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ビーバーのメディスン(修正再掲)

2018年05月27日 | ・アニマル・メディスン
今回は、アニマル・メディスン ビーバー Beaver の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


ビーバー  齧歯目 ビーバー科
学名:Castor canadensis 英名:American beaver 
学名:Castor fiber    英名:Eurasian beaver/European beaver
別名:海狸(かいり、うみだぬき)


単独で、ビーバー科ビーバー属を形成する。


アメリカビーバーと、
ヨーロッパビーバーの2種から成るが、
一般的に、ビーバーとはアメリカビーバーを指す。


アメリカビーバーは、北米大陸に分布。
ヨーロッパビーバーは、ユーラシア大陸に分布。


森林地帯の河川、湖、池、湿原などに生息。


齧歯類において、カピバラに次ぎ、
世界で2番目に大きい。

体長 80~120センチ
体重 11~30キロ
尾長 25~50センチ


アメリカビーバーとヨーロッパビーバーは、
しばしば同一種とみなされるほど、
形態、生態とも非常によく似ているが、
尾と染色体に大きな違いがある。


アメリカビーバーの尾は、幅広で楕円形に近い。


ヨーロッパビーバーの尾は、
アメリカビーバーの尾よりも小さくて細長い。



染色体の数について、
アメリカビーバーは40であるのに対し、
ヨーロッパビーバーは48であり、
両者は生物学的には適合しない。
ロシアにて、交配実験が行われたことがあるが、
死産という結果で終わっている。


なお、頭部についても、
大きさや形の違いがあるが、
肉眼では判別しにくい程度の差異である。


主に夜行性。


食性は、草食性。
樹皮、枝、葉、根、実、水草などを食べる。


大きく丈夫な歯を持ち、
直径15センチほどの樹木を約10分で齧り倒す。
歯は伸び続けるため、
常に木を齧り、伸び過ぎを防ぐ必要がある。



指は5本あり、物を巧みに掴むことができる。



泳ぎと潜水が巧みで、
最大で約15分、水中に留まることができ、
主に水中の半水生生活をしている。


天敵から身を守るため、陸上での活動は少ない。
岸付近で食事をするか、
毛づくろいをする程度である。


水中生活に適した体のつくりになっている。
ビロードのような毛皮は、水をよく弾き、
皮下脂肪とともに、体温を保つ役割を果たしている。
さらにビーバーは、
両足の間にある腺から分泌する脂を
体に塗り広げることで、
毛皮の防水性をいっそう高めている。


後ろ足には、発達した水かきがある。



水平方向に扁平な尾は鱗に覆われ、
様々な役割を果たしている。
上下に動かして推進力を得たり、
舵を取るだけでなく、
尾を水に叩きつけることで、敵を威嚇したり、
家族に危険を知らせたりする。



また、後肢で立ち上がる際、バランスを取る役割も果たす。



しかし、アニメなどでよく描かれる、
尾をコテのように使うような動作は、
実際には行わない。


視覚はあまりよくないが、
聴覚、嗅覚、触覚は優れている。


オスの睾丸は体内にあるため、
外見による雌雄の判別は困難である。


ビーバーはオスメスともに、
肛門の近くに一対の香嚢を持ち、
香嚢の中では、黄褐色のクリーム状の化合物
海狸香(かいりこう)が作られている。
海狸香は、バニラとムスクを混ぜたような強い匂いで、
マーキングやコミュニケーションに使用されている。


哺乳類では数少ない一夫一婦制で、
夫婦と子、または3世代の家族群で生活する。
子は満2歳まで親と暮らし、
ダムづくりの高度な技術を学ぶ。


冬眠は行わない。


非常に警戒心が強い。
陸上でも意外に機敏に動き回り、
不用意に近づいた人間を襲うこともある。


水辺の木を齧り倒して川床に立て、
泥、石、藻などで固定し、枯枝などを積み重ね、
大規模なダムを作る。


水位を一定に保つため、
ダムの長さは、通常で20~30メートル、
最大では、850メートルにも及ぶ。


ダム中央部には巣が作られ、
大きなものでは、高さ1.8メートル、
直径10メートルに達し、
内部は複数の部屋で区切られている。
出入口は通常2つ以上用意され、
天敵の侵入を防ぐため、水面下に作られる。



数世代にわたって修復され続け、
150年以上使用されているダムもある。


ビーバーのダムは、周囲の環境を大きく変え、
生態系にも大きな影響を与える。
ダムで流れをせき止められた川は池となり、
水草が育ち、水鳥や渡り鳥が飛来するようになる。
池は数十年経つと、土砂が堆積して消失するが、
草木が育ちやすい肥沃な土地に変わっており、
やがて草原へと生まれ変わって、
たくさんの草食動物を呼び込み、
生命豊かな場所になる。


その一方で、ダムによって川の流れがせき止められ、
周辺の木々が水没したり、
ビーバーが木を食い荒らすことによって、
森林破壊につながることもある。


近年の研究により、
ビーバーは流水音を探知すると、
そこに本能的にダムを作ることが分かってきたため、
流水音を人工的に発生させ、
ダムを作る場所を人為的に調整する試みが行われている。


