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ヘラジカのメディスン(修正再掲)

2018年03月05日 | ・アニマル・メディスン
(以前書いたものを大幅に修正しました。)


今回はアニマル・メディスン ヘラジカ Moose の巻です。


写真は、ネットよりお借りしました。









動物として


ヘラジカ 箆鹿  偶蹄目 シカ科
学名:Alces alces  英名:Moose / Elk
別名:オオジカ


本種のみで、偶蹄目シカ科ヘラジカ属を形成する。


アメリカ合衆国北部、カナダ、ロシア、シベリア東部、中国北部、
ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ラトビア、リトアニア、
エストニアなどに分布。


寒冷な森林地帯の水辺に生息。


シカ科における最大種。
体長 2~3メートル
体重 200~825キロ
肩高 1.4~2.4メートル
角径 2メートル 
メスは、オスの4分の3ほどの大きさ。



生息地によって呼び名が異なり、
アメリカではムース、ヨーロッパではエルクと呼ばれる。
なお、アメリカにおいてエルクとは、
アメリカアカシカ(ワピチ)を指す。



ムースとは、『小枝を食べる者』を意味するが、
その名のとおり、
他のシカ類はあまり食べない 木の枝を好物とする。


食性は、草食性。
ヤナギ、マツ、カバノキ、ポプラ、モミなどの
枝、芽、葉、樹皮、地面に落ちた種実類、水草等を食べる。


昼行性。


基本的には単独、もしくは数頭の群れで生活するが、
冬季には、10頭前後もしくは大規模な群れを形成する。


吻端は、馬のように長くて太く、
オスのみ、喉の皮膚が垂れ下がっている(肉垂)。



オスのみが、手のひら状に広がった大きな枝角を持つ。



シカ類は通常、繁殖期になると、
オスが大きな声で鳴き、メスにアピールするが、
ヘラジカの場合、メスが鳴いてオスを誘う。
この時、オスの角はパラボラアンテナの役割を果たし、
遠くにいるメスの声を聞き取りやすくしている。


角は、毎年生え変わる。
冬になると落ち、春に新しい角が出る。


生えたばかりの新しい角は、
細かい毛の生えた皮膚に覆われており(袋角)、
中には毛細血管が走っている。
袋角は成長とともに硬くなり、
やがて血流が止まって、皮膚が剥がれ落ち、硬い角となる。



視界が広く、頭を動かさずに
真後ろにある物の動きを感知できる。


優れた嗅覚を持つ。
ほかのシカ類とは異なり、
鼻腔は顔の側面を向いているため、
匂いの元を立体的に感知することができる。
また、水草を食べる時は、閉じることもできる。



優れた聴覚を持つ。
3キロ離れた仲間の声を聞き取ることができる。


巨体を支える脚の筋肉は、非常に発達しており、
時速50キロで走ることができ、
危険が迫った時、蹴りを大きな武器とする。
子供の頃から、足は太くて長い。



夏季には、水浴や泥浴を好む。
泳ぎが得意で、生後数日で泳げるようになり、
数キロ泳ぐことができる。 



また、潜水も得意で、水草を食べるため、
5メートル以上、30秒程度、
水中に留まることもある。


性質は、穏やかでおとなしい。
ただし、繁殖期になるとオスは凶暴になり、
メスを巡って、壮絶な戦いを繰り広げる。
その際も、メスに自分の強さを誇示するのが目的なため、
競争相手を殺すまではしない。


スウェーデンとノルウェーでは、
ヘラジカは古くから「森の王」と呼ばれ、
国の動物に指定されている。


ノルウェーでは、自治体などの紋章にも
ヘラジカがよく用いられる。


カナダでは、ビーバーとともに、
国を象徴する動物とされている。


アメリカ合衆国メイン州では、州の動物に、
アラスカ州では、州の陸生哺乳類とされている。


ヘラジカの生息地域においては、
車との接触事故が多発しており、
ヘラジカに注意するよう、安全標識が立てられている。



アニマル・メディスンとして


ヘラジカの象徴するもの
   ・・・自尊心、喜びの共有、勇気、パワー、威厳、優雅さ、敏捷性、
      直感、孤独、敏感さ、判断力、頑固、長寿、知恵、


シカ類において最大種であるヘラジカは、
自尊心と力を象徴する。


繁殖期のヘラジカは、
数キロ先でも聞こえるほどの大きな声で吠え、
自分の存在をアピールする。


ヘラジカは、自分の価値を自分で認めている。
自分に自信と誇りを持っているからこそ、
大声を出して異性の注目を集め、
自分の子孫を残そうとする。


ヘラジカの自尊心は、
他人に認められたことで生まれたものではなく、
自分で自分を認めたことで生まれた自尊心である。
そして、後者の自尊心には、
心の底から湧き上がる喜びを伴う。


ヘラジカはわれわれに、
地球において、宇宙において、
自分という存在は唯一無二であること、
自分の価値を自分自身でしっかりと認め、
自分に誇りを持つよう伝えている。


ヘラジカは、喜びの共有を象徴する。
ヘラジカはわれわれに、
喜びは自分の中だけに留めず、
周りの人と共有すべきと教えている。


喜びは、伝播するにつれて大きくなり、
ポジティブなエネルギーを波及させる。
ヘラジカはわれわれに、
お互いの喜びを分かち合い、
周りの波動をより高くするよう伝えている。


しかし同時に、ヘラジカは
われわれに注意も促している。
自分の喜びを表現する時は、
ひけらかすようなやり方であってはならない。
また、人の喜びを羨んだり、妬んではならない。
喜びに関しては、決して
エゴを介入させてはならないと伝えている。


さらに、ヘラジカは
何かを成し遂げ、喜びに満ちた時も、
独善的にならないよう注意し、
感謝することを忘れてはならないと教えている。


ヘラジカの巨大な枝角は、
男性性、勇気、支配を象徴する。
枝角は、メスを惹きつける重要な要素であり、
ぶつかり合う角は、凄まじいエネルギーを放出する。



さらに枝角は、鋭い知覚の象徴である。
古代の神話において、
ヘラジカの枝角は、『勇気の冠』と呼ばれ、
クラウンチャクラと深い関連を持つものであり、
宇宙の叡智とつながるアンテナと
考えられていた。


ヘラジカは、メディスンホイールにおいて、
長老の場である北に位置し、
叡智、知を象徴する。


ヘラジカのメディスンは、
多くの経験を積み、
善い人生を歩んだ長老や教師に通じる。


蓄積された経験は醸成され、やがて知となり、
知は新しいアイデアを生み、
アイデアは創造へとつながっていく。


ヘラジカのトーテムを持つ人は、
知や威厳とともに人生を歩む。
自分の中に完全性を保ち、
人生とはどうあるべきか、
常に自分の真実とつながっている。


また、優れた教師であり、
他人を常に励まし、その学びや成長を助ける。
自分がいつか追い越されるのでは・・・といった
ネガティブな考えを持つこともない。


ヘラジカは、強さと堅固さを象徴する。
繁殖期のオスは、メスの声を聞きつけると、
途中に何があろうとも、メスの元へと走る。
ヘラジカは、大胆で怖れ知らずであり、
一度決めると、決して揺らぐことのない
強い意志を持っている。


ヘラジカはわれわれに、
一度自分で決めたことは、
簡単に諦めたりしないよう伝えている。
自分の決断に誇りを持つことが
堅固な意志につながると、ヘラジカは教えている。


ヘラジカは、内なる矛盾と、
矛盾の中でバランスを取る力を象徴する。
ヘラジカは、巨体にもかかわらず
非常に敏捷であり、
森の中をほとんど音を立てずに動き回る。


また、周りを圧倒するような存在感を表す一方、
自分が望む時には、背景に溶け込み、
姿を隠す驚異的な才能も持っている。
ヘラジカはその矛盾が
生き残りに大きく役立つことを理解している。


ヘラジカのトーテムを持つ人は、
不器用なのに優雅だったり、
変わり者なのに愛されたりといった
矛盾とともに生きている。


ヘラジカは、鋭い感覚を象徴する。
ヘラジカはわれわれに、
今この瞬間、目の前の現実に
意識を集中するよう伝えている。
そうすることで、
五感はより鋭く研ぎ澄まされ、
素早く行動できるようになると
われわれに教えている。


