ebakam art studio blog

眞壁 陸二

杉本博司 歴史の歴史

2008年12月07日 | Weblog
金沢21世紀美術館で開催中の 「杉本博司 歴史の歴史展」を見て来ました
NY在住の写真家で現代アーテイストの杉本博司さんは古美術のコレクターでもあります
化石から奈良時代の経、鎌倉時代の軸そしてアポロ計画の宇宙食にいたるまで自らの写真作品とともに展示されていた
自らの審美眼を持つことで基準、物差しが明確になり 自分の作品のクオリティを上げようとしているのだと思います
おそらく仮想ライバルは古美術 というわけです
個人の主義主張やマンガやアニメに依存しただけの無内容な作品や感覚の垂れ流されたアマアマの作品が多い現代美術とは逆に杉本作品には崇高さが漂います 
彼の作品には哲学美学神学が一分の隙もなく構築されています

人間が何万年にも渡って築き または忘れてきた美意識を再認識する良い機会です