ビーバーの毛皮は柔らかく良質なため、
17世紀以降、ビーバーの毛皮を用いて
紳士用の帽子を作ることが流行し、
乱獲された結果、イギリスなど多くの地域では絶滅し、
アメリカでも、一時は絶滅寸前まで減少した。


19世紀初頭、ビーバーの毛皮の代わりに
シルクを用いるようになり、
各地で保護政策や保護法が成立したこともあって、
生息数は増加しつつある。


現在、ヨーロッパビーバーは
絶滅危惧種としてレッドリストに指定されている。


カナダの国獣である。


アニマル・メディスンとして


ビーバーが象徴するもの
・・・建築のマスター、礎、創造、実行、勤勉、労働倫理、
     代替案、永続、チームワーク、家、家族、粘り強さ、
     決断力、豊かさ、社交的


ビーバーは、建築、創造を象徴する。
ビーバーは、枝や丸太を重ねて泥で固め、
周囲の環境にも影響を及ぼす壮大なダムと、
過酷な天候にもよく耐える
安全で快適なロッジ(巣)を建築する。
ビーバーは、熟練した建築士であり、
卓越したクリエイターであり、
堅固な基盤、礎も象徴する。


ビーバーのカードが出た場合、
自分の内面をよく省みて、
自己の礎を強化するよう伝えている。
あるいは、古くなった信念や考え方を手放し、
新しい礎を築くよう伝えている。


ビーバーは、強い労働倫理を持つ
動物界随一の勤勉な仕事人であり、
計画の実行者である。
ビーバーのメディスンとは、
仕事に熱心に取り組む力であり、
目標を達成する喜びである。


ビーバーは、強い意志や決断力、
粘り強さを象徴する。
ビーバーは、体は小さいが、
不屈の精神を持っている。
ビーバーはわれわれに、
粘り強く努力し続けることが
成功への鍵であると教えている。


ビーバーはまた、われわれに
自分の夢を実現するよう伝えている。
夢を実現する近道はないこと、
絶対に諦めない強い意志と、
実直に働くことが何より重要であることを
教えている。


ビーバーのカードが出た場合、
頭の中にあるアイデアを実行に移したり、
中断している計画を完成させるよう伝えている。


ビーバーのメディスンとは、
仕事にがむしゃらに取り組むパワーである。
ビーバーは、完成された仕事だけでなく、
仕事がどのように行われたか、
その過程も重要であると教えている。


ビーバーはわれわれに、
自分が仕事とどう向き合い、
どう取り組んでいるかによって
アイデンティティを構築するよう伝えている。


ビーバーは、家や家族との強いつながり、
チームワークを象徴する。
ビーバーは一夫一婦制で、
生涯を同じ相手と過ごし、
家族で協力して、ダムやロッジを建設する。


ビーバーは、堅固なチームワーク精神と
グループマインドを持つ。
グループマインドは、ワンネスの精神に通じ、
個のエゴを排し、集団意識を持つことで、
調和や団結がもたらされ、
得られる成果も、より大きなものとなる。


ビーバーは、個と集団の間で
バランスを取りながら働いている。
ビーバーはわれわれに、
個々の能力や特性を認め合い、
協力して働くことは、
仕事を最も効率的に進ませ、
独りでは困難な目標も
達成可能になると教えている。


ビーバーのトーテムを持つ人は、
チームプレーに向いており、
何よりも“家族”を大切にする。
この場合の“家族”とは、
血縁者だけではなく、
自分が選んだ仲間も含まれる。


ビーバーはわれわれに、
自分が属するコミュニティや
近くにいる仲間を大事にするよう伝えている。
仲間がいなければ人生は退屈で、
荒涼とした景色になると教えている。


ビーバーは、気さくで社交的な性質を持ち、
周りにいる生き物の善い友人となる。
ある研究者は、ビーバーが自分のロッジに
マスクラットや他の生き物を
同居させているのを発見したことがある。

マスクラット



ビーバーのトーテムを持つ人は、
人を家に招くことに喜びを見出す。
困っている人がいれば、家に温かく迎え入れ、
質素な食事しか用意できなくても、
客人を大いにもてなし、愉しませる。


ビーバーのロッジには、
いくつもの出入口が用意されている。
ビーバーは、選択肢の重要性を象徴する。


われわれは問題に直面すると、
視点を1箇所に集中させたり、
解決策は1つしかないと思い込んだり、
解決策が見つかると、それで満足し、
代替案を探すのを止める傾向がある。