ヘラジカは、直感と的確な判断力を象徴する。
ヘラジカは、ほとんどの時は優しい巨人であり、
自分から相手を攻撃することはない。
しかし、先に攻撃された時や、
子供に危険が迫った時などは豹変し、
熊のような獰猛さを見せる。


ヘラジカのメディスンを持つ人は、
優しさと荒々しさを
どのように使い分けるべきかを知っている。
直感に基づき、いつ、誰に、何を、
どのように言うべきかを的確に判断し、
物事をスムーズに進めるため、
『押し』と『引き』をバランス良く使い分ける。


ヘラジカは、孤独を象徴する。
シカの仲間は、群れで行動するものが多いが、
ヘラジカはほとんどの場合、単独で行動する。


ヘラジカは静寂を好み、
自分の世界の中で充足している。
ヘラジカはわれわれに、
自分自身が自分の最高のパートナーであるよう
伝えている。


ヘラジカのカードが出た場合、
時に、静寂と孤独に身を置いて、
自分を客観的によく観察し、
自分を深く知るよう伝えている。


ヘラジカは、自分の人生において、
選択権・決定権を持っているのは
自分だけであると教えている。
他の人の意見とは食い違うことがあっても、
自分を恥じたり、引け目を感じる必要はない。
自分の個性のすべては強みであり、
自分の判断を信頼するよう、ヘラジカは教えている。


ヘラジカは、巨体にもかかわらず、
泳ぎと潜水が得意である。
水草を求めて湖の底まで潜ると、
水中に数分留まることができ、
その後、一気に水面に浮上する。


水は、生命や女性性を象徴する。
水深く潜るヘラジカは、
偉大なる女性性の力と、
生命のボイド(虚無)とつながったことを表し、
死に直面したのち、力強く息を吹き返して、
新たな命を得たことを象徴する。


水はまた、感情を象徴する。
ヘラジカはわれわれに、
時に、自分の感情の深みに沈み込み、
新たな生命を得たように、
リフレッシュすることが大事と教えている。


ヘラジカの赤ちゃんは、目を開けて誕生する。
誕生の瞬間は、覚醒の瞬間である。


ヘラジカのトーテムを持つ人は、
内なる目を開いてこの世に生まれ、
他の人より、ハッキリと物を見る能力を持つ。


そしてその能力は、成長とともに
霊的な目覚めをもたらし、
普遍的な叡智へのつながりももたらし、
その結果、自尊心を強化し、
世界において自分の居場所を見つける
大きな力をもたらしてくれる。


ネイティブ・アメリカンの北部の部族は、
ヘラジカの普遍性と神秘性を崇め、
ヘラジカに関する数多くの伝承を持っている。


メノミニー族はかつて、
ヘラジカを一族の仲間として飼っていた。


ドグリブ族には、
ロッキー山脈の創生の手助けをし、
北半球に棲む動物の中で一番賢いとされる
2歳のヘラジカの神 ホッタの伝説がある。


ペノブスコット族は、
ヘラジカはかつて、太古からの地球の守護者である
クジラであったと信じている。


アサパスカン族にとって、
ヘラジカは特別な獲物で、
神からの神聖な贈り物であり、
一族に神聖なエネルギーをもたらす存在と考えた。


ポタワトミ族には、
ヘラジカにまつわる人類創生の伝承がある。

その伝承によると、
大昔、地球は動物で溢れていたが、
人間は、ポタワトミ族の女性1人だけだった。

その女性は神から、
動物の中から1匹を選んで『夫』とし、
子をたくさん産んで、
地上に人間を殖やすよう命じられた。

彼女は、森と空にいるすべての動物に、
子供の父親になるのにふさわしい
『夫』を探していると話した。

すると、彼女の元には
次々と動物たちがやってきて、
自分こそが彼女の『夫』にふさわしいと
立候補した。

しかし、彼女はそのうちの誰も気に入らず、
全員を追い返してしまった。

ある日のこと。
夫にふさわしい相手が一向に見つからず、
困り果て、独りで森を彷徨っていた彼女は、
大きく立派なヘラジカに出会った。

彼女はヘラジカの中に、
強さや優雅さなど、数多くの素晴らしい資質を認め、
ヘラジカこそ夫にふさわしいと考え、
ヘラジカに話したところ、ヘラジカも同意した。

そして、ヘラジカと夫婦になった彼女は
ヘラジカとの間の子供を産み続け、
今のように、地上に人間が増えることとなった。

このことから、今も人間の魂の中には
ヘラジカの精神の一部が宿っていると
神話は結んでいる。


威風堂々としたヘラジカはわれわれに、
自分の努力や業績を軽んじるような
度が過ぎた謙遜をすることはないと教えている。


ヘラジカはわれわれに、
頑張った結果、成功を収めたのなら、
自分の努力を褒め、その成功を楽しむよう、
自分自身からの賞賛は、
他人からの賞賛よりも重要であり、
自分を褒めることをためらってはいけないと
伝えている。


さらに、誰かが成功した時は、
その人を心から賞賛することも
同様に大事であると伝えている。


皆で励まし合いながら努力を重ね、
成功を収めた時には、その喜びを周りに発信し、
世界全体に喜びをもたらしなさいと
ヘラジカはわれわれに教えている。



《逆位置》


他者の成功を称えることを忘れていないか。

他人への興味を失っていないか。
他の人に教えることを放棄していないか。

誰かに対して支配的になっていたり、
自分の力を必要以上に誇示していないか。

達成感が、慢心になっていないか。

自分はダメだと思うのも、ひとつのエゴである。
エゴが努力を阻んでいないか。

ゆったりと優雅に、独りで過ごす時間が少なすぎるのではないか。

力を緩め、頭を休め、沈黙することが必要である。

自分自身、自分の才能にもっと誇りを持ちなさい。

自分の個性を伸ばし、もっと輝かせなさい。



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チョウのメディスン(修正再掲)

2018年02月21日 | ・アニマル・メディスン
(以前書いたものを大幅に修正しました。)

今回は、アニマル・メディスン チョウ(蝶) Butterfly の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


チョウ 昆虫綱 チョウ目
学名:Rhopalocera  英名:Butterfly


世界中に約2万種、
日本には約250種が生息。


南極大陸や砂漠の中心部、
標高6,000メートルを超える高山帯を除き、
ほぼ全ての陸上に分布。


チョウとガは同じ「鱗翅目」に属し、
分類学上の明確な区別はない。
アゲハチョウ科、セセリチョウ科、シロチョウ科、シジミチョウ科、
シジミタテハ科、タテハチョウ科に属するものをチョウ、
それ以外のものをガとしているに過ぎない。


チョウとガは、触角の形状により
区別することができる。

チョウ(ただし、セセリチョウの仲間を除く)の触角は、
先が膨らんだ棍棒状になっている。







ガ(ただし、カストニア科やマダラガ科を除く)の触角は、
櫛状か糸状である。







また、一般的に行動面において、
チョウは昼行性、ガは一部を除き夜行性、
チョウは羽を閉じて止まるが、
ガは羽を広げて止まる、などの違いがある。


チョウは、卵―幼虫―蛹(さなぎ)―成虫という
『完全変態』を行う。


チョウの翅は、鱗粉に覆われているが、
これは体毛が変化したものであり、
丸みを帯びていたり、花びらのように波打っていたり、
さまざまな形をしていて、
鱗のように規則正しく並んでいる。





鱗粉の役割は、雨の日に水を弾くだけでなく、
美しい模様によって、異性を惹きつけたり、
さらにオスは、香りを放つ発香鱗を持ち、
メスに自分の存在をアピールして交尾を促す。
また、体温調節の役割もあり、
濃い色の鱗粉は、太陽熱を効率良く集め、
薄い色の鱗粉は、太陽熱を弾くのに役立っている。


食性は、幼虫期はほとんどが植物食。
多くは植物の葉を食べるが、
花やつぼみ、実を食べるものもいる。


また、チョウの種類によって、
幼虫が食べる植物はほぼ定まっている。
たとえば、アゲハチョウはミカンなどの柑橘類、
キアゲハはニンジンなどのセリ科の植物、
モンシロチョウはキャベツなどの
アブラナ科の植物など。


しかし中には、ゴイシシジミなど、
アブラムシなどを捕食する肉食のものもいる。



また、クロシジミやキマダラルリツバメなど、
幼虫期、アリの巣で暮らし、
アリに養ってもらうものもいる。

幼虫は、アリの好む分泌物(蜜)を分泌するため、
アリと共生できていると考えられていたが、
最近の研究により、
幼虫はアリの匂いも分泌し、
アリに自分が仲間であると信じさせ
世話をさせていることがわかってきた。

