名言の深海

名言とその著者への接近。

美しい結婚と離婚 川端康成

2012年04月10日 | 名言記事
二人の結婚は美しかった。なぜなら彼女は離婚する力を持っていたから。 二人の離婚もまた美しかった。なぜなら彼女は友達となれる心を持っていたから。

   (川端康成 :作家)



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川端康成 (1899-1972)

幼少期に家族の不幸が続き、15歳までに父母、姉、祖父母といった近親者が他界した。

東京帝大に在学中、同人誌に発表した作品が菊池寛の目にとまり、文壇デビューを果たす。その20数年後、川端は三島由紀夫を見出して作家デビューに導いている。

戦時中、すでに著名な作家だった川端は特攻隊を取材したが、戦後になっても特攻隊について書かなかった。繊細な神経ゆえに文章にできなかったと推察される。

1968年にノーベル文学賞を受賞。モーニングではなく紋付羽織袴で臨んだ授賞式は話題になった。その4年後、自室で死亡しているのが発見される。死因としては、ガス自殺説と事故死説がある。

日本文学史上、もっとも美しい文章を書いたと称されるが、学生時代における作文の成績は88人中86番目だったという。



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