エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

厳しさ実感・・・オロフレ山 (1230.8m)

2013年01月31日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
好天も厳しさ実感、途中敗退・・・オロフレ山 (1230.8m)
(素晴らしいルート取りのguchiパパに感謝、再訪します・・)

■ 山 行 日  2013年1月30日(水)  日帰り
■ ル ー ト   大曲ルート (道道2号線標高675m~)
■ メ ン バ ー  夫婦登山 №2
■ 登 山 形 態  山スキー
■ 地 形 図  1/25000地形図  「カルルス温泉」
■ コースタイム  (途中敗退なので参考になりませんが・・)
<登り>
標高675地点(道道2号線) 10:05出発---尾根上(約800m) 10:30
---中止(コル東側950m地点) 11:15
 (猛烈な地吹雪)
<下り>
下山開始 11:15---標高点956m東側でシール剥がす---標高点675(登山口) 11:45



「一人歩きの北海道山紀行」sakagさんのGPSログをお借りしました・・
                           sakagさんのオロフレ山紀行は→ こちらです 

★ 触発されて・・・
HYMLの大先輩、函館sakagさんの報告を見て自分たちも「冬のオロフレ山は未踏」だな・・と気付き
すぐに地形図を用意してsakagさんの報告(HP)もプリントアウトする。
とかく人の記録にすぐ触発されるエバであるが、いつもこれらの山情報には感謝するばかりだ。

出発の条件は「天候」だったが、
なんとか低気圧は東に移動して「この辺りは晴れる」と読み、出発と決断する。
読みは当たり青空が顔を出しているが「強風」だった。
頂上部は雲の中で最初から登頂は望めないと覚悟しつつ「行ける所まで」でスタートする。



オロフレ峠(道道2号線)  オロフレトンネルを出て約1.5キロの標高点675m地点から振り返る
★ 登山口・・・
自宅を7:00に出発し支笏湖・美笛峠・北湯沢温泉郷を経由してゲートの開く9:00過ぎにオロフレ峠に
到着。晴れているのに地吹雪状態で道路が狭くなり所々深雪にハンドルを取られそうになる。
慎重に運転しながらオロフレトンネルには9:20に通過して登山口となる登別側の標高点675地点を
目指す。ずっと頂上が顔を出すのを期待していたが低い雲は居座ったままだった。
ここでもsakagさんの報告が非常に参考となりトンネルを出て約1.5キロ地点の高度と地形で登山口の
判断が出来た。車は支障のないよう出来るだけ脇に付けて駐車する。


★ 判断・・・
天気は良いが非常に風が強く、振り返った荒々しい岩壁が厳しさを強調していた。
ここはまだ耐えうる風だが尾根上の強風は自ずと予想出来た。
「決行」か「中止」か判断に少し迷った。でも迷った時は「行ける所まで・・」と決めて
エバ夫婦の無理をしない「決行」で判断した。

出発 10:05
スキーを履いたままでも道路の除雪した壁は登る事が出来た。
2日前のsakagさんのトレースを期待していたが最初はまったく見当たらず白樺林の斜面に取付いた。
しかし、少し登ると薄らとスキーで滑って来た痕跡を見つけてきっとsakagさんのだね・・と安堵する。

目指す尾根は地形図上の標高点956ピークより南東尾根の約800m地点。
ジグを切りながらも僅かなラッセルで順調に北上し登る事が出来た。
尾根上 10:30

GPSを持たないエバは必らず合流点には標識テープを付ける。
予想通り風は一段と強くなった。フードを被りゴーグルを付けて尾根上を登る。
所々にスキー痕が確認出来る。
距離で300mほど登った870m地点(地形図上の標高点956ピークのすぐ東側)から尾根から外れて
北斜面をトラバースする。
sakagさんの報告にもあったが帰りのスキーを考えてアップダウンのある尾根
上は避けたルート取りだった。



道路から取付いた斜面を登る・・


登るに連れ前方に「来馬岳」を見ながら快適な登行となる・・


約800mの尾根上・・背景は「加車山」   写真では分からないが結構な強風です。

★ メド・・・
北斜面のトラバースは、少し遠回りにも見えるが帰りのスキーを考えると「正解」と思いながら目指すは
夏道との合流になる970mコルだった。(地形図参照)

斜面の下から吹き上げる猛烈な地吹雪に耐えながらテープを付けてトラバースを続けた。
何度かオロフレ山の頂上部が顔を出すもその厳しさを肌で感じる風である。
目視で970mコルとそこまでのルートを確認出来たところで登行を中止にした。
コルまでまだ5、600mはあるだろうがこれ以上無理をしても頂上は踏めない。

ルートのメドが立っただけでも来た価値は充分と判断する。



北斜面から時々望む「オロフレ山」の頂上部・・・

登行中止・下山開始 11:15
再訪を誓い下山を開始した。当然ながら付けたテープはすべて回収する。
スキーシールは、標高点956ピークのすぐ東側で外した。
風は嘘のように弱くなり下りのスキーだけが唯一の楽しみとしよう。



標高点956ピークのすぐ東側尾根上にて、トンネル北側の岩壁を背に写す。


標高点956ピークからの南東尾根を果敢に滑るチーヤン・・・格好いいね!

★ 誓い・・・
登山口着 11:45
何と言っても下りは早い。厳しい地吹雪も下りでは気にならず逆に追い風となる。
休みながらでも下りは30分足らずで降りてしまった。
それも今回のルートを辿ったsakagさんのお陰と感謝する次第だ。
ちなみに「北海道雪山ガイド」で紹介しているルート(地形図参照)は、登行の安全面から見ると
優位に思う。ただ下りのスキーを考えると登り返しがあるので選択は迷うかも知れない。
その時々の状況に応じてルート選択は重要だし慎重に選ぶべきだろう。

今回は途中敗退となってしまったが、再訪を誓った冬期初挑戦のオロフレ山でした。
夏と違って本当に厳しさを実感した登行でしたが、条件が良ければ楽しさも充分味わえる山だと
再認識です。

sakagさんの報告が本当に参考になりました。ありがとうございます。

帰路では、時間が余ったので「オロフレスキー場」でほぼ貸切のゲレンデスキーを楽しんで
蟠渓温泉・ふれあいセンターで汗を流し帰宅しました。
久保内ふれあいセンターは水曜定休でしたぁ~・・・どちらも390円、石鹸・シャンプー持参です。

以上