ビーバーはわれわれに、
どんな時も柔軟な考え方を保ち、
袋小路に追い詰められないためには、
代替案を常に複数用意するよう伝えている。


ビーバーは、豊かな資源を象徴する。
ビーバーは、頑丈な歯、
泳ぎや自衛に役立つ大きな尾、
過酷な寒さから体を守る厚い毛皮など
豊かな資源を持っている。


ビーバーはわれわれに、
自分がどのような資源を持っているか、
自分の資源を十分活用しているか、
考えてみるよう伝えている。


ビーバーは、自然の資源を大量に使い
ダムやロッジを建設するが、
限りある資源を独り占めすることはなく、
他の生き物とバランスを取りながら
利用している。


ピーバーは、自分も自然の一部であることを
深く理解している。
ビーバーは、仲間だけでなく、
自然と調和して生きることの大切さを知っており、
ビーバーはわれわれに、
自然の資源は、人間だけのものではないことや、
人間も自然の一部であることを理解し、
謙虚に生きるよう伝えている。


大きな切歯は、ビーバーのシンボルである。
ビーバーの歯は伸び続けるため、
常に木を噛み、削らなくてははならない。
ビーバーはわれわれに、
自分の大切な仕事道具は、
常に手入れするよう伝えている。


ビーバーの巧みな建築技術は、
古代の石積みとしばしば結びつけられる。




ビーバーのトーテムを持つ人は、
古代の魔術的な技である石積みと関係する
過去生を持っている可能性がある。
石積みについて調べることで、
魂の礎に近づけるかもしれないと
ビーバーは教えている。


ビーバーは優れた泳ぎ手で、
水中に15分以上留まることができる。
水は、感情と深く関連づけられるものであり、
ビーバーはわれわれに、
時に、自分の心の深淵にまで潜り、
隠れているネガティブな感情を見つけ出し、
粉々に噛み砕くよう伝えている。


多くのネイティブ・アメリカンの部族において、
ビーバーは重要な象徴として尊ばれ、
一族の動物とされたり、
数多くの伝承に様々な役割で登場する。


特に、北西沿岸の部族において、
ビーバーは、肉体・精神・魂を創る建築士であり、
勤勉や忍耐、富や豊猟の象徴として崇められ、
トーテムポールや部族の紋章にも
よく使われていた。



有名な彫刻家ビル・リードによるビーバーの紋章
(ビーバーの尾が小さな人間になっているのが特徴)





アラスカのアサバスカ部族にとって、
ビーバーは英雄である。
ビーバーは、知恵をもって化け物を退治し、
部族の益のために世界を変えてくれる
慈悲深い変革者と崇められている。


ブラックフット族にとって、
ビーバーは知恵の象徴であり、
神聖な儀式に使用されるパイプの飾りにもされていた。



チェロキー族の伝承において、
ビーバーはもっと剽軽で、楽しい存在であった。
ビーバーは、歯の妖精(抜けた乳歯をコインと交換してくれる妖精)
に似た役割を持つ存在とし、
子供の乳歯が抜けると、親は幸運の歌を歌いながら、
ビーバーに落ちた歯を捧げていた。
また、部族の若者が交流する伝統的な儀式として、
ビーバーダンスを踊っていた。


チムシアン族には、以下の伝承がある。
ビーバーはかつて、人間の女性であったが、
川を堰き止めて泳ぎを楽しむうち、
水から出るのが嫌になってしまい、
つけていた皮のエプロンを尾に変え、
ビーバーに変身した、というお話である。


ハイダ族にも、同様の伝承がある。

かつて、偉大なハンターがいた。
ある日、新しい猟場を求め、
ハンターは妻と共に旅に出て、
川の近くで良い場所を見つけ、
そこに家を建てた。

妻は川がたいそう気に入り、
夫が狩りに出かけている間、
泳ぎを楽しむようになった。

ある日ハンターは、妊娠中の妻を残し、
いつもより遠くに狩りに出かけた。、

妻は余っていた木材でダムを造り、
川をどんどん深くした。
川は湖となり、それまでよりもさらに
泳ぎを楽しめるようになった。

すると妻は、今度は
泳ぎ疲れた時に休憩できるよう、
湖の中に小屋を建てた。

子供が生まれる頃、ハンターは戻って来た。
しかし、妻の姿はどこにもなかった。

ハンターは川や湖のほとりを歩き回り、
妻を捜し回った。
すると、湖から影が浮かび上がった。

それは、彼が見たこともない動物で、
口には木の枝を咥えていた。
そして、その動物の両脇には
小さな子供がいて、
同じように枝を口に咥えていた。

驚くハンターに、一番大きな動物が話しかけた。
「私はあなたの妻で、これはあなたの子供たちです。
私たちは、水に戻ることにしました。
どうか悲しまないでください。
そして、私を紋章にしてください。」
というお話である。

ハイダ族のビーバーの紋章



しかし一方で、他の部族の伝承では、
ビーバーは自分勝手にダムを建設し、
洪水や干ばつを引き起こすとして、
利己主義や頑固さの象徴とされている。


ビーバーは、環境を変える
優れたエンジニアである。
ビーバーは、川を破壊するが、
その破壊は、善なる精神に基づいたものであり、
後に続く創造の一端である。


ビーバーのメディスンは、
どんなに大きな破壊でも、
真なる部分、神髄は破壊できないことを
われわれに教えている。


《逆位置》


働きたくないと思ってないか。

他人と協力したくないと思っていないか。

夢を見るばかりで、実行していないのではないか。

人生の流れをせき止めているものは何か。
障害物を取り除かなくてはならない。

別の選択肢を考える必要がある。

達成したい目標を具体的にイメージし、
他の人と協力し合いなさい。

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ヘビのメディスン(修正再掲)