クロシジミ


キマダラルリツバメ



成虫になってからは、
ストロー状の長い口吻を使い、
花の蜜、樹液、果汁、動物の汗や尿を吸う。


暗がりでは目が見えなくなるため、
夜になると、植物の葉や枝の下に止まって眠る。


チョウは冬眠するが、
冬眠時の形態は、種類によって異なる。
卵で冬眠するものは、ミドリシジミ類など、
幼虫で冬眠するものは、オオムラサキなど、
蛹で冬眠するものは、アゲハチョウ類など、
成虫で冬眠するものは、テングチョウなどである。


また、夏眠するチョウや、
砂漠に棲むチョウの中には、
雨が降るまで休眠するものもいる。


チョウの寿命は、種類によって異なるが、
成虫になってからの期間は、
ほとんどが数十日~数か月である。


成虫になってからの期間が一番長いのは
テングチョウで、ほぼ1年。



成虫になるまでの期間が長いものは、
寒冷地に棲むウスバキチョウで、丸2年かかる。



アサギマダラは、集団で渡りをする蝶として有名で、
春から夏にかけては、南から北、
秋になると南下する。


標識調査により、
国境や海を定期的に渡ることが証明された蝶は、
世界でアサギマダラのみで、
時に、2000キロもの旅をすることがわかっている。
しかし、何がこの渡りを誘引するのかは、
まだ特定されていない。


幼虫時代に毒素のある草を食べ、
その毒素を体内に蓄えたまま成虫になることで、
毒を持つチョウもいる。
(ドクチョウ類、ジャコウアゲハ類、マダラチョウ類など)

中でも、アフリカに棲むドルーリーオオアゲハは、
猫6匹を殺せるほどの強い毒を持つ。



チョウが飛ぶ速さは、
平均時速10~20km程度であるが、
北アメリカに棲むイトランセセリ類は、
時速100kmで飛ぶと言われている。



アニマルメディスンとして


チョウが象徴するもの
   ・・・変容、変化、勇気、喜び、霊魂、ダンス、色、創造、
      生命のサイクル、成長、優雅さ、千里眼、表現、風、
      自由、インスピレーション


チョウは、変容・進化する力を象徴する。
チョウのメディスンは、
変容、転生、魔法のサイクルである。


完全変態を行うチョウは、
卵の闇から幼虫、幼虫から蛹、蛹から成虫へと
まるで魔法を使ったかのように、
全く違う肉体を持って生まれ変わる。


チョウはわれわれに、
われわれもまた、終わることのない
変容のサイクルの中におり、
絶え間なく進歩し続け、
霊的な成長を成し遂げるためには、
変容が重要であると教えている。


チョウのメディスンを活用するためには、
変容のサイクルにおいて、
自分がどの段階にいるのかを
把握していなくてはならない。


変容は、以下の5段階から成る。


①卵の段階
何かしらの変化が始まっている。
アイデアは頭の中に誕生しただけで、
まだ現実化されていない段階。


②幼虫の段階
頭の中のアイデアに形を与え、
計画として実行するかを決め、
準備する段階。


③繭の段階
生まれたアイデアを
さらに発展・成熟させるため、
検討・内省する段階。


④変態の段階
成熟したアイデアが
計画という体を与えられ、
繭から出て誕生する段階。


⑤最終段階
生まれた計画が
あなた自身の色や喜びを纏い、
世界に発信・共有される段階。


われわれは、人生という魂の旅において、
常に上のいずれかの段階にあり、
チョウはわれわれに、
どの過程も霊的な成長においては等しく重要であり、
いたずらに先を急いだり、
無為に立ち止まるべきではないと伝えている。


チョウは、変化を必要としている人や、
変容の過程で苦しんでいる人に対し、
大きなサポートを与えてくれる。


チョウのカードが出た場合、
精神的、肉体的あるいは霊的に
大きな変容が起きようとしている、もしくは
変容の準備ができたことを表している。


チョウは、自分が本当に求めているものは何か
気づいている者の前に現れる。
チョウはそのような人に対し、
変革のプロセスは既に始まっており、
次の段階へと進むよう伝えている。


チョウはまた、
変化をただ受け容れるよう伝えている。
変化の先にある『結果』に対し、
期待を持たないことが重要であり、
変化の流れに乗ること、
変化をコントロールしようとしないことが
大事であると教えている。


チョウは、勇気と自信を象徴する。
チョウは自分の開いたばかりの羽を信頼し、
安全で慣れ親しんだ繭から
恐れることなく、未知の世界へと飛び立つ。


われわれはしばしば、将来に対する不安を抱く。
われわれは、思い込みや信念という繭に篭もり、
自分自身の自由を制限し、
自らを夢や希望、無限の可能性から遠ざけている。


チョウは、われわれを呪縛し重くしている
性格、思考パターン、習慣などを
見直すよう伝えている。


チョウのパワーは、四大元素の『風』に通じ、
われわれの思考や精神に影響を与える。
チョウはわれれれに、
変容とは、呼吸のように自然なものであり、
人生をあまり深刻に考えず、
チョウが花から花へと飛び回るように、
われわれも、人生という霊的な冒険の旅において、
軽やかに動き回るよう伝えている。


チョウは、美と喜びを象徴する。
色彩豊かな羽を持つチョウは、
自らの美しさで世界を満たすだけでなく、
花の受粉を助けることで、
花の美しさも世界に広めている。


チョウは、地球の調和や環境の変化に敏感で、
自然界のパワースポットの保護者である。
チョウがいるところは喜びで溢れ、
そこに負のエネルギーは存在しない。
チョウは、負のエネルギーを浄化する
パワフルなスピリットアニマルである。


チョウのトーテムを持つ人は、
晴れ晴れと明るい心、軽やかな精神を持つ。
自然をこよなく愛し、
神の意志に従って地球を守り、
大自然とともに生きようとする。


チョウは、成虫としての寿命が短いため、
今という瞬間を感謝とともに
思いきり楽しむよう、
毎日の暮らしの中に美を見つけ、
喜びとともに生きるよう、われわれに伝えている。


チョウはわれわれに、
いつ到達するかわからない目的地のことは考えず、
旅そのものを楽しむよう伝えている。
多くの知恵や学び、喜びが得られるのは
目的地ではなく、その途中であることを
忘れてはならないと伝えている。


チョウのトーテムを持つ人は、
社交的で、いつも生き生きとしている。
今という瞬間をフルに楽しみ、
人生という旅を常に楽しんでいる。


チョウの眼は、1万を超えるレンズが集まった複眼であり、
物を非常に明瞭にとらえ、紫外線も見ることができる。
また、眼は頭部の大部分を占めており、
非常に広い範囲を見渡すことができる。


チョウをトーテムに持つ人は、
物理的な領域を超え、
霊的な領域で物を見る透視能力を持つ。


チョウのカードが出た場合、
違った視点から、よりハッキリと
状況を見る必要があると伝えている。


チョウは、われわれが困難な状況にある時、
別の角度から物を見たり、
より高いところから俯瞰できるよう
サポートしてくれる。


チョウは触角(アンテナ)を失うと、
思うように飛ぶことができなくなる。
チョウはわれわれに、
自分の霊的なアンテナは、
神や高次の自己(ハイヤーセルフ)に常に合わせ、
道に迷うことのないよう伝えている。


チョウは、色やインスピレーションを象徴する。
チョウはわれわれに、
自分自身をもっと自由に表現し、
人生をより彩り豊かなものとするよう伝えている。


チョウのカードが出た場合、
色に注目するよう伝えている。
例えば、自分が最近惹かれる色は何か、
心地よく感じる色は何かなど、
考えてみるよう伝えている。


もし、緑や青に惹かれるのなら、
もっと野菜を食べる必要があることを
意味しているかもしれない。
普段とは違う思考を巡らせ、
インスピレーションを得ることも、
チョウのメディスンのひとつである。


古来から、世界の数多くの伝承において、
チョウは霊魂や精霊の象徴とされ、
死霊の化身とも考えられていた。


古代ギリシャでは、
チョウは、心や霊魂と同じく
『プシューケー』と呼ばれていた。
また、紀元前2千年紀、
クレタ島を中心に栄えたミノア文明において、
チョウの形をした斧ラブリュスは、
宗教的なシンボルの中で、最も神聖なものであり、
女神かその女性神官のみが持つのを許された。



