【2日目 ウレシパモシリ見学】
■いざ!東和町へ
2日目は我々へのパーマカルチャ伝導を請け負って頂いた酒匂さんの自然農園-ウレシパモシリ-見学です。朝,旅館を出発し,東和インターチェンジ出口で酒匂さんと待ち合わせです。
インターチェンジについてふとスケジュールを見ると,「11:30 東和IC合流,11:30 西洋風ガーデン見学」とあります。「あ-あ,移動時間計算してないよこりゃ,押しちゃうよー」と思ったのですが・・な-んとガーデンはインターチェンジのすぐとなり(本当に隣・ものすごぉく隣)でした。てくてく歩いていく人もいて車で移動するのがばからしいくらいです。とりあえず,そば屋さんで昼食となりました。
■西洋風ガーデン見学
昼食後は西洋風ガーデンの見学です。酒匂さんの奥様がガーデンを作る際,かかわられたそうです。このガーデンは20R,600坪あります。通常,植木屋さんが育てた大きな木を持ってきて植えるのが当たり前だそうですが,全ての木々が苗から育てられたそうです。10年前から始められたとは思えないほど木々が茂っていました。
このガーデンの特徴は当然,有機管理であることに加えて,食べられる景観作りを目指している点だそうです。まず,センターにやせた土地でも早く育ち,木陰を作り出すアカシアなどを植え,回りにじょじょにいろいろな植物を植えていくそうです。タラ,はしばみ,アーモンド,すいかずら,リンゴ,バレー,グミ,ベリーなどの木々を観察しました。
これらは鶴川でも十分栽培可能であり,様々な味覚を楽しめ,かつ,垣根代わりになったり,日陰を作ったり,窒素固定したりと大活躍するそうです。
あと,ベランダなどで栽培するのにいいのが,麻袋栽培!だそうです。コーヒー豆なんかが入っている麻袋に,ここではメロンを栽培していました。
麻袋は保温性,通気性に優れ,すごく良いそうです。
もう1つのこのガーデンの特徴は園芸療法です。基本的に植生が車いすの目線で美しく見えるように設定されています。
導線に関しても(ハーブガーデンは特に)車いすで動きやすいようになっています。さらに,園芸作業を精神疾患や障害を持つ方々への療法として活用しているそうです。これに関しては,「精神科・作業療法士のある人(私の頭が上がらない人)」が興味津々でした。
いつまでも興味のつきないガーデン見学でしたが,時間がやってきてしまい,いよいよウレシパモシリ見学です!
■ウレシパモシリ見学
ウレシパモシリ-アイヌ語で「自然界」-に到着しました。2軒の家屋の周辺に田畑が広がり,空は青く,空気は澄んでいました。我々を歓迎するために豚君まで現れてくれ,一同で大騒ぎ。奥さんとお子様をご紹介頂き,早速,農園見学に出発しました。
はじめに,お子様たちの名前の由来になっている,はんの木,ねむの木についてのお話がありました。
これらは,昔,たんぼの畦に植えられていたそうです。畦を安定させ,窒素固定をするそうです。また,伐っても再生力が強く,薪の材料として重宝したそうです。
水田では見事に稲が育っていました。
今年から,全ての水田で不耕起農法を行っており,もっぱら「合鴨たち」が耕したそうです。
除草のため,くず大豆を撒いたそうですが,ほとんど鴨のえさになっているのではとのこと。そのせいか,なんと野生の鴨まで夜勤(ハンターを避けるため)で耕しに来てくれるそうです。
また,畦の草は刈ったあと,持ち出さないと行けないそうです。なぜかというと刈った葉をその場においておくと有機質の良い土になってしまい,畦が崩れてしまうからだそうです。そこで,ウレシパモシリでは,牛に畦の草を食べてもらっているそうです。
えさ代の節約,手間の節約になり,しかも,畦の草さえも無駄にしないという,まさに「循環」といったところでしょうか。さらに,排水路では蛍の幼虫のえさとなる貝が生息しており,そのおかげで,大乱舞がみられるそうです(みたーい)。
次に,ため池に移動です。
ウレシパモシリの農業用水は全てこのため池でまかなわれているそうです。深さは3mもあり,ふな,こい,沼エビなどがいるそうです。これらは食卓にならぶ事もあるそうです。ちょうど,まわりの山々の雪解け水が集まってくるようにデザインされているそうで,昔の人はすごいなと思いました。
面白かったのは,「ふなはわく」というお話です。ため池などに生息しているふなというのは人が放した訳ではないのにいつの間にか住み着いているそうです。これを地元の人々は「ふなはわく」というそうです。
ため池から戻る途中,畑でキュウリをもいで食べさせてもらいました。
甘いこと,びっくりしました。こんな,野菜を鶴川でも作れたらと夢は膨らみます。
母屋の前まで戻ってきてから,豚舎,やぎ,鶏舎を見学しました。