2018年05月05日 | ・アニマル・メディスン
今回は、アニマル・メディスン ヘビ Snake の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


ヘビ  爬虫綱 有鱗目 ヘビ亜目
学名:Serpentes  英名:Snake / Serpent


有鱗目ヘビ亜目に属する爬虫類の総称。


2,500~3,000種から成る。


南極大陸とニュージーランドを除き、
全世界に分布。
ヨーロッパクサリヘビは、北極圏にまで分布。


森林、密林、草原、湿原、農耕地、
岩場、海、川、砂漠などに生息。


恐竜および爬虫類の全盛期だった
約1億4,500万年前〜約6,600万年前、
なかなかエサにありつけなかった弱いトカゲは
地中にいるネズミやモグラをエサにしようと、
手足を退化させ、胴体を細長くし、
現在の姿に進化したと考えられている。
一部のヘビには、後ろ足のケズメが
足の名残として残っている。



地表棲種、樹上棲種、地中棲種、水棲種に分かれる。


最大種は、アミメニシキヘビ 約10メートル



最小種は、バルバドス・スレッドスネーク 約10センチ。



ヘビの約25%が毒を持つ。
爬虫類で毒を持つのは、
ドクトカゲを除き、ヘビだけである。


最も強い毒を持つのは、
オーストラリアに生息するナイリクタイパンで、
毒の強さはマムシの800倍。
毒の注入から30分程度で死に至る。(未治療の場合)



ほとんどが昼行性。


食性は、動物食。
種によって異なるが、
ミミズ、シロアリ、カタツムリ、ネズミ、カエル、
魚類、鳥類などを主に捕食する。
ヘビを食べるヘビも多い。
大型種は、シカやワニなどの大型動物だけでなく、
人間を捕食することもある。


最大で150度まで口が開き、
獲物は咀嚼せず、丸呑みにする。
自分の体の何倍もの大きさの獲物を
丸呑みするものもいる。


変温動物であり、体温を保つ必要がないため、
食事は、数日~数週間間隔で足りる。


ヘビのウロコは、魚のウロコと違い、
1枚の皮膚がヒダ状になったものである。



脱皮は、種によって異なるが、
年に2~3回行う。


常に適温域を選んで移動する。
冬季には、南向きの斜面などで
集団を作って冬眠し、
熱帯地方に棲むものについては、
夏眠するものもいる。


視覚は、あまり良くない。
視野は、前方60度程度しかないと
考えられている。


ヘビの目にはまぶたがなく、
目は開いたままのように見えるが、
眼球は、透明な膜で覆われている。


ヘビの目は、他の爬虫類と違う
独自の特徴を持っている。
地中など暗い場所で生活するうち、
水晶体が退化したヘビは、
他の爬虫類が水晶体の厚みを変えることで
ピントを合わせるのに対し、
サカナと同様、
水晶体の位置をずらすことで
ピントを合わせている。


また、ヘビの眼のレンズには、
サングラスのように色がついており、
これにより、紫外線が吸収され、
眩しさを感じることなく、
よく見えるようになっている。


昼行性か夜行性かで、瞳孔の形が異なる。
昼行性の種は、瞳孔が丸い。



夜行性の種は、猫のように縦長。



聴覚は弱い。
ヘビの耳は退化しており、
空気中を伝播する音は感知できない。

 
皮膚の感覚は優れている。
地面を伝わる振動を皮膚で感じ、
効果的に獲物を捕らえる。

 
味覚と嗅覚も鋭い。
鼻孔から口腔に通じる部分に、
神経が集まったヤコブソン器官(下図の赤い部分)があり、
舌を出し入れして匂いの粒子を舌に吸着し、
ヤコブソン器官に送ることで、匂いや味を感じている。



夜行性のマムシやガラガラヘビなどは、
目と鼻の間に、赤外線を感知するピット器官を持つ。


目の斜め下の穴がピット器官



ピット器官も、他の動物にはないヘビの特徴であり、
数10センチ離れた獲物の温度変化を
0.1℃単位で感知する精度と言われ、
これにより、暗闇でも獲物を捕まえることができる。


陸上で最速のヘビは、
南アフリカに生息するブラックマンバで、
時速 約20キロ、
50メートルを11秒ほどで移動する。


登ることが得意で、
垂直に近い角度であっても、凹凸があれば登ることができる。


ハブやマムシなど、攻撃的な種もいれば、
アオダイショウやパイソンなど、
性質が穏やかな種もおり、
コーンスネークやボールパイソンなどは、
ペットとして人気がある。


アニマル・メディスンとして


ヘビが象徴するもの
   ・・・原始のエネルギー、変容、死と再生、生命力、創造、不死、
      ヒーリング、生命のサイクル、豊饒、セクシュアリティ、叡智


ヘビは、原始のエネルギーを象徴する。
ヘビのエネルギーは、根源のエネルギーであり、
宇宙普遍のエネルギーである。
ヘビのメディスンは、生命の神髄と深く関連し、
ヘビは、生命の神髄の探求も象徴する。


