エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

初心、樽前山(1022m)で足慣らし

2021年05月14日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
初心忘るべからず・・・樽前山 (1022m)
■ 山 行 日      2021年5月12日(水)   日帰り
■ コ ー ス      国道ゲート~七合目ヒュッテコース
■ メ ン バ ー       夫婦登山 №18
■ 登 山 形 態       登山道
■ 地 形 図      1/25000地形図   「樽前山」
■ 三角点・点名     一等三角点  点名「樽前岳 タルマエダケ」
■ コースタイム     登り 2時間42分   下り 3時間10分
<登り>
08:43          国道ゲート前出発
09:40          5合目ゲート
10:22~30       7合目ヒュッテ  
11:25          樽前山東山頂上

<下り>
11:30          下山開始
12:55~13:05    ヒュッテ
13:38          5合目ゲート
14:40          国道ゲートP



工事のため国道ゲートが閉められ7㎞のアルバイト・・・

★ ひと月ぶりの夫婦登山・・・
4/12の丹鳴岳以来、ひと月もの間登山から離れてしまった・・。
同時に残雪スキーも丹鳴岳が最後にシーズンを終えてしまうかも?と思うとちょっと淋しい。

下界の雪はすっかり解けて、桜も葉桜となり新緑眩しい季節がしみじみ感じるこの頃である。
とは言え、山に足を向けて大雪山や十勝連峰だけでなく札幌近郊でも無意根辺りではまだ雪山を
感じる事は出来るし、暑寒別でも残雪多き春山はまだまだ楽しめるはず。
知っているのにそんな山たちが、なんとなく遠い・・・。

丹鳴以来、夫婦間でも山の話題が無くなり、ギクシャクした関係で時間だけが過ぎていた。
そんな中、久しぶりの快晴予報にどちらからともなく気持ちが動いたのか、「足慣らしに」と
共通した山の話題で復活したのだった・・。



道中に咲く「サトザクラ(里桜)」が満開で一気にテンションが上がる・・・

★ 7㎞のアルバイト・・・
最近、山の選択に幾つかのパターンが出来た事に気が付く。
日帰りなら片道3時間以内、基本夜中や早朝の出発は避けたい。未踏1000m超峰に拘らない、
好天の時のみ前泊ありき・・・などである。

久しぶりに浮上した山の話題「明日はどこに行く?」で選択した樽前山。
明日の今日だから前泊は無いし、片道3時間以上掛る遠出はしない。「足慣らし」が目的だから
近場の里山か・・・で、樽前山になったが調べて見ると登山口となる7合目ヒュッテまでの道路は、
5合目から5/31まで冬期間通行止だった。約2㎞30~40分が追加となるが、これ位ならと
出掛ける事にした。

しかし、国道から登山口に向かう道道141号線(樽前錦岡線)出合でゲートされていて唖然とする。
案内板には「5/19まで工事の為通行止」とあったが、昨日見たSNS情報では5合目まで通行可
であった事を踏まえると通行止めは昨日の5/11からで拍子抜けしてしまった・・。

一度は、断念して帰宅するか山の変更をするところだったが、「足慣らし」なんだからと敢えて
「7㎞のアルバイト」ではなく、散歩するつもりで歩く事にした次第だ。



道道141号線と登山口への林道出合。ここを5合目と呼びSNSで見たゲートがあった。


ここからはダートの林道。5/31まで通行止めと表示があった。

★ 歩いて知る景色・・・
道道出合の駐車帯に車を停めて出発。
冬期間ならヒュッテまで何度かスキーで歩いた道だが、この時期に最初から歩くのは初めてだった。

7㎞かぁ~。と最初から長い散歩のつもりで歩き始めたが、7㎞歩いて始めて登山口なのだから
その先を考えると単なる散歩とは割り切れなかった。

でも、天気は快晴。
気持ちの良い空気を胸いっぱいに吸い込みながら、マイペースで歩いていると改めて知る
道路両脇の景色は、倒木の嵐だった。もう3年になるのかぁ~と思いながら、多くの倒木は
そのままで無残な姿が否応なしに飛び込んで来る。
確かに無残と言えばそうなのだが、足元を見ると小さな植物も目に止まったり、木に巻き付いた
ツルの多さに気付いたりもした。

混合樹林帯の樹木を見比べながら「あれはトドマツであそこにカラマツもあるよ」とか「コナラや
カエデ、ホウノキ、カツラもあるね」なんて呟きながら、なんとなく楽しい散歩になっていた。

すっかり花咲いた満開のフッキソウ。タチツボスミレだと思っていたのがニオイスミレと分かったり
ゼンマイに似たものは「オシダ(雄羊歯)」だったりとコレクションが増えていった。

約1時間歩いて5合目となる林道分岐点に着く。
苫小牧方面から繋がる道道141号線もここで通行止め。多くの車が脇に停めてあった。
単管のゲートと林道側は、冬期間通行止めの立派なゲートで雪が無くなっても行政が決めた期日は
雪解けには関係ないようだ。



