書感とランダム・トーク

人間の本質を根本原理から追求研究する内容さらに遡っては生物・植物その他をサイエンス的原理から考察する。どうぞ御寄稿を!

恨ミシュラン 史上最強のグルメガイド  書感:散歩道

2008年05月06日 | Weblog
 <著者:西原理恵子神足祐司 発行:朝日新聞社 定価:700円
最近グルメガイドとして知られるミシュランが日本のレストランの評価を発表して、物議をかもしている。日本では高く評価されているレストランが星ひとつだったり、わずかな調査員が試食に現場訪問をしただけで適当に星数をつけているとか、知名度を利用して、御馳走して貰っていい点をつけたのじゃないか、などなど、にぎやかだ。/font>
そこで、今となってはちょっと古いほんのだが、1992年から93年にかけて週刊朝日に連載されたミシュランを皮肉った、めっぽうに面白い、この本をご紹介したい。

当時怖いものなしの人気マンガ家と気鋭のコラムニストがグルメ絶賛の名レストランに乗り込んで、言いたい放題本音を吐いた記事である。有名気取りのレストランで、実は全く美味しくないのに、心にもなくお世辞をいったりした苦い経験を持った人たちの支持を得て、この当時絶賛を受けてベストセラーになった本である。

ほんの一例:銀座のマキシム・ド・パリ  日本で初めてフランス人シェフを招いて開いたという権威のフランス料理屋屋。まず御婦人用メニューには料金が書いてない。男女の潜水艦ゲーム。彼女は気安くいう。「フォアグラにしようかしら」男は手元で男子用のメニューで値段をみると5千五百円。「あら、キャビアもあるわね」合計1万5千円。轟沈!といった具合に書かれている。

このころテレビで大騒ぎされた「春木屋」。おいしいという想像力をかき立てるのは数十分も待たせる行列。と言った調子で書かれている。 残念なのは、この本は今は購入しにくいかもしれない。散歩道