ヘビは、脱皮を繰り返して大きく成長し、
長期の飢餓にも耐えることから、
強い生命力、死と再生、不老不死を象徴する。


さらに、自分の尾を呑み込むヘビは、
始まりも終わりもない完全性や
永遠を象徴するシンボルとして、
古代から世界で広く用いられてきた。
『ウロボロス』



また、ヘビの脱皮は、
アストラル・トラベルや幽体離脱に関連付けられる。


ヘビは、人生における死と再生、
すなわち変容や遷移において、
われわれを導くガイドである。
ヘビはわれわれに、
長年親しんだ信念や習慣を捨てることで、
より高いステージへと移行でき、
完全性に近づけることを教えている。
ヘビは、われわれが未知の領域に
足を踏み入れる時、
サポートを与えてくれる。


ヘビをトーテムに持つ人は、
変化し続ける重要さをよく理解しており、
新たなステージへと
スムーズに遷移できる特質を持つ。


ヘピのカードが出た場合、
考え方や行動パターンを変えたり、
人生を転換させる必要があると伝えている。
古くなった自分に死を与え、
新しい自分の誕生をもたらすよう伝えている。


ヘビは、創造と変容を象徴する。
ヘビのメディスンは、
すべてを喜んで経験しようとする力である。


ヘビは、あらゆる経験は創造にとって、
等しく価値を持つことを理解している。
ヘピ毒は、命を奪うものであるが、
命を救う血清にも変わる。
ヘビは、他者から受けたすべての毒を
身体的、感情的、精神的、霊的なエネルギーに変え、
自分の生きる活力に変容させる。


ヘビはわれわれに、
人生において、変容がいかに重要かを教える。
変容のエネルギーは、身体面においては、
情熱、欲望、出産、活力をもたらし、
感情面においては、野心、決断、夢をもたらし、
精神面においては、知性、権力、カリスマ性、
リーダーシップをもたらし、
霊的な面においては、叡智、悟り、完全性、
大精霊へのつながりをもたらす。


ヘビはわれわれに
変容を怖れてはならないと伝えている。


ヘビは、完全性・全体性を象徴する。
ヘビのメディスンとは、
万物が創造において平等であるという知であり、
すべては一つで、完全であるという神髄である。


ヘビはわれわれに、
宇宙にとっては、すべてが等しく
価値のある存在であり、
われわれひとりひとりが個を超越した、
普遍的な存在であると教えている。


自分は他者より優れているとか、
自分は他者より劣っていると考えることは、
自分の霊性を損うことである。
ヘビはわれわれに、
宇宙に優劣は存在しないこと、
自分を含め、すべてが宇宙の一部であることを理解し、
謙虚に生きるよう教えている。


ヘビは、古代から世界中で
医療・医術のシンボルに用いられている。
『アスクレピオスの杖』


『ヒュギエイアの杯』


ただし、ギリシャ神話のヘルメスの杖『カドゥケウス』は、
『アスクレピオスの杖』と混同され、
医業のシンボルとして用いられることが多いが、
バランスのとれた取引や交渉を表し、
商売や事業を象徴する。



ヘビは、細胞レベルでのヒーリングを象徴する。
ヘビはまた、神聖な場の保護者であり、
隠されている秘奥の守り手である。


ヘピのメディスンを持つ人は、
エネルギーのバランスを取る生来の能力を持ち、
優れたヒーラーである。


太古から、ヘビ毒は菌類やハーブと同様に、
意識の覚醒をもたらすものと考えられ、
紀元前の宗教やシャーマニズムの儀式で用いられた
意識の変容をもたらす聖なる植物
『エンセオジェン』とも関連づけられたことから、
ヘビはしばしば、最も賢い動物のひとつであり、
神、あるいは神に近い存在と考えられていた。


ヘビは、世界中の神話伝承において、
多くの神や女神の聖獣であり、
ヘビのエネルギーは、
神や女神のエネルギーとされてきた。


その一方、ヘピは岩の割れ目から
人知れず闇に滑り込むことから、
冥界や異世界、死や悪につながる存在と
みなされることも多い。


ヘビは、善と悪、生と死、治癒と毒など
相反する激しい二面性を象徴する。
また、ヘピは二股の舌を持つことから、
二枚舌を象徴する。


ヘビのトーテムを持つ人は、
ユーモアを交えながら批判するなど、
しばしば会話に毒を加える。
時に偽善的であったり、
暗に他のことを意味しながら
違うことを話したりする。


ヘビは、セクシュアリティや繁殖力、
豊饒、性的欲望を象徴する。


太古からヘビは、男性性と女性性の
両方に関連付けられてきた。
時に、ヘビは男性性の象徴であり、
男根のシンボルでもあるが、
時に、ヘビは女性性の象徴であり、
母性(産み出す力)や月に結び付けられる。