ヒンズー教において、
チョウは輪廻転生を象徴する。
ヒンズー教最高神であるブラフマーは、
毛虫が蛹になり、蝶に変身するさまを観察し、
完全なる生は転生によってもたらされると説いた。


アステカ文明において、
『羽毛の生えた蝶』『尊い蝶』を意味する
ケツァルパパロトルの宮殿が遺されている。


ネイティブ・アメリカンのいくつかの部族において、
チョウは、神話や儀式と深い関係を持つ。


ブラックフット族は、
チョウの精霊が人々の夢を運んでくると信じ、
赤ん坊がぐっすり眠れるよう、
蝶を刺繍した鹿の皮を頭に巻いたり、
チョウを呼ぶ子守唄を歌ったりした。


ホピ族において、
チョウは、カチーナと呼ばれる超自然的な精霊であり、
豊饒、変容、転生の女神バタフライ・メイデンを崇めてきた。
さらに、チョウのように美しく着飾って祝う
『バタフライ・ダンス』という踊りの祭典もある。



ケルト文化において、
チョウは、繁栄、喜び、幸運、霊魂の象徴であった。


アイルランドにおいては、
白いチョウは、死んだ子供の魂の化身とされたため、
白いチョウを傷つけることは、法律で罰せられた。


スコットランドにおいては、
黄色いチョウは幸運を象徴し、
お墓の近くで黄色いチョウを見ることは、
故人の魂が天国にいることを表し、
死が迫っている人のそばで
黄色いチョウを見ることは、
その人の永遠の幸福が約束されたものとみなした。


イギリスなど、北ヨーロッパの一部では、
チョウは、死や病気を予兆する
不吉なものとされてきた。


キリスト教において、
チョウは、霊魂や復活の象徴である。


中国において、
チョウは数多くの意味を持ち、
不死、幸せな結婚、調和などを象徴する。
チョウは芸術作品にもよく描かれ、
1匹のチョウは、長寿、恵み、美しさ、
2匹のチョウは、若さ、愛を象徴する。


風水において、
家庭の愛を深めたい時、
独身者がパートナーに恵まれたい時、
子供の想像力を伸ばしたい時など
チョウのシンボルを用いる。


日本において、
チョウは、女の子から大人の女性への変身、
祝福された結婚、春の到来など、
新しい時代の幕開けの象徴であるが、
白いチョウは、死者の魂を象徴する。


チョウはわれわれに、
人生の毎日の瞬間に、自己表現、創造という
自分にしか作れない唯一無二の色を加え、
地球をより多彩で楽しく、美しい場所にするよう
伝えている。


変容を起こしたいと思ったら、
古い自分を手放し、
新しい自分に生まれ変わらなくてはならない。
チョウのメディスンは、
不要になったものを手放す勇気を与え、
新しい翼で大空に飛び出すための
サポートを与えてくれる。



《逆位置》


変化を恐れていないか。

慣れ親しんだ古い習慣を続けるため、
変容を自ら排除していないか。

自分の可能性を否定していないか。

成長の段階を
無理に飛ばして先に進もうとしていないか。

特定の角度からのみ、物事を見ていないか。

今、この瞬間を楽しむことを忘れていないか。


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カバのメディスン

2017年12月20日 | ・アニマル・メディスン
今回は、アニマル・メディスン カバ Hippopotamus の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


カバ    偶蹄目 カバ科 カバ属
学名:Hippopotamus amphibius  英名:Hippopotamus


サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に分布。


河川、湖、沼など水辺に生息。


陸上動物としては、サイと共に
ゾウに次ぐ重さとされる。


遺伝的には、クジラ目に近いと考えられている。


5亜種から成ると言われているが、
生息地域により、頭蓋骨の形が違う程度で、
遺伝的な違いなど、詳細はよくわかっていない。


■ナイルカバ■ Nile hippopotamus
最も一般的な種で、タンザニアやモザンビークなどに分布


■東アフリカカバ■ East African hippopotamus
ケニアやソマリアなどに分布


■南アフリカカバ■ South African hippopotamus/Cape hippopotamus
ザンビアからのアフリカ南部にかけて分布


■西アフリカカバ■ West African hippopotamus/Tchad hippopotamus
西アフリカ全域やチャドの一部に分布
(写真なし)

■アンゴラカバ■ Angola hippopotamus
アンゴラやコンゴ民主共和国南部、ナミビアなどに分布
(写真なし)


体 長 3.5~4メートル
体 重 1.2~4トン
肩 高 1.4~1.5メートル


--------------------------------------------------------------
なお、同じカバ科のコビトカバは、単体でコビトカバ属を形成し、
カバ属とは、遺伝的にかなり離れている。

■コビトカバ■ Pygmy hippopotamus
ギニア、コートジボワール、シエラレオネ、リベリアに分布


森林に生息し、単独生活を好む。
水中で生活しないため、目と鼻は突出していない。
体長 150~175センチ
体重 180~275キロ
世界三大珍獣(世界四大珍獣)の1つとされている。

--------------------------------------------------------------

(以降、カバ属の説明)


半水生で、1日のほとんどを水中で過ごし、
夜になると、陸に上がって食餌をする。


食性は、草食性。
草類、芽、茎、樹皮など、1日約40~50キロ食べる。
他の大型草食動物と比較して、
カバが1日で食べる量は少ないが、
(体重4トンのゾウの食餌量は、飼育下で1日約200キロ)
カバは、昼間は水中でほとんど動かず、
エネルギー消費を抑えているためと考えられている。


また、カバは死んだ動物の肉を食べたり、
インパラなどを襲って食べるのも目撃されているが、
草食動物も、時に肉を食べるのは確認されており、
食餌を肉食には依存していないため、
草食動物とされている。


10~20頭の群れを作って生活するが、
水場が減る乾季には、
100頭ほどの大きな群れを作ることもある。
群れは、オスをリーダーとし、
メスとその子どもたちから成る。
オスは単独で生活することもある。


カバの体は、水中生活に適したつくりになっており、
交尾、出産、哺乳なども水中で行う。


足指の間は膜で繋がり、水かきになっている。


目、鼻、耳は顔の側面に直線に並んでいるため、
水面に目と鼻だけを出し、
周囲を警戒しながら呼吸することができる。



鼻孔は自由に開閉でき、
水中では閉じて、水が入るのを防いでいる。


潜水時間は、最長で5~6分。
水中では泳がず、前肢で水底を歩くように移動し、
時速8キロ程度の速度で動き回る。



顎の筋肉が発達しており、
口を150度まで開くことができる。
下顎には、威嚇用の長く尖った門歯と犬歯を持ち、
50~75cmにも達する犬歯は、
しばしば上顎を突き抜けて上方に出る。
また、噛む力は1トンを超える。



カバは瞬発力に優れ、
陸上でも俊敏に動くことができる。
時速30~40キロで走ることができるが、
長距離を走ることはできない。


カバの体は、分厚い脂肪と真皮、上皮で覆われているが、
表皮は薄いため、乾燥と紫外線には非常に弱い。


体温調節を行う汗腺や、皮脂腺を持たないが、
皮膚を保護し、細菌の増殖を防ぐための
粘液を分泌する腺を持つ。
この粘液はアルカリ性で、もともと無色透明だが、
空気に触れると酸化して赤く変色することから、
「カバは血の汗をかく」と言われる。



カバは気性が荒く獰猛で、
縄張り意識が非常に強く、
縄張りに入ったものは何でも激しく攻撃する。


また、群れにおいてリーダーが代わると、
新しいリーダーが先代リーダーの子を殺す
「子殺し」が行われることが確認されている。


一夫多妻で、決まった繁殖期はない。


アフリカ大陸において、
野生動物による人間の死者の数では、
カバによる死者が最も多いと言われている。


近年、生息地の開発や環境破壊などにより、
個体数は減少しており、
絶滅危惧種に指定されている。



アニマル・メディスンとして


カバが象徴するもの
 ・・・パワー、創造、豊かさ、家族、保護、母性、
    攻撃性、敏捷性、バランス、誕生、堅実、
    癒し、創造性、新しいものの誕生、明確な夢、
    危機の際の冷静さ、直感、正当な攻撃