なにが,びっくりって全く臭くないんです。これなら,十分鶴川でも飼える!と思いました(豚は無理かもしれませんが・・鶏とヤギならイケル?)。方法について聴きましたが詳細が理解できませんでした。また,教えてもらいましょう。鶏に関しては鶏舎の中にミミズの養殖箱がおいてあります。ミミズを鶏が食べ,鶏の糞をミミズが食べるという「循環」がここでも出来上がっています。
これらの見学のあと,即席タープの下で頂いたお茶とケーキ(ウレシパモシリ製 卵&にんじん)のおいしかったこと!感動的でした。
これらを頂きつつ,酒匂さんへの質問タイムとなりましたが,いやー盛り上がりましたね。やがて,終了,順次解散となっても誰一人帰りません。本当にいつまでも帰りたくない,心温まる思いがしました。
我が家も,蛍乱舞に後ろ髪を引かれつつ,風の又三郎の地,種山高原へキャンプに向かうためウレシパモシリを後にしました。こりゃ,また来なきゃね。ていうか間違いなく来ます(みなさんもそう思いますよね?)。酒匂さん,そして奥様とお子様方,本当にありがとうございました。
■二日目のまとめ
二日目は,西洋風ガーデンで実際の外構の参考になる体験をしました。かなり,具体的にイメージが湧いてきました。ウレシパモシリでは,まさに,パーマカルチャ-循環型社会が実践されていました。
そして,それらを目の当たりにできたこと,いろいろなお話を聴けたことは非常に有意儀でした。しかし,この場所の美しさ,においを感じ,空気を吸い,音を楽しみ,それを皆で共有した-体感したこと-の方がより重要である気がします。この体感をぜひ鶴川でも実現したいと思います。
【最後に】
このツアーを企画・運営して下さったアンビエックスの皆様,お忙しい中,細心の配慮を賜りありがとうございました。くりこまの皆様,ウレシパモシリの皆様,大勢で押し掛けた我々を暖かく,凄まじい情熱で迎えて頂いて本当にありがとうございました。ツアーに参加した皆様,この体験をぜひ,今後に生かしていきましょう。そして,また行きましょう!
この顛末記を最後まで,読んで下さってありがとうございます。くだらない点,至らない点が多々あると思いますが,できうる限り正確に情報を網羅したつもりです。また,少しでも旅の雰囲気,今自分の中に残っている思いをこの文章の中に凍結できるよう書いたつもりです。年月が経っても,この思いを忘れぬように・・
(文・かわちや)
■いざ!東和町へ
2日目は我々へのパーマカルチャ伝導を請け負って頂いた酒匂さんの自然農園-ウレシパモシリ-見学です。朝,旅館を出発し,東和インターチェンジ出口で酒匂さんと待ち合わせです。
インターチェンジについてふとスケジュールを見ると,「11:30 東和IC合流,11:30 西洋風ガーデン見学」とあります。「あ-あ,移動時間計算してないよこりゃ,押しちゃうよー」と思ったのですが・・な-んとガーデンはインターチェンジのすぐとなり(本当に隣・ものすごぉく隣)でした。てくてく歩いていく人もいて車で移動するのがばからしいくらいです。とりあえず,そば屋さんで昼食となりました。
■西洋風ガーデン見学
昼食後は西洋風ガーデンの見学です。酒匂さんの奥様がガーデンを作る際,かかわられたそうです。このガーデンは20R,600坪あります。通常,植木屋さんが育てた大きな木を持ってきて植えるのが当たり前だそうですが,全ての木々が苗から育てられたそうです。10年前から始められたとは思えないほど木々が茂っていました。
このガーデンの特徴は当然,有機管理であることに加えて,食べられる景観作りを目指している点だそうです。まず,センターにやせた土地でも早く育ち,木陰を作り出すアカシアなどを植え,回りにじょじょにいろいろな植物を植えていくそうです。タラ,はしばみ,アーモンド,すいかずら,リンゴ,バレー,グミ,ベリーなどの木々を観察しました。
これらは鶴川でも十分栽培可能であり,様々な味覚を楽しめ,かつ,垣根代わりになったり,日陰を作ったり,窒素固定したりと大活躍するそうです。
あと,ベランダなどで栽培するのにいいのが,麻袋栽培!だそうです。コーヒー豆なんかが入っている麻袋に,ここではメロンを栽培していました。
麻袋は保温性,通気性に優れ,すごく良いそうです。
もう1つのこのガーデンの特徴は園芸療法です。基本的に植生が車いすの目線で美しく見えるように設定されています。
導線に関しても(ハーブガーデンは特に)車いすで動きやすいようになっています。さらに,園芸作業を精神疾患や障害を持つ方々への療法として活用しているそうです。これに関しては,「精神科・作業療法士のある人(私の頭が上がらない人)」が興味津々でした。
いつまでも興味のつきないガーデン見学でしたが,時間がやってきてしまい,いよいよウレシパモシリ見学です!