ヘビのメディスンは、
万物の内に、男性性と女性性の
両方が存在することを知り、
受け容れることで、2つのパワーが統合し、
神のエネルギーがもたらされることを
理解する力である。


ネイティブ・アメリカンのホピ族は、
豊饒を祝う聖なる儀式『スネーク・ダンス』を
毎年行っていた。
儀式には、生きているヘビが使われ、
最後に豊作を祈って野に放たれた。



イスラエルにおいては、
ヘビは大地の母であり、繁殖力の象徴とされた。


ヘビは、人間と母なる地球を結びつける
臍帯の象徴とする文化もあった。


ヒンズー教において、
人体の根源的生命エネルギー『クンダリーニ』は、
サンスクリット語で『とぐろを巻くヘビ』を意味し、
背骨の根元でとぐろを巻くヘビで表現される。


地を這うヘビは、地面の僅かな震動も感知し、
かすかな匂いも舌で嗅ぎ取り、
味わうことができる。
ヘピは、敏感さや直感を象徴する。


ヘビのトーテムを持つ人は、
鋭い直感を持ち、
敵と味方を瞬時に識別する。


地中深く掘るヘビは、われわれに
時に、自分の感情や
内面を深く掘り下げるよう伝えている。
ヘビは、われわれが
直面している問題を深く掘り下げる時、
サポートを与えてくれる。


ヘビは、世界の数多くの神話・伝承、宗教において、
善と悪、両方の象徴として登場する。


古代ギリシア神話において、
アポローンに倒されるまで、
大蛇ピュートーンがデルポイを守っていた。



メデューサなど、醜い女の怪物であるゴルゴンは、
ギリシャ最古の儀式に関する秘密の保護者であるが、
鋭い牙と、生きた毒ヘビの髪を持つ姿とされた。



古代エジプトにおいて、
ヘビは、生と死を司る力の象徴であった。
古代エジプト神話においては、
その最初から最後までヘビが登場し、
天地創造の神であり、神の始祖であるアトゥムは、
最初はヘビの姿をしていたとされ、
生まれたばかりの若い太陽を抱くヘビの姿で
しばしば描かれる。



ヘビ神ネへベカウは、冥界への入り口の守護者とされた。



コプラの女神ウアジェトは、
下エジプトや他の神々、ファラオの守護者とされた。



ケルト文化において、
ヘビは、豊饒の神ケルヌンノスに結び付けられる。



仏教において、
ヘピは聖なる生き物とされている。
菩提樹で瞑想するブッダを守るのは
ムカリンダという名の大ヘピで、
ヘビは、寺院や神聖な場の守護者とされている。



インド神話において、
ヘビの精霊あるいはヘビ神ナーガは
崇められるとともに、怖れられている。


オーストラリアの先住民
アボリジニの神話において、
創造と雨を降らせる力を持つ大蛇
虹蛇(にじへび)が登場する。
ヘビは、蛇虹の使者とされている。


フィジーの伝承において、
フィジー島を創造したのは
デンゲイという名の虹蛇としている。


アステカ神話において、
『羽毛ある蛇』を意味するケツァルコアトルが
文化神、農耕神として崇拝されていた。



キリスト教、イスラム教、ユダヤ教において、
ヘビは悪魔とされている。


ゾロアスター教において、
アジ・ダハーカという名のヘビの怪物が登場し、
悪の根源を成すものとされている。


日本において、
ヘビは、ネズミなどの害獣から
穀物を守るということで、
豊穣を司る大地母神の象徴とされてきた。
また、白ヘビは弁才天の使いと考え、
お金が貯まるおまじないとして、
ヘビの抜け殻を財布に入れる風習も残っている。


地を這うヘビはわれわれに、
グランディングの大切さを教えている。
ヘビは、地球の脈動、太陽の暖かさ、
空気の匂いを敏感に感じて生きている。
ヘビはわれわれに、
自分が地球とつながっていることを
もっと意識して生きるよう伝えている。


ヘビは、われわれ人間は
原始の時から遠く離れているわけではないこと、
われわれすべては、相互につながり、
われわれは、すべての生き物につながり、
われわれは、地球につながり、
宇宙や神性につながっていること、
すなわち、われわれは
宇宙の一部であることを教えている。


ヘビはわれわれに、
自分の世界を変える力を
持っていることを思い出させ、
自分の宇宙の創造主になるよう伝えている。



《逆位置》


変化を怖れ、変えたくないと思っていたり、
変容する力を自分で否定しているのではいないか。


今までのやり方は、そんなに安全で信頼できるものか、
ただの惰性で続けているのではないか、
考えてみる必要がある。


非生産的なものは、変えなくてはならない。
怠惰な繰り返しから抜け出し、
新しい人生のリズムを見つけなさい。

変化をありがたく受け容れ、歓びなさい。

古いアイデンティティを脱ぎ捨て、
新しい自分に生まれ変わりなさい。


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シロイワヤギ、ヤギのメディスン(修正再掲)

2018年04月26日 | ・アニマル・メディスン
(以前、カモシカとして書いた記事にヤギを追加し、修正・再掲します。)


