エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

日高・ペケレベツ岳(1532m)

2018年10月30日 | 山紀行 (日高山系)
20年ぶり夫婦で再訪もいきなり吹雪の洗礼!
冬山はじめ・・・ペケレベツ岳(1532m)
ブロ友&山友Amigoの情報に触発されて出発
■ 山 行 日    2018年10月30日(火)   日帰り
■ コ ー ス    日勝峠コース
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №15
■ 登 山 形 態     登山道(登山靴)
■ 地 形 図    1/25000地形図   「十勝石山」
■ 三角点・点名    二等三角点 点名「平家連別 ペケレベツ」
■ コースタイム    登り 2時間10分  下り 1時間35分
<登り>
08:30     登山口出発
09:10     母の胎内
09:50     稜線分岐(1343コブ)
10:40     頂上

<下り>
10:50     下山開始
11:25~35  稜線分岐(1343コブ) 休憩
11:55     母の胎内
12:25     登山口

13:20~14:20  日高高原荘入浴
15:45        帰宅



ルート図

★ 触発・・・
今回の山行は、全道的に天気も悪いし高い山では雪が降ると言われていた。
そんな中で選ぶ山に悩んでいたところでふと山友でもあるAmigoのブログにお邪魔すると
28日の日曜日に「ペケレベツ岳」に登っていた。

ここは20年前の7月に夫婦で初登頂した日勝峠コースだったので懐かしく写真や文面を読み
入ってしまった。20年前の登山道は笹が覆い被さり不明瞭で格闘した思い出が微かに蘇った
が、今年夏に某山岳会が笹刈り、下草刈りをして登山道が整備されたと言う情報を得てAmigo
も出掛けてみたという事だった。

このところ悪天続きで山行の中止ばかりだったが、雪も覚悟で先ずは現地まで行く事にして
現地判断という珍しい行動を取る事にした。(その位夫婦登山が激減していた・・)


★ 雪の日勝峠・・・
自宅を6:00に出る。天候はくもり、気温は7℃だった。
昨夜の雨が少し道路を濡らしたままでちょっと滑りそうだったが、スタットレスタイヤに代えて
いるので滑らなかった。
日勝峠の頂上は標高1000mを越えるので地上が7℃であれば0℃近くまで冷え込んでいると
想像する。そして昨夜の雨は雪に変わり積雪も予想しながら車を走らせた。
案の定5合目を過ぎたことから道路脇や山肌に白いものが目立ち始め、気温もどんどん下がって
山頂付近では1℃まで下がっていた。

日勝峠頂上を越えて十勝側に下り始めると天候が少しだけ回復し下界の景色がチラホラ見えた。
雪も少なく雲も高いので登れるかも知れないと期待が膨らむ。



ペケレベツ岳登山口


登山口入口から日勝峠「熊ヶ岳」方面を望む・・・


登山道を少しだけ進むと目の前に「ペケレベツ岳」を望む

★ 悩んだ末の決行・・・
準備をする前に外の様子を伺う・・・。
「寒い、寒過ぎる・・・」
「風が出て来た」「雪も降って来たぞ!」

現地判断とは言ったが、慣れない寒さと雪にすっかりテンションは下がってしまった。
「これは無理!止めて温泉にしよう・・」と口にしたが、チーヤンは何故か準備を始めていた。

「頂上に行けなくてもいいから、行けるところまで行ってみない?」と影のリーダー。
背中を押されて決行と決まる。



登山口から整備された登山道を出発・・・


薄っすら雪が積もるも歩きやすい登山道がありがたい・・・


20分ほど登って振り返ると登山口横にある除雪センターの建物が見えた。


主稜線までのコース半ばを過ぎると「母の胎内」と名付けられた岩場に着く


今シーズン初の氷柱を見た・・・


岩場を越えて更に上を目指す・・・


9:30 頂上まであと1500mの標識・・・稜線分岐となる1343mコブは近い


コブを過ぎて頂上への登山道を辿る・・・前方はペケレベツ岳


徐々に積雪が深くなる

★ 登頂・・・
途中吹雪に見舞われながら何度も止めようと思った。
ただ最初の目安とした稜線分岐となる1343mコブまでは頑張るかと足は止めなかった。

9:50 1343mコブ
ここまで1時間20分で着いてしまった。
夏山ガイドのコースタイムでは1時間50分だったので意外にも早い到着に驚く。
ここから頂上までの距離は1㎞を切っている。時間にして1時間前後と読んだ。
しかし、山頂部は時より吹雪状態で風も強そうだった。頂上が見え隠れする中判断を迫られる。

ここまで来たら行くしかない!そんな感じだった・・・。
風はあるものの風上にハイ松帯や灌木の中を潜るように進むのであまり風を感じる事なく歩けた。
気温もすでに氷点下だと思うが、寒くはなく自然に足は頂上に向かっている。

整備された登山道に迷うところなし。
積雪はもう5㎝くらいはあるだろうか。サラサラの雪、すっかり冬景色である。

稜線コブから一端40mほど下り頂上へ約200m登り返す。
急登は辛いがもうすぐだと思えば力が湧いて来た。
太いハイ松には鋸目が入り排除され歩き易くなっている。
頂上手前のハイ松帯もピンテが付けられ迷う事なく導いてくれた。
そして
10時40分 頂上に着いた。


夫婦としては20年ぶり2度目の登頂


標識のすぐ傍に二等三角点が埋められていた


狭い頂上だが、ハイ松帯を切り開いて少し広くなっている

★ 長居せず下山・・・
写真を撮って軽く行動食を食べただけ。
手袋を濡らし手が冷たくなって早く下りたかった。滞在10分で下山開始だ。
いつもの頂上コーラもお預け・・・先ずは下りようと足早に下山を開始した。

するとどうだろう?
下り始めたと同時に吹雪が治まり晴れ間が覗き始めた。
下界の清水町を見下ろし日勝峠方面の山々が見渡せるではないか。
辿って来た登山道も一望出来、分岐の1343mコブは意外にも低く見えた。

もう少し頂上に居たら芽室岳方面も一望出来たかも知れないと後悔したが、後の祭り。
この天気の中、登頂出来た事を「良し」とし満足の下山と納得する。

下りは早く休んだのは分岐のコブだけ。
滑りそうな雪の下りに気を付けながらもあっと言う間の下山だった。



下山を始めたチーヤン


下界の清水町を見下ろす


山頂から1343mの間、背景にペケレベツ岳


正面に1343mコブを望む


雪と風が治まった時に振り返って望むペケレベツ岳


登頂に満足げな笑顔のチーヤン

下山した後、入林ポストに下山記録を書こうと思ったらすべて回収された後で記入出来なかった。
駐車場には、工事関係者と思われる車が2台停まっていたが入林届を回収した人かは不明だ。

再び吹雪く中、登山口を後にして峠を越え日高町にある日高高原荘の沙流川温泉に向かう。
激減した夫婦登山の中でなんとか山に登れて満足の山行だった。

明日からちょっと旅に出ます。
横浜から山友が来道し道東から道北の旅をしたいというので全日程に同行する事にした。
5泊6日、男二人旅どうなることやら・・・。