから相手に詰め寄られたとき
最初のリードの残像を残しているのはいけない。
たとえば、最初に相手がミスをする。そして次に自分がミスをする。
ミスとミスで帳消しになると思いがちだが、あとからしたミスのほうが罪が重い。
相手のミスがあって、初めて形勢は逆転する。
勝つのは一点差でいい。
五点も十点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目ざしているほうが、むしろ確実性が高くなる。
決まり切った局面で長考して時間を使って疲れるより、
勝負どころの場面で、深い集中力を発揮できることが大切。
私が深く集中するときは、スキンダイビングで海に深く潜っていく感覚と似ている。
直感には邪念の入りようがない。
長く考えると言うのは道に迷っている状態なんですね。
「勝ちたい」とか余計な思考も入ってくる。
だから、いくら考えても分からない時は、最初に戻って直感にゆだねることがよくあります。
長い時間考えた手がうまくいくケースは非常に少ない。
何事も年齢が上がってから覚えた人は、感覚よりも知識に頼る傾向がある。
山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、
「選ぶ」より「いかに捨てるか」の方が、重要なことだと思います。
今の情報化社会では知識や計算は簡単に手に入る、出来る物。だからもうあまりそれらに意味はない。これからの時代の人間にとって大事なのは決断する事だと思います。
ひらめきやセンスも大切ですが、
苦しまないで努力を続けられるということが、何より大事な才能だと思います。
私は才能は一瞬のひらめきだと思っていた。
しかし今は、10年とか20年、30年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。
何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって
継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。
誰でも最初は真似から始める。
しかし、丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったのか、
どういう過程でそこにたどり着いたのか、その過程を理解することが大切。
見た目には、かなり危険でも、読み切っていれば怖くはない。
剣豪の勝負でも、お互いの斬り合いで、相手の刀の切っ先が鼻先1センチのところをかすめていても、読みきっていれば大丈夫なんです。
「いかに戦うか」は大局観にかかわるが、その具体的な戦略は事前研究が決め手になる。
事前にしっかり準備して万全の態勢で、対局に臨んでくる人は強い。
勝負では、知っていることに自分の思考とか、アイデアをプラスしないと意味がないのですが、
知っているというその一点だけで、有利になるということもよくあるんです。
「プレッシャーはその人の持っている器に対してかかるものだ。
器が大きければプレッシャーを感じることがないはずだ」
と自分に言い聞かせています。
どんな場面でも、今の自分をさらけ出すことが大事なのだ。
すでに過ぎ去ったことは仕方がない。
私は、意識的に先のことを考えるようにしています。
反省は勝負がついた後でいい。
普段練習で指しているときも、公式戦で大きな勝負をやっているときも、
私は、同じ力を発揮することを考えている。
特に将棋に似ているスポーツはテニスだろう。
一人で考えるか、それとも何人かの人が集まって知恵を出し合うか、
どちらがより有効かは、非常に面白いテーマだ。
私は、基本的には一人で考えなくてはいけないと思っている。
お互いに日本語をしゃべっているから意思の疎通ができている、というのは錯覚だ。
最先端で争っていると、そこを避けることは、逃げることでもある。
プロの世界では、これが「よし」という結論が出たら、その形は二度と実戦に現れない。
人生の中で目指しているものがはっきりしている人は
いくつになってもエネルギーがある。
人生は食事をして眠るだけのくり返しではない。
「こういうことができた」「こういうことを考えた」という部分がある。
基本的に人間というのは怠け者です。
何も意識しないでいると、つい楽な方向や平均点をとる方向にいってしまいます。
だから相当意志を強く持って、志を高く揚げ核となっている大きな支えを持たないと、
一生懸命にやっているつもりでも、無意識のうちに楽な方へ楽な方へと流されていくことがあると思います。
自分自身の目標に向かって、ちょっと無理するくらいの気持ちで踏みとどまらないといけません。
努力をしている人の側にいると、自然にいい影響が受けられるだろう。
積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にする。
「まだその時期じゃない」「環境が整っていない」とリスクばかり強調する人がいるが
環境が整っていないことは、逆説的に言えば、非常にいい環境だと言える。
確かに負けている時の方が新しいことはやりやすいですね。
どうせ今、状況が悪いんだから、何か違うことでもやるかという。
とにかく良くなるまで色々手を尽くせばいいので、
そういう時の方が思い切ったことはやりやすい。
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(1970 - ) 将棋棋士
若干25歳で史上初の7タイトル独占を達成する。生涯獲得タイトルは81期で史上最多(2012年7月現在)。「史上初」「歴代1位」という記録を軒並み保有し、将棋界において100年に1度出現するかどうかの天才とされる。傑出した勝負師の言動には各界から注目が集まっている。
▼著書
決断力
大局観
才能とは続けられること
40歳からの適応力
▼その他
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人間には二通りあると思っている。
不利な状況を喜べる人間と、喜べない人間だ。
「これがよさそうだ」という手が一つも見えない場面も非常に多い。
追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。