今回は、アニマル・メディスン シロイワヤギ/ヤギ
Mountain Goat/Goat の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。









動物として


シロイワヤギ   ウシ目(偶蹄目)ウシ科 シロイワヤギ属
学名:Oreamnos americanus  英名:Mountain Goat/Rocky Mountain Goat 
別名:シロカモシカ、マウンテンゴート、ロッキーヤギ


単独で、シロイワヤギ属を構成する。
別名がシロカモシカであるように、
ヤギよりも、カモシカに近縁である。

--------------------------------------------------------------
■カモシカ■
学名:Capricornis sumatraensis  英名:Serow




東南アジア、台湾、日本に分布。

ニホンカモシカは、特別天然記念物に指定されている。

学名からわかるとおり、
占星術の山羊座(Capricorn)は、
ヤギ(goat 学名:Capra aegagrus hircus)ではなく、
カモシカに由来する。
--------------------------------------------------------------

以降、シロイワヤギについて


北アメリカのロッキー山脈から
アラスカにかけて分布。


寒冷地を好み、
山岳地帯の森林限界付近、岩石地帯、断崖に生息。
アラスカでは、雪の多い海岸地帯に生息。


山岳地帯で生活しているものは、
夏季には標高3,500~5,000mの高所へ、
冬季には標高の低い所に移動する。


体長 120~190センチ
体重 45~140キロ
肩高 90~120センチ


オスメスともに、あごひげと角を持ち、
肩は瘤状に高くなっている。



角と蹄(ひづめ)は黒い。
角はサーベル状で、15~28センチほどの長さである。
角の後ろには、臭腺(後角腺)がある。


雌雄の判別は難しいが、角である程度の区別ができる。


オスの角は根元が太く、角と角の間隔が狭い。
角の先端は、なだらかな曲線を描く。


メスの角は根元が細く、角の間隔は広い。
角の先端は、鋭角的に曲がっている。



非常に頑丈な四肢と、
4つに分かれた特殊な蹄を持つ。
蹄は硬い外殻に覆われているが、
足裏はゴム状になっており、
岩場でジャンプし、着地した時の衝撃をよく吸収する。
また、大きく開くV字形のつま先によって、
岩の縁を挟むことができ、
かかとの小さな蹄は、急斜面を駆け下りる時に
ブレーキの役割を果たしている。



昼行性。


ペア、または小規模な群れで行動する。
冬季には、大きな群れをつくることもある。


食性は植物食。
低木の枝、葉、草、コケなどの蘚苔(せんたい)類を食べる。


水分のほとんどを食物から取っているが、
ミネラルを補給するため、しばしば岩肌を舐める。



穏やかな性質だが、
冬季には少ない食物をめぐり、激しく争うこともある。


以降、ヤギについて




ヤギ  ウシ目(偶蹄目)ウシ科 ヤギ属

広義には、ウシ科ヤギ属(Capra)の動物の総称であるが、
狭義には、家畜種(Capra hircus)のみを指す。


約216種から成る。


イヌに次ぎ、
最も早くに家畜化した動物とされている。


野生のヤギは、山岳地帯、断崖、荒れ地、森林、
草原などに生息。


ヒツジほど群居性は強くはないが、
群れを形成して行動する。


昼行性だが、
夜目が利くため、夜も活動する。


食性は植物食。
木の枝、葉、草を食べる。
高い木に登って葉を食べることもある。


反芻亜目であり、胃袋を4つ持つ。


オスメスともに、角を持つものが多い。


ヤギの瞳孔は長方形で、
人間の約10倍、ほぼ360度の視野を持つ。



また、ヤギの目は50度近く回転し、
下を向いて草を食べる時も、
瞳孔は常に地面と平行になる。
これにより、常に広い視野を保っている。



さらに、長方形の瞳孔は
上からの光をあまり吸収しないため、
強い日光にも目がくらむことはなく、
天敵を発見しやすくしている。


シロイワヤギの蹄と同様、
蹄の先が2つに分かれており、
外側は固く、中側は柔らかく、
岩場や木に引っかけやすい構造になっている。



また、ヤギも岩肌の塩分を舐めることで、
ミネラル分を補給する。



非常に敏捷で、高所に上がることを好む。



性質は、きわめて活発。


様々な環境に耐える高い順応力と、強い繁殖力を持つ。


アニマル・メディスンとして


シロイワヤギ、ヤギが象徴するもの
   ・・・安全な着地、足元の安定、挑戦、勇気、自信、堅実、
      敏捷性、独立、野心、バランス、豊かさ、剛健、
      好奇心、活力、跳躍、威厳、知性、男性性、犠牲、
      平和、好色、頑固さ


シロイワヤギ/ヤギは、安全で確実な着地を象徴する。
ヤギの骨格は柔軟性に優れ、
プライヤのようなつま先は、
岩肌の突起をしっかりと掴み、
柔らかい足裏は吸盤のように
急斜面であっても、足場をとらえる。