地上で2番目に大きな哺乳類であるカバは、
偉大さ、力強さ、パワーを象徴する。
カバは、われわれひとりひとりが
偉大な存在であることを伝え、
われわれに、自分自身の価値を認め、
自分自身を受け容れるよう伝えている。


われわれの中には、
自分の持つ能力を受け容れられなかったり、
自分に価値を見出すことができず、
自分は成功するはずがないと
思い込んでいる人がいる。


カバは、われわれはみな、
生まれながら偉大であること、
誰もがみな、自分がなりたい人物になれる
可能性を秘めていることを思い出させ、
われわれに、自分にもっと自信を持ち、
自分を信頼するよう伝えている。


また、カバは逆に、
自分を実際よりも大きく見せかけ、
権力を誇示したり、乱用する者に対しては、
己を正すよう伝えている。


水の中から周りを観察するカバは、
真実を見抜く力を象徴する。
カバはわれわれに、
何ものにも惑わされず、常に真実を見て、
話す時は、常に真実を話すよう伝えている。


カバは、陸と水中の両方で暮らし、
地と水の両方と深いつながりを持つ。
水は、直感や感情を象徴し、
地は、現実や安定を象徴する。


カバはわれわれに、
人生において、地と水の持つ側面を
バランスよく取り入れるよう伝えている。
すなわち、直感を信じて行動しながら、
現実的な視点を持ち続けることが
大事であると伝えている。


カバをトーテムに持つ人は、
鋭い直感を持つ。
粘り強く勤勉な努力家であり、
常に人生と真剣に向き合い、
目標を達成するまで、骨身を惜しまない。


地面にどっしりと足を下ろすカバは、
グランディング、堅固さを象徴する。


カバは、巨体の割に敏捷であるが、
食餌で上陸する際、同じ道を通るなど、
用心深く、同じ行動を繰り返す習性を持つ。


カバはわれわれに、
自分に最適と思う道を見つけたら、
その道に留まることが
目標の達成につながると教えている。


カバは、われわれが感情に溺れ、
現実的な視点を失いそうになった時、
われわれをグランディングさせ、
人生の浮き沈みを通じ、
霊的に成長するようサポートしてくれる。


水は、直感や感情のほか、
誕生や創造、癒しも象徴する。
1日のほとんどを水中で過ごすカバは、
創造性と深いつながりを持つ。


カバはわれわれに、
人生において、退屈している暇はないこと、
自分の創造性を最大限に活用し、
新しい目標を設定したり
新しい計画に着手するなど、
人生をもっと活性化するよう伝えている。


カバの目と鼻孔は顔の高い位置にあるため、
カバは水中に身を隠しながら、
水の上で何が起こっているかを
安全に観察できる。


カバはわれわれに、
時に、自分の感情の深みに入ったり、
創造的な活動に没頭するのは必要であると
伝えている。


同時にカバは、現実から目を背け、
夢の中で成功を思い描くだけの人に対しては、
現実逃避せず、きちんと人生に向き合うよう
促している。


カバは、妊娠、安産、豊穣、繁栄を象徴する。
古代エジプトにおいて、
妊娠や安産を祈願する際、
人々はカバのエネルギーを召喚した。
カバは、妊娠中の女性や、
妊娠を望んでいる女性、
子育てをしている女性の守護者である。


またカバは、肉体的な妊娠に限らず、
新しいアイデアや計画などを産み出す
象徴的な妊娠・出産もサポートする。


カバは、強い母性、適切な攻撃を象徴する。
カバは、自分のテリトリーや子を守る際、
非常に攻撃的で獰猛になる。
また、子を守って戦う他の母親を見つけると
加勢して助けたり、
お互いの子の子守りをしたりもする。


カバはわれわれに、
自分の大切なものを守る際、
死に物狂いで攻撃することは当然であり、
攻撃は、必ずしも悪ではないと伝えている。


カバのカードが出た場合、
テリトリーに侵入しようとしている者がいないか、
注意するよう伝えている。
さらに、自分は大切なものを守りきれているか、
客観的に考えてみるよう促している。


カバは大きな牙と、
噛む力が1トンを超える強い顎を持ち、
口により、相手に致命傷を与える。
カバはわれわれに
自分の口から発する言葉には
充分気をつけるよう伝えている。
自分の何気ない言葉が、
他人を深く傷つけてはいないか。
口を開く際、どのような言葉を使うべきか、
よく考えてから話すよう伝えている。


古代から、アフリカとエジプトにおいて、
カバは神に祝福された聖獣であった。
特に古代エジプトにおいて、
カバは、怖れられると同時に
神として崇められ、
神話にもしばしば登場した。


古代エジプトの多くの家庭では、
祭壇などに、女神『タウェレット』の像を飾っていた。



タウェレットとは、『偉大なるもの』を意味し、
カバの頭部、豊かな胸、大きくせり出した腹を持ち、
妊娠、安産、子供の健やかな成長を司り、
家から悪霊を払う神としても崇められていた。


女神タウェレットはまた、
人が死ぬと、その魂が安全に死後の世界へと遷移できるように
案内する存在とも考えられ、
墓にはしばしば副葬品として、
小さなカバの像が収められた。



エジプト神話において、
オスのカバは、砂漠と嵐の神セトと結び付けられた。
セトは、パワフルな女神タウェレットを配偶者とし、
カバを聖獣のひとつとして、
戦いにおいて、自らカバに変身することもあった。
セトのシンボルカラーは赤であるが、
それは、カバが赤い粘液を分泌することからきている。


古代エジプト人にとって、
ナイル川は生命の源であり、
川は人生を象徴するものであった。
そして、ナイル川一帯で絶大な力を誇り、
悠然と泳ぎ回るカバは、
時に流れに乗って進み、
時に大地にしっかりと足を下ろす
パワーの象徴であった。


カバはまた、夢を象徴する。
カバはわれわれに夢を持ち続け、
新しいことを始めたり、
挑戦し続けるよう伝えている。


生き生きとした人生を送るには、
年齢に関係なく、夢は必要である。
夢は、われわれの人生において
他者の侵入を許さない大事なテリトリーであり、
自分の理想や夢、信念をしっかりと守りながら、
自分を信頼し、堅実に努力し続けるよう
カバはわれわれに伝えている。



《逆位置》


自分の能力や価値を認めているか。
自分を否定していないか。

自分は成功に値しないと思い込んでいないか。

自分を誇大に見せたり、権力を乱用していないか

自分の直感を軽んじていないか。

空想の世界でフワフワと生き、現実から目を背けていないか。

自分の真実を隠していないか。

創造的な活動をしているか。

自分や大事なものを守るため、力を尽くしているか。

時に、攻撃的な言葉遣いをしていないか。

夢を諦めていないか。
夢を達成するために努力しているか。

自分の潜在能力をもっと信頼しなさい。


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クロヒョウのメディスン(修正再掲)

2017年11月15日 | ・アニマル・メディスン
(以前書いたものを大幅に修正しました。)

今回は、アニマル・メディスン クロヒョウ Black Panther の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


クロヒョウ  ネコ目 ネコ科 ヒョウ属
学名:Panthera pardus  英名:Panther / Leopard


Leopard は、黄褐色の体毛の上に黒い斑紋があるもの、
Panther は、体毛が黒いものを指す。


クロヒョウは長い間、ヒョウの亜種とされてきたが、
近年、劣性遺伝による突然変異種と結論付けられた。


クロヒョウが多く生息するのは、
インド南部やマレー半島などの熱帯雨林であり、
これは、鬱蒼とした密林でカモフラージュするため、
毛色が黒に変化・進化したものと考えられている。


ただし、クロヒョウのほとんどに、
光に透かすと斑紋が認められる。





クロヒョウはしばしば、通常の毛色の両親から生まれる。


■以降、ヒョウ全般■


ネコ科の種ではイエネコに次ぎ、
世界で最も広域に分布し
ロシア極東、東南~中央アジア、アラビア半島、
アフリカなどに分布。


環境への適応に優れており、
低地の湿地帯、標高5千メートルを超える山岳地帯、
半砂漠など乾燥地帯、熱帯林、草原地帯、都市の郊外など、
様々な環境に適応して生息。


生息地域により、9亜種から成る。




■アフリカヒョウ■ African leopard  Panthera pardus pardus
サハラ砂漠より南のアフリカに生息



■インドヒョウ■ Indian leopard 
インド、バングラデシュ、パキスタン、ネパールなどに生息



■ジャワヒョウ■ Javan Leopard
ジャワ島に生息
 

通常の色の個体



■アラビアヒョウ■ Arabian leopard
アラビア半島に生息


  
■アムールヒョウ■ Amur leopard
ロシア極東部や中国北東部などに生息



■キタシナヒョウ■ North Chinese leopard
中国北部に生息


  
■ペルシャヒョウ■ Persian leopard
イラン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、アフガニスタンなどに生息