■ウレシパモシリ見学
ウレシパモシリ-アイヌ語で「自然界」-に到着しました。2軒の家屋の周辺に田畑が広がり,空は青く,空気は澄んでいました。我々を歓迎するために豚君まで現れてくれ,一同で大騒ぎ。奥さんとお子様をご紹介頂き,早速,農園見学に出発しました。
はじめに,お子様たちの名前の由来になっている,はんの木,ねむの木についてのお話がありました。
これらは,昔,たんぼの畦に植えられていたそうです。畦を安定させ,窒素固定をするそうです。また,伐っても再生力が強く,薪の材料として重宝したそうです。
水田では見事に稲が育っていました。
今年から,全ての水田で不耕起農法を行っており,もっぱら「合鴨たち」が耕したそうです。
除草のため,くず大豆を撒いたそうですが,ほとんど鴨のえさになっているのではとのこと。そのせいか,なんと野生の鴨まで夜勤(ハンターを避けるため)で耕しに来てくれるそうです。
また,畦の草は刈ったあと,持ち出さないと行けないそうです。なぜかというと刈った葉をその場においておくと有機質の良い土になってしまい,畦が崩れてしまうからだそうです。そこで,ウレシパモシリでは,牛に畦の草を食べてもらっているそうです。
えさ代の節約,手間の節約になり,しかも,畦の草さえも無駄にしないという,まさに「循環」といったところでしょうか。さらに,排水路では蛍の幼虫のえさとなる貝が生息しており,そのおかげで,大乱舞がみられるそうです(みたーい)。
次に,ため池に移動です。
ウレシパモシリの農業用水は全てこのため池でまかなわれているそうです。深さは3mもあり,ふな,こい,沼エビなどがいるそうです。これらは食卓にならぶ事もあるそうです。ちょうど,まわりの山々の雪解け水が集まってくるようにデザインされているそうで,昔の人はすごいなと思いました。
面白かったのは,「ふなはわく」というお話です。ため池などに生息しているふなというのは人が放した訳ではないのにいつの間にか住み着いているそうです。これを地元の人々は「ふなはわく」というそうです。
ため池から戻る途中,畑でキュウリをもいで食べさせてもらいました。
甘いこと,びっくりしました。こんな,野菜を鶴川でも作れたらと夢は膨らみます。
母屋の前まで戻ってきてから,豚舎,やぎ,鶏舎を見学しました。
なにが,びっくりって全く臭くないんです。これなら,十分鶴川でも飼える!と思いました(豚は無理かもしれませんが・・鶏とヤギならイケル?)。方法について聴きましたが詳細が理解できませんでした。また,教えてもらいましょう。鶏に関しては鶏舎の中にミミズの養殖箱がおいてあります。ミミズを鶏が食べ,鶏の糞をミミズが食べるという「循環」がここでも出来上がっています。
これらの見学のあと,即席タープの下で頂いたお茶とケーキ(ウレシパモシリ製 卵&にんじん)のおいしかったこと!感動的でした。
これらを頂きつつ,酒匂さんへの質問タイムとなりましたが,いやー盛り上がりましたね。やがて,終了,順次解散となっても誰一人帰りません。本当にいつまでも帰りたくない,心温まる思いがしました。
我が家も,蛍乱舞に後ろ髪を引かれつつ,風の又三郎の地,種山高原へキャンプに向かうためウレシパモシリを後にしました。こりゃ,また来なきゃね。ていうか間違いなく来ます(みなさんもそう思いますよね?)。酒匂さん,そして奥様とお子様方,本当にありがとうございました。
■二日目のまとめ
二日目は,西洋風ガーデンで実際の外構の参考になる体験をしました。かなり,具体的にイメージが湧いてきました。ウレシパモシリでは,まさに,パーマカルチャ-循環型社会が実践されていました。
そして,それらを目の当たりにできたこと,いろいろなお話を聴けたことは非常に有意儀でした。しかし,この場所の美しさ,においを感じ,空気を吸い,音を楽しみ,それを皆で共有した-体感したこと-の方がより重要である気がします。この体感をぜひ鶴川でも実現したいと思います。
【最後に】
このツアーを企画・運営して下さったアンビエックスの皆様,お忙しい中,細心の配慮を賜りありがとうございました。くりこまの皆様,ウレシパモシリの皆様,大勢で押し掛けた我々を暖かく,凄まじい情熱で迎えて頂いて本当にありがとうございました。ツアーに参加した皆様,この体験をぜひ,今後に生かしていきましょう。そして,また行きましょう!
この顛末記を最後まで,読んで下さってありがとうございます。くだらない点,至らない点が多々あると思いますが,できうる限り正確に情報を網羅したつもりです。また,少しでも旅の雰囲気,今自分の中に残っている思いをこの文章の中に凍結できるよう書いたつもりです。年月が経っても,この思いを忘れぬように・・
(文・かわちや)