エコヴィレッジ鶴川は一日にしてならず

鶴川某地にて展開する自然志向のコーポラティブハウス「エコヴィレッジ鶴川」。
住民の手で心地よい暮らし、現在進行形。

【第2回総会】安全で健康な暮らしについて(相根昭典)

2005年01月23日 | 建設組合の様子
貝てき漆喰 http://ambiex.jp/sozai/2.html
この材料は、素人の人にも塗りやすいです。腕前のいい職人さんに塗ってもらうと、塗りやすいといわれます。この配合になるまでに1年くらいかかりました。大分のしっくいと、北海道のホタテの貝の粉を、埼玉の工場でブレンドしています。材料は、産地まで行って在庫の貝殻の山も見て、工場も現地まで行って見てきました。埼玉の工場は在庫するときに化学物質に移染しないように、置く場所に配慮してくれています。材料は一度に5トン分くらい頼まないとあわないのですが、一度にそんなにたくさんは使わないので、在庫が発生してしまいます。しかし、在庫のストック料は無料にしてくださっています。また、手作業でまぜて作っていますし、石とか無機のものしか置いていない場所で作ってもらっていますので、運ぶときの車で混載することで移染が心配ですが、それ以外はとても安心です。我々の意気を感じてやってもらっているので、ビジネスだけど儲けがあるわけではなく、運動なんですね。想いでつくってもらっています。

貝てきパウダー http://ambiex.jp/sozai/3.html
しっくいは鏝(こて)で塗らなければ仕上げられませんが、ブレンドにつのまたを混ぜることで、粘りをつけてローラーで塗れるようにしました。漆喰はどんどん固まっていくのでほとんど落ちませんが、パウダーは表面から少し粉黛が落ちます。パウダーの利点は、塗りやすいということ。塗り重ねもしやすいです。

貝てきしっくいやパウダーを塗るワークショップを企画しますので、ご自分で塗りたい方はぜひ参加してください。実際のお宅の中を一人で黙々と塗るのは結構大変なので、何人かで入ると励ましあって塗れます。最初はまだ慣れていないので、うまくないけど、それはそれで味が出ていい感じになります。

木材 http://ambiex.jp/sozai/7.html
宮城県のくりこま山のくんえん杉を使っています。ここでは、以前防カビ処理をするための水槽だったところを、くんえん処理のための装置に転用しています。これまでずっと付き合ってきて、どんな想いでやっているか、どんな管理をしなければならないかということをわかってくれています。山との付き合いもしてきています。

 http://www.sozaikoubou.co.jp/wara_t.html
日本のイグサがなくなるという懸念があります。中国産にとって変わられています。熊本県八代市の方では、産地の方が自殺されることがマスコミによく取り上げられました。それだけ中国産に押されてしまって高いものが売れないんですね。私は日本のイグサを残していきたいと考えています。それでB級品もA級品と同等の値段で扱ってあげようと運動してきました。何百円違うだけだし、色のムラがあるけれども、時間がたてばこんな風に目立たなくなってしまいます。ものの考え方がよくても、色が濃いとかがあったり、高かったりすると物が売れません。考え方を理解して少し高くても買ってくれる人は残念ながら1%もいないでしょう。

壁紙 http://ambiex.jp/sozai/5.html
有害化学物質を最大限使わない唯一の商品です。大手メーカーの下請けさんにお願いして、10年前から作ってもらっています。大手メーカーや同業者に配慮して別会社を作ってお願いしている状況で、それだけ下請の会社の商習慣は大変なんですね。それで、今のまま続けているだけでは会社として成り立たなくなってしまうという危機感があるので、少々リスクがあっても作ってくれているのです。実際にこの壁紙をつくるときには、機械を全部洗浄して大手メーカーの使っているのりなどを取り除いてから作っています。非常に手間がかかる割には数が出ないので、この会社には利益はほとんど無い状況です。

まとめ http://www.sozaikoubou.co.jp/ 
なんでそこまでやるのかというと、ひどい化学物質過敏症の方は、何に反応するかわからないので、微量でも化学物質が含まれないようにしなければなりません。そういったことは大手メーカーではできませんので、私たちが手作り感覚で作っているのです。自分たちが言ったコンセプトを嘘にしないために、自分たちでメーカーもやっているのです。