■インドシナヒョウ■ Indochinese leopard
東南アジアに生息


  
■スリランカヒョウ■ Sri Lanka Leopard
スリランカに生息



体長 約120~190センチ
体重 約30~90キロ
尾長 約60~110センチ


体色は、淡黄色から黄褐色、黄白色など様々で、
背面や尾にかけて、梅花状の黒い斑紋がある。
ヒョウの梅花状の斑紋には、
ジャガーの斑紋の中に見られる小さな点はない。

ヒョウの斑紋


ジャガーの斑紋



単独で活動する。


主に夜行性だが、空腹時には昼間も活動する。


食性は、肉食性。
主に、レイヨウやシカ類、ワニなどの爬虫類、
サルやハイラックスなどの哺乳類、
鳥類、魚類、節足動物などを捕食する。
都市部近くで、犬や人間を襲うこともある。


非常に優れた運動能力を持つ。
走る速度は、最大時速60キロに達し、
6メートル幅、3メートルの高さを飛ぶ跳躍力を持つ。


木登りや泳ぎも巧みである。


ほっそりとしなやかな体つきだが、力が強く、
自分の体重の約10倍の獲物を倒すこともある。


仕留めた獲物は横取りされないよう、
樹上に運んで食べる習性があるが、
強靭なアゴの力を使い、
自分の体重より重い獲物も引きずり上げる。


また、食べきれなかった獲物を
木の枝や葉などで覆い、隠しておく習性もある。


トラやライオンに比べ、声はあまり出さず、
狩りの際は、樹上で待ち伏せをしたり、
静かに忍び寄って襲いかかる。


広いなわばりを持つ。
なわばりの大きさは、
生息地域や季節、食糧事情などに左右されるが、
平均すると、オスの場合は約30~80平方キロメートル、
メスの場合は約15平方キロメートルとされている。
オスのなわばりの中には、
複数のメスのなわばりが重なっている。


近年、生息地の環境破壊や密漁によって
生息数が減少しており、
準絶滅危惧種に指定されている。
特にアムールヒョウやユキヒョウなどは
絶滅危惧種として指定されている。



アニマル・メディスンとして


クロヒョウが象徴するもの
   ・・・闇の理解、力の回復、女性性、死と再生、保護者、
      積極性、怖れ知らず、獰猛さ、敏捷性、強さ、直感、
      セクシュアリティ、アストラルトラベル、
      孤独、沈黙、潜在意識、内なる情熱、シェイプシフト



クロヒョウは、闇夜の月、
闇のパワーの象徴である。


宇宙の闇には、創造の真実が隠されている。
宇宙の神髄『虚空:ボイド』は、
子宮の中の闇であり、
死と生、終焉と創生の場である。
クロヒョウは、宇宙の神髄に通じる存在である。


われわれは本能的に、
闇や未知なるものに恐怖を抱く。
しかしクロヒョウは、闇こそが
われわれが探し求めている答えが
隠されている場所であると教えている。


クロヒョウはわれわれに、
闇への恐怖を克服するためには
常に五感を研ぎ澄まし、直感を信じること、
自分を信頼することが大事であると教えている。


闇への恐怖を克服した時、
真の癒しが起き、
われわれは霊的に成長し、
意識の新しい段階に移ることが可能となる。
われわれが闇に飛び込む際、
クロヒョウは護衛しサポートしてくれる。


クロヒョウのカードが出た場合、
あまり未来について心配しないよう伝えている。
今この瞬間、答えが手元になくても、
追求し続けていれば、必ず夜明けは訪れ、
謎は明らかになっていく。
ボイドの闇に身を置き、
恐怖と対峙して克服し、
自分が癒され、成長するプロセスを楽しむよう
クロヒョウは伝えている。


闇に紛れて身を隠すクロヒョウは、
潜在意識を象徴する。
また、クロヒョウが棲む密林は、
雑多なものが入り乱れ、
われわれの潜在意識と通じる場所である。


クロヒョウは、密林には危険が溢れているが、
資源も豊富であること、
すなわち、物事には必ず
良い側面と悪い側面があることを理解している。
クロヒョウはわれわれに、
自分の潜在意識の奥深くを探求し、
自分の良い面と悪い面を
よく観照するよう伝えている。


クロヒョウは、新月と深いかかわりを持つ。
新月は、死と再生を象徴する時である。
クロヒョウのエネルギーは、
月の暗い面が地球を向く日中と、
月のない闇夜に最も強力になる。


月、闇、密林は、女性性と深く関連する。
その全てと深くつながるクロヒョウは、
女性の根本的なエネルギーを象徴する。


滑らかで光沢のある毛皮を持つクロヒョウは、
鋭い感受性、ボディタッチ、官能美、
セクシュアリティを象徴する。


クロヒョウはわれわれに、
自分のセクシュアリティを受け容れ、
もっと楽しむべきと伝えている。
また、自分の感情の微妙な動きに対して、
もっと注意を払うべきと伝えている。


クロヒョウのカードが出た場合、
性に関する何らかの問題を解決する時であることを
表している可能性がある。
勇気を持って問題に向き合い、克服し、
性に関する意識を変えるよう伝えている。


クロヒョウは、内なる情熱を象徴する。
クロヒョウはわれわれに、
自分の内に秘めた情熱を解放し、
何ものにもとらわれず、
自分を自由に表現するよう伝えている。


内なる情熱を解放することで、
本来の自分を取り戻すことが可能となる。
またその時、真の癒しも起き、
自分の本来の力も取り戻すことが可能となる。
クロヒョウはわれわれに、
自分の真の力を取り戻し、
人生の新しい段階に進むよう伝えている。


クロヒョウは、母親が単独で子育てをする。
クロヒョウは、母性と守護を象徴する。


クロヒョウは、シングルマザーや
不幸な結婚生活を送っている母親に対し、
大きな癒しとサポートを与えてくれる。


クロヒョウの眼光は鋭く、
常に射抜くような視線で世界を見つめている。
クロヒョウは、真実を見抜く透視能力を象徴する。


クロヒョウのメディスンを持つ人は、
目をヒーリングのツールとして使用し、
細胞の奥深くまで癒やすことができる。


クロヒョウはまた、
他次元や異世界の声を聞く透聴能力を持ち、
サイキックなパワーや直感を象徴する。
クロヒョウはしばしば、
教師や助言者の姿でわれわれの前に現れ、
霊的に広い視野や深いビジョンを与えてくれる。


クロヒョウのカードが出た場合、
自分の内なる声にもっと耳を澄ませ、
直感を信頼するよう伝えている。


一般的にヒョウは、ライオンやトラよりも体は小さいが、
ライオンやトラよりも動きが素早く、攻撃的である。
クロヒョウは、獲物に音もなく忍び寄ったり、
木の上から瞬時に襲いかかる。
クロヒョウは敏捷さ、獰猛さ、瞬発力を象徴する。


クロヒョウのカードが出た場合、
素早い行動や決断が必要であると伝えている。
しかしクロヒョウは、持久力には欠けるため、
ペース配分には注意するよう伝えている。


狩りの際に声を出さないクロヒョウは、
沈黙の持つパワーをよく理解している。


クロヒョウのメディスンを持つ人は、
いつ話し、いつ黙るべきかをよく理解している。
自分についてはあまり語りたがらず、
物静かで寡黙な人である。


単独生活を送るクロヒョウは孤独を愉しみ、
自分の世界の中で充足し、快適に過ごしている。


クロヒョウのトーテムを持つ人は、
独りでいることを好むが、
自分と似た、孤独な魂とのつながりを好む。


薄暗い密林に溶け込むクロヒョウは、
究極のシェイプシフター(姿かたちを変える者)であり、
カモフラージュの達人である。
クロヒョウの漆黒の毛皮は、
真のアイデンティティを覆い隠すのに役立っている。
クロヒョウは、いつ姿を現すべきか、
いつ隠れるべきかを理解している。