「自分の得意な形に逃げない」ということを心がけている。
私は、対局が終わったら、その日のうちに勝因、敗因の結論を出す。
一番いいと思えるものを簡単に、単純に考えることができれば、
逆境からの突破口を見出せる。
相手は敵であると同時に作品の共同制作者であり
自分の個性を引き出してくれる人ともいえる。
勝負に一番影響するのは「怒」の感情だ。
平常心をどれだけ維持できるかで、勝負は決まる。
守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる。
守りたければ攻めなければいけない。
自分から踏み込むことは勝負を決める大きな要素である。
ビジネスや会社経営でも同じでしょうが、一回でも実践してみると、
頭の中だけで考えていたことの何倍もの「学び」がある。
差が開いてから相手に詰め寄られたとき
最初のリードの残像を残しているのはいけない。
たとえば、最初に相手がミスをする。そして次に自分がミスをする。
ミスとミスで帳消しになると思いがちだが、あとからしたミスのほうが罪が重い。
相手のミスがあって、初めて形勢は逆転する。
勝つのは一点差でいい。
五点も十点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目ざしているほうが、むしろ確実性が高くなる。
決まり切った局面で長考して時間を使って疲れるより、
勝負どころの場面で、深い集中力を発揮できることが大切。
私が深く集中するときは、スキンダイビングで海に深く潜っていく感覚と似ている。
直感には邪念の入りようがない。
長く考えると言うのは道に迷っている状態なんですね。
「勝ちたい」とか余計な思考も入ってくる。
だから、いくら考えても分からない時は、最初に戻って直感にゆだねることがよくあります。
長い時間考えた手がうまくいくケースは非常に少ない。
何事も年齢が上がってから覚えた人は、感覚よりも知識に頼る傾向がある。
山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、
「選ぶ」より「いかに捨てるか」の方が、重要なことだと思います。
今の情報化社会では知識や計算は簡単に手に入る、出来る物。だからもうあまりそれらに意味はない。これからの時代の人間にとって大事なのは決断する事だと思います。
ひらめきやセンスも大切ですが、
苦しまないで努力を続けられるということが、何より大事な才能だと思います。
私は才能は一瞬のひらめきだと思っていた。
しかし今は、10年とか20年、30年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。
何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって
継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。
誰でも最初は真似から始める。
しかし、丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったのか、
どういう過程でそこにたどり着いたのか、その過程を理解することが大切。
見た目には、かなり危険でも、読み切っていれば怖くはない。
剣豪の勝負でも、お互いの斬り合いで、相手の刀の切っ先が鼻先1センチのところをかすめていても、読みきっていれば大丈夫なんです。
「いかに戦うか」は大局観にかかわるが、その具体的な戦略は事前研究が決め手になる。
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勝負では、知っていることに自分の思考とか、アイデアをプラスしないと意味がないのですが、
知っているというその一点だけで、有利になるということもよくあるんです。
「プレッシャーはその人の持っている器に対してかかるものだ。
器が大きければプレッシャーを感じることがないはずだ」
と自分に言い聞かせています。
どんな場面でも、今の自分をさらけ出すことが大事なのだ。
すでに過ぎ去ったことは仕方がない。
私は、意識的に先のことを考えるようにしています。
反省は勝負がついた後でいい。
普段練習で指しているときも、公式戦で大きな勝負をやっているときも、
私は、同じ力を発揮することを考えている。
特に将棋に似ているスポーツはテニスだろう。
一人で考えるか、それとも何人かの人が集まって知恵を出し合うか、
どちらがより有効かは、非常に面白いテーマだ。
私は、基本的には一人で考えなくてはいけないと思っている。
お互いに日本語をしゃべっているから意思の疎通ができている、というのは錯覚だ。
最先端で争っていると、そこを避けることは、逃げることでもある。
プロの世界では、これが「よし」という結論が出たら、その形は二度と実戦に現れない。
人生の中で目指しているものがはっきりしている人は
いくつになってもエネルギーがある。
人生は食事をして眠るだけのくり返しではない。
「こういうことができた」「こういうことを考えた」という部分がある。
基本的に人間というのは怠け者です。
何も意識しないでいると、つい楽な方向や平均点をとる方向にいってしまいます。
だから相当意志を強く持って、志を高く揚げ核となっている大きな支えを持たないと、
一生懸命にやっているつもりでも、無意識のうちに楽な方へ楽な方へと流されていくことがあると思います。
自分自身の目標に向かって、ちょっと無理するくらいの気持ちで踏みとどまらないといけません。
努力をしている人の側にいると、自然にいい影響が受けられるだろう。
積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にする。
「まだその時期じゃない」「環境が整っていない」とリスクばかり強調する人がいるが
環境が整っていないことは、逆説的に言えば、非常にいい環境だと言える。
確かに負けている時の方が新しいことはやりやすいですね。
どうせ今、状況が悪いんだから、何か違うことでもやるかという。
とにかく良くなるまで色々手を尽くせばいいので、
そういう時の方が思い切ったことはやりやすい。
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