工事車両も無い歩行者天国の林道・・・


ヒュッテが近づくと樽前山も見え始め、早朝組登山者とすれ違うようになった。


7合目ヒュッテは、無人で使用不可だった・・・。

★ 散歩も悪く無し・・・
約1時間40分の散歩でようやくヒュッテ。
もちろん駐車場には車は無く、ヒュッテも閉められて無人でクローズされていた。

ヒュッテの標高は、約660mあり道路脇には僅かな残雪があった。
頂上から吹き降ろす冷たい南風。登山路を少し登ると北斜面だけに雪で埋まる所も多くなり
ルートが不鮮明になった。先行者の踏み跡を辿り、白樺の若木を潜り抜けるとルートミス
していた。修正したのは、標高800m手前だった。そこからは登山道に戻り一部残雪は
あるものの、ゆっくり登って気持ちは穏やかである。



展望台の手前から望む樽前山の北斜面・・・


西に望む932峰と不風死岳


残雪残る登山道・・・


単純に踏み跡を辿るとルートから逸脱してしまった・・・




登山道に戻り振り返る支笏湖ブルーが綺麗だった・・


頂上手前の分岐

★ 通算30回目の登頂・・・
樽前山の本峰とされる東山ピークに登る時、ほとんどは932峰(北山)と西山を経由する
反時計回りのルートだったが、いつもとは違う7㎞プラスだから最短のルートでピークを踏んだ。
ヒュッテから登り約1時間、7㎞の散歩を入れると約2時間40分だったので足慣らしには充分
だったと自己診断。

少し風はあるものの天気も気持ちも良い登頂で、山の選択は正解だった。
ただ、ゆっくりしたかった頂上では羽蟻のような虫が多かったので、写真だけ撮って移動する
事にした。家を出る前に登頂の記録を調べていて今回が丁度30回目の登頂だった事を記して
置こうと思う。因みに初登頂は、1993年8月17日だったので28年間お世話になってい
る山だった。それも楓沢ルートから登っていた事も調べて見て知る次第だ。



夏冬合わせ通算30回目の登頂だった樽前山・・・




頂上付近から望む932峰と不風死岳、背景の山は丹鳴岳や漁岳など・・

★ 下山は932コル経由で・・・
樽前山登山でいつも「面白いなぁ~」って思う事がある。
例えば、ヒュッテ前の駐車場が満杯の状態で多くの登山者が登っているはずなのに、
登って見ると意外に人と会わず挨拶も少ない事だった。頂上の溶岩ドームを中心にその
外輪を右回り、左回りと人それぞれだが、広く長いルートだけにソーシャルディスタンスは
昔から取られていた山だった・・・笑

今日は、ヒュッテに向かう道で3~4組の下山者とすれ違い、2組のソロに抜かれた。
登山中は、頂上でソロの女性と出会っただけ。遠くに姿はあれどすれ違う場面はほとんど無く
のんびりと夫婦の散歩はいつも通りだった。

登山道に咲く花は、唯一コケモモ。
新緑のヒカゲノカズラ(通称ニョロニョロ)も春らしかったが、樽前の春はもう少し先と言う
イメージだった。



唯一咲いていた「コケモモ」


小さ過ぎて見落としそうなほど可愛い・・・

★ トータル18㎞の散歩だった・・・
結果的に歩いた距離は約18㎞、約6時間の散歩だった。
少し足がおかしくなりそうな程足に負担の多かった足慣らしである。

普通ならヒュッテに降りて終わりで、後は車に乗って帰るだけぇ~なのに、
あと7㎞のおまけ付きは、分かっていてもしんどかった・・・。

それでもやっぱり気持ちは穏やかで、緊張感や焦りみたいな感情は無く普通の散歩が
少し長いだけ・・そんな一日だった。


「初心忘るべからず」・・・
ひと月ぶりの夫婦登山で何か変われば良いのだけれど。



青空に映えるコブシの花


最後に撮った満開の「サトザクラ」の下で、改めて春を感じる。

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2 コメント

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ようやく・・・ (Amigo)
2021-05-14 15:22:39
やっと重い腰を上げたか。
全然更新がないから、ちょっと心配していた。
いつもHiromiと話している、チーヤンは大きな山行を狙うより、
日々近場の低山でいいから、ポンポン数を登りたいんじゃないかと。
まあ、かたくるしく考えず、気楽に楽しんでいこう!
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心を読まないで・・笑 (エバ)
2021-05-14 17:13:30
話題は色々だが、ブログの下書きは何度かしていた。
でも、投稿するまでに至らずそのまま放置。

ようやく山らしい山に出掛けたから無理して書いて投稿・・・そんな感じですわ。

お二人の話題に私たちが出てくるのは嬉しい。でも、心まで読まれてはシンドイなぁ~。

だって、結構当たってるから・・・。
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