クロヒョウはわれわれに、
周囲の状況をよく観察し、
背景に紛れるべきか、自分を表現すべきか、
慎重に判断するよう伝えている。


世界の神話や伝承に、広くクロヒョウは登場するが、
特に南米の伝承に多く登場する。
クロヒョウは、月の神聖な力を受け取り、
地球に渡す橋渡しとして登場することが多い。


古代エジプトにおいて、
司祭は神聖な儀式の際、
自分の身を守り、儀式がよりパワフルなものとなるよう、
首や腰にクロヒョウの尾を巻いていた。


ギリシャ神話において、クロヒョウは
ゼウスに愛されたことで、ゼウスの正妻ヘーラーの怒りを買い、
牝牛に変身させられたゼウスの愛人イーオーの見張りである
『千の目のアルゴス』を象徴した。



ゼウスの命を受け、イーオーを取り戻しに来たヘルメスにより
アルゴスは殺され、千の目は孔雀の尾羽に移された。
このためクジャクは、目玉模様の尾を持つことになったとされている。



クロヒョウはジャガーと同様、
ローマ神話においては、ワインの神バッカス、
ギリシャ神話においては、
豊穣とワインと酩酊の神ディオニソスに結びつけられる。


バッカスはしばしば、
ヒョウが引く馬車に乗ったり、
ヒョウに乗る姿で描写される。





ノルウェー神話において、
豊穣と愛の女神フレーヤは
2匹のヒョウが引く馬車に乗る姿で描写される。



中世ヨーロッパにおいては、
クロヒョウは、ヒョウの女性的側面とされていた。
ヒョウが残忍なのに対し、クロヒョウは温和で、
聖書と並んで広く読まれた教本『フィシオログス』の中でも、
クロヒョウは、ドラゴン以外のすべての動物と仲が良く、
この世で最も愛すべき動物として紹介されている。


また、キリスト教会においては、
クロヒョウはキリストの聖獣と考え、
クロヒョウは、人々をキリストの方へと導く
伝道者の象徴であった。


黒は、ネイティブ・アメリカンが崇める色である。
ネイティブ・アメリカンの伝承によると、
クロヒョウは暗闇の神であり、
日食は、クロヒョウが太陽を飲み込んで起きると考えた。


ネイティブ・アメリカンのカドー族は
自らをクロヒョウと呼び、
『マヤ文明における黒ジャガー』としても知られていた。


ネイティブ・アメリカンのアラワク族にとって、
クロヒョウは至高の存在であり、
万物の中にクロヒョウの精霊が宿り、
クロヒョウの精霊なしでは
何ものも存在しないと信じていた。
また、アラワク族にとって、
クロヒョウと一体化することは、
変身術の中でも、究極の変身であった。


われわれは月の暗い面を恐れるが、
それは単に、月の裏側を見ているだけのことである。
生と死、死と生は、
コインの表と裏に過ぎない。


クロヒョウはわれわれに、
命あるものはすべて、子宮の闇から現れたこと、
われわれ自身もかつては、
子宮の闇の中で、最も安全を感じ、
最も自分らしくいられたことを
思い出すよう伝えている。
クロヒョウはわれわれに、
宇宙の創造についての絶対的な真実を教えている。


《逆位置》


不安や苛立ち、無気力や恐怖は
闇の領域に属する感情である。
目を凝らして原因を見極め、
ネガティブな感情を早く手放しなさい。


「もし・・・だったらどうしよう」という恐怖は、
現在の瞬間を楽しむことを妨げる。
いまこの瞬間こそ、人生のギフトであることを
忘れてはならない。


直感を十分信頼しているか。


チャンスが来たと直感した時、
決断力をもって飛びついているか。


独りでいる恐怖を手放しなさい。
静寂に身を置き、
自分の権限や本来の力を取り戻しなさい。


おしゃべりし過ぎ、もしくは
自己表現を抑え過ぎていないか。
周囲の状況をよく観察し、
バランスを取り戻しなさい。


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ジャガーのメディスン(修正再掲)

2017年10月27日 | ・アニマル・メディスン
(以前書いたものを大幅に修正しました。)

今回は、アニマル・メディスン ジャガー Jaguar の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


ジャガー  食肉目 ネコ科 ヒョウ属
学名:Panthera onca   英名:Jaguar
別名:アメリカヒョウ、アメリカトラ


北米大陸南西部メキシコから、
南米大陸中央~アルゼンチン北部まで分布。


アマゾンの熱帯雨林、林、草原、
沼地、荒れ地など、様々な環境に生息。
水辺を好むが、高地での目撃情報もある。


草原に生息するものは、
森林に生息するものより大きく、色も明るいなど、
生息環境によって、体格や体色に差があることから、
いくつかの亜種に分けられることもあるが、
遺伝学的には単一種であり、亜種はいない。


ネコ科の現生種では、
トラやライオンに次いで大型であり、
南北アメリカ大陸に生息するネコ科の最大種である。
体 長 120~185センチ
体 重 60~150キロ
肩 高 70~80センチ
尾 長 45~75センチ


参考までに、ヒョウは、
体 長 100~190センチ
体 重 40~90キロ
肩 高 50~70センチ
尾 長 60~110センチ



チーターは、
体 長 110~150センチ
体 重 35~72キロ
肩 高 70~90センチ
尾 長 60~90センチ



ジャガーは、ヒョウなどと比較すると、
四肢と尾は短かいが、
頭部は大きく、非常に筋肉質で、ずんぐりとした体形である。


体色は、淡黄色から黄褐色、赤褐色など様々で、
全身が黒い黒変種(ブラックジャガー)も存在する。



ヒョウと同様、黒い斑紋を持つが、
ジャガーの斑紋は、ヒョウの斑紋よりも大きく、
小さな黒点を大きな斑点が囲む『梅花紋』となっている。



主に夜行性だが、
空腹になると、昼も活動する。


繁殖期以外は、単独で行動する。


食性は、肉食性。
サル、ナマケモノ、シカ、アルマジロ、カピバラ、
バク、ペッカリーなどの哺乳類、鳥類、
カメ、ワニなどの爬虫類、魚類などを捕食する。


南アメリカの森林では、食物連鎖の頂点にあり、
『アマゾン最強の捕食者』と呼ばれている。


体重が非常に重い割に身軽で、
木登りと泳ぎを得意とする。


ジャガー“Jaguar”という名前は、
ネイティブ・アメリカンの言葉“Yaguar”が由来とされ、
『一突きで殺す者』という意味である。


頭骨が大きく、噛む力が非常に強い。
ワニの頭を噛み砕くこともある。


独特な方法で狩りをする。
ライオンやトラは、獲物の首に噛みついて仕留めるが、
ジャガーは、カピバラなどの小動物が相手の場合、
前足で叩いて仕留める。
ジャガーの前足のパンチは、
小動物の側頭骨を破壊するほどの威力を持つ。


食べきれなかった獲物は、
土の中や茂みに隠し、
次の日また食べに来る習性がある。


メスは、25~40平方キロメートル 、
オスは、メスの倍ほどの広大な縄張りを持つ。
オスの縄張りには、複数のメスの縄張りが重なるが、
オスとメスは平和的に共存している。
オス同士メス同士は、お互いを避けるようにしている。


ライオン、トラ、ヒョウと異種交配できる。
カナダの動物園には、ブラックジャガーの父親と
ライオンの母親から生まれた『ジャグリオン』の兄妹がいる。



古代中米では、『雨の神』と呼ばれていた。


生息地の環境破壊や密猟から生息数が減っており、
準絶滅危惧種に指定されている。


アニマル・メディスンとして


ジャガーが象徴するもの
   ・・・地球の父、神との統合、高潔さ、完全無欠、力、慈愛、
      慈悲深さ、守護、シャーマン、闇、孤独、夜の太陽、
      見通す眼力、魔術、一撃、統括、自信



ジャガーは、地球が持つ聖なる力と、
地球に生きるすべての動物を統括する
地球の父である。


南米におけるジャガーの名“Jaguara”は、
『一撃で獲物を仕留める捕食者』を意味し、
ジャガーはアマゾンで、絶対王者として君臨している。
ジャガーは、リーダーシップ、統制、自信を象徴する。


ジャガーは、マヤ文明においては
地下世界を統治する神であり、
暗闇、夜の太陽を象徴する。
爆発的な変容を引き起こす火山の噴火エネルギーに
匹敵する膨大なエネルギーを、
地下世界でジャガーは持っていると考えられていた。


マヤ文明において、
ワシとジャガーは、特別な意味を持っていた。
天高く舞い上がり、
地平線の向こうに落ちる昼の太陽はワシ、
地平線に落ちた後の夜の太陽は、
夜空に輝く星のような斑紋を持つジャガーとされ、
ジャガーは『ジャガー・サン』と呼ばれていた。


ワシとジャガーのレリーフ



太陽の輝く昼から漆黒の夜への変遷は、
意識の変容を繰り返す人生という旅を象徴する。
ジャガーはわれわれに、
変容を起こし、霊的に成長するためには、
一度、自分の内にある暗黒面に落ち、
闇としっかり向き合わなくてはならないと
教えている。


ジャガーのメディスンは、
高潔さや完全無欠さ、神との統合である。
ジャガーの神聖な精神は、
人間の行動の穢れた側面を食い尽くす。


ジャガーはわれわれが、
自分の同胞たる人間だけでなく、
母なる地球で共存する他の生き物に対し、
不適切な行為をした時には怒り、罰を与える。


逆に、人生という旅において、
神が望む道を歩む者に対しては喜び称え、
報いを与えてくれる。


ジャガーのカードが出た場合、
自分の権威を濫用できる状況においても、
そうしなかった高潔さを褒め称えている。


ジャガーはわれわれに、
どんな時も自分本位にならず、
他の人に対し、常に批判的だったり、
冷淡な態度を取ることがないよう、
常に慈愛の心、奉仕の心で接するよう伝えている。


ジャガーが象徴する高潔さは、
他者の過ちを許すこと、
謙虚さを忘れず、自分の過ちを正すことである。


ジャガーはわれわれに、
『最良、最善な自分』であり続けるという
揺るぎない信念を持つよう伝えている。
自分の要求は、他者の要求よりも正当であるとか、
優先されるべきと考えてはならない。
正直さ、献身、思いやりを常に持つことで、
自分の尊厳を保つよう伝えている。


古くから、ジャガーはヒョウとともに、
非常にパワフルなトーテムとされていた。
ジャガーは獰猛さ、積極性、パワーを象徴する。


ジャガーは狩りの際、
単独で獲物を辛抱強く追い回し、
追い詰め、稲妻のような一撃を与えて仕留める。
ジャガーはわれわれに、
自分の目標を達成するためには、
忍耐強く、粘り強く取り組むよう伝えている。
そして、チャンスが来たと感じたら
全力で当たり、ものにするよう伝えている。


ジャガーのメディスンを持つ人は、
精力的であり、複数の仕事も同時にこなす。
その反面、孤独を好み、
孤独の中に快適さを見出す。


暗闇の中でも優れた視力を持つジャガーは、
透視能力や予知能力と結びつけられ、
人間の心の闇を見透かすことができると
考えられていた。


ジャガーはさらに、
異世界や他次元からの声を聞く透聴能力も
持っていると考えられていた。


ジャガーはわれわれに、
自分の潜在能力をもっと信頼し、
活用するよう伝えている。


ジャガーは水を恐れず、泳ぎが巧みで、
水辺の洞窟などに好んで棲んでいる。
神話において、洞窟は霊的な仕事や
魔術を実践するための隠れ家であり、
水は、感情と深く結びつくものとされている。


ジャガーはわれわれに、
自分の感情の深みに飛び込み、
しっかりと向き合って、
必要であれば自分を癒し、
内在する力を覚醒するよう伝えている。


ジャガーは、シャーマンと深いかかわりを持つ。
アマゾンにおいて、
人間が生き延びる鍵となるビジョンを受け取り、
病気を癒すシャーマンにとって、
ジャガーは霊的なガイドである。


ネイティブ・アメリカンのケチュア族にとって、
ジャガーはアナコンダとともに
霊的に非常に進化した存在であり、
ジャガーは前世で、ヤチャック(祈祷師)や
シャーマンだったと考えられている。


マヤ文明において、
シャーマンはジャガーに変身する力を持ち、
ジャガーの姿になって、
時空を超えた霊的な旅をすると考えられていた。


オルメカ文明において、
ジャガーはシャーマニズムの重要な部分を占めていた。


ジャガーは、南米では広く神として崇められ、
数多くの神話や伝説に登場する。


マヤ文明とアステカ文明において、
ジャガーは、魔術と深いつながりを持つと考えた。
ジャガーは人間に恐怖を与え、時に殺すため、
人間に変身して近づいてくると考えたため、
ジャガーに生贄を捧げ、神として崇めていた。


マヤ文明のチチェン・イッツァ遺跡には、
ジャガー神殿があり、
最高神ククルカン(ヘビの姿の神)に次ぎ、
ジャガーは重要な神であった。
インカ文明にも、同様のジャガー寺院が存在する。


マヤ文明にとって、
ジャガーは力の源であり、
台座や壁画など、ジャガーの装飾が数多く施されている。





マヤの僧侶はある儀式の際、
ジャガーの革で作った上着とヘッドドレスを身につけ、
ジャガーに扮装した。


マヤの伝承によると、
空の神が滅んだ後、
星から別の神聖な存在が降臨し、
マヤ文明を繁栄させ、黄金時代へと導いたが、
空の神のトーテムであるジャガーの教え、すなわち
霊的な理解や慈愛、高潔さ、
思いやりの精神は歪められてしまった。
マヤの司祭は人間を生贄にし、
その心臓を切り刻むなど、
神の道から大きく逸脱した行為をするようになった。


不正な行為や権力の濫用は、
マヤの精神を弱め、マヤ文明を滅亡へと導く。
そうならないため、
ジャガーは司祭の夢の中を歩き回り、
神の道に背く行動をしていないか、
常に監視していると信じられていた。


アステカ文明において、
戦士の象徴は、人間の心臓を食べるジャガーやワシであった。





アステカ神話の主神のひとつで、
戦争の神テスカトリポカは、
しばしばジャガーの姿で描かれた。



トルテカ文明において、
ジャガーは雨や雷と結びつけられ、
雷鳴は『ジャガーの声』と呼ばれていた。
また、ジャガーの黄色い肌は太陽を表し、
夜になって太陽が落ちると、
太陽の神はジャガーになると信じていた。
さらに、日食が起きた時は、
ジャガーが太陽を飲み込んだと考えていた。


オルメカ文明において、
人間とジャガーが融合した『ジャガー人間』の像や
ヒスイに刻まれた人形が数多く残っている。
時に、わずかにジャガーの特徴を持つ人間であったり、
ほぼジャガーの姿であったりする。




ジャガーに変身しているシャーマン像



ローマ神話やギリシャ神話において、
ジャガーやヒョウは、
バッカスやディオニソスに結びつけられる。
バッカスは、酒の神であるだけでなく、
欲望を解き放つ荒々しい力の象徴でもあり、
ジャガーやヒョウは衝動に従い、
猛々しい力を発揮する象徴である。


密林に住む人々は、
大きな変容をもたらすジャガーを崇めている。
ジャガーは人間の怒り、恐怖、悲しみ、嘆きなど
ネガティブな感情を食い尽くすと考えられている。


ジャガーは人間の霊的な掃除屋であり、
暗く重いエネルギーを光に変えるヒーラーである。
ジャガーは、すべての命の保護者として、
ヒーリングの場に侵入しようとする
あらゆる負のエネルギーから儀式の空間を守る。
ジャガーは、死への旅に向かう人が
末期の混乱の中においても、
内なる平和を見つけるよう助け、
霊の世界に戻る旅を先導する。


ジャガーはわれわれに、
どんな状況でも希望を捨てず、『道』を見い出すこと、
自分の内なる闇を怖れないこと、
自分を変容させること、
霊的な視野を広く持つこと、
自分の本来の力を取り戻すことが大事であると
教えている。


 
《逆位置》


権力を誤った方向で濫用していないか。

高潔さを貶めるような行動をとっていないか。

他者を自分の意のままにコントロールしようとしていないか。

不正直になっていないか。

神の意図と乖離した行動を取っていないか。

許しや慈悲を忘れているのではないか。

責任を他者になすりつけていないか。

他者をないがしろにし、自分の欲望を追求しすぎていないか。

神の道に戻ることで、成功は約束されるだろう。


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