ヤギはわれわれに、
自分にとって必要と感じたなら、
躊躇せず、しっかりと自分の手で掴むことで、
未来が拓かれると教えている。


ヤギは、自信を象徴する。
ヤギはどんな場所にあっても、
足からしっかり着地できると
自分を信じてジャンプする。


ヤギはわれわれに、
どんな時も、自分を信頼することが
一番重要であると教えている。
しかし同時に、その自信は、
十分な根拠によって
裏打ちされていなくてはならないと
教えている。


シロイワヤギは、
他の動物には行けないような場所であっても
造作なく登る、並外れた登山能力を持っている。
シロイワヤギのメディスンとは、
日常を超越して前進し、
他者にとっては到達するのが困難だったり、
不可能な頂へと登る力である。


シロイワヤギは、困難な地形を戦略的に移動し、
時に9メートル以上もジャンプして、
ようやく立てるくらいのわずかな岩の出っ張りに
飛び移ったりする。


シロイワヤギは、ジャンプする前に、
そこが充分に硬い場所か、よく観察して考える。
ヤギは、確実さ、着実さを象徴し、
ヤギはわれわれに、
行動する前に充分な準備をすることで、
大きな成功がもたらされると教えている。


ヤギは、われわれが新しいことに挑戦する時、
確実な足場を見つけたり、
強い基盤を作るやり方を教え、
自信を深めるサポートを与えてくれる。


高地や難所に棲むシロイワヤギは、
柔軟性とバランスを象徴する。


シロイワヤギはわれわれに、
肉体と精神の両方において、柔軟性を保つこと、
また、肉体と精神の間でバランスを保つことは、
生き残りにおいて、非常に重要と教えている。


高い山に暮らすシロイワヤギは、
神とつながる神聖な存在とされ、
シロイワヤギの角は、直感や予知能力を象徴する。


さらに、山は知の象徴であることから、
シロイワヤギは、地球の叡智の守護者とも
考えられている。


高所を愛するヤギは、
高い霊性や、霊的な野心を象徴する。
ヤギはわれわれに、
魂を高くし、到達が困難な高みを目指して
挑戦し続けることが大切であり、
困難を克服することは、
霊性にとっての滋養となり、
魂の成長につながることを教えている。


また、ヤギは、行き詰まって動けずにいる人や、
道に迷い、誤った方向に進もうとしている人に対し、
進むべき方向を示し、到達すべきゴールへと導く。


シロイワヤギはわれわれに、
他の誰も行ったことがない、
地図にも載ってない未知の領域を探検するよう促し、
そうすることで、
われわれの真我の新たな側面を
発見するかもしれないと伝えている。


シロイワヤギのカードが出た場合、
現在の立ち位置を調べ、
安全かどうか確認する必要があると伝えている。
また、霊的な成長をもたらすような
新しいチャレンジを始めるよう伝えている。


ヤギは、好奇心や探求心を象徴する。
ヤギは知的で、好奇心旺盛な動物であり、
匂いを嗅いだり、鼻で触れたりして、
回りにあるものすべてを入念に調べる。


ヤギはわれわれに、
いくつになっても好奇心を失わず、
自分を楽しませるよう伝えている。


ヤギは、勇気を象徴する。
シロイワヤギは、天敵に襲われそうになると、
角を使って勇敢に戦う。
時には、仲間と円陣を組み、
巨大なグリズリーを倒すこともある。


ヤギは、概して平和的であるが、
オスのヤギについては、
テリトリーや繁殖期のメスをめぐり、
角をぶつけ合って激しく争う。
ヤギの戦い方は非常に効率的で、
決して慌てず、相手をよく観察し、
攻撃のチャンスを辛抱強く待つ。


ヤギはわれわれに、
集中し、好機が訪れるのを待つよう伝えている。
そして、その時が来たと感じたら、
全力でぶつかるよう伝えている。


シロイワヤギ・ヤギのトーテムを持つ人は、
非常に勤勉で、強い労働倫理を持っている。
目標の追求と達成においては
骨身を惜しまず取り組み、
困難な障壁にも、ひるむことはない。
高い霊的野心を持ち、
新しい頂上を探求することを好む。


古代からヤギは、数多くの宗教儀式において、
人間の贖罪のための生贄とされてきた。
古代ユダヤ教においては、年に1度、
2匹の牡ヤギを選んでくじを引き、
1匹は生贄として神に捧げ、
もう1匹は、『アザゼルのヤギ(贖罪山羊)』として
信者全ての罪を背負わせ、野に放った。
『スケープゴート』という言葉は、この儀式に由来する。


ヤギは、寛大さと犠牲を象徴する。
ヤギは人間に乳を与え、毛皮を与え、命を与え、
時に農業を助け、人間の罪を背負うなど、
無限の奉仕と貢献をしてきた。
ヤギは自己犠牲の尊さについて、
多くの学びをわれわれに与えている。


ヤギは、強い独立心を象徴する。
ヤギは、自分の空間と時間を大切にし、
他者との距離を一定に保つ。
孤独はしばしば、偉大な発見につながることを
深く理解しており、
自分の知をより深めるため、
独立した個としての時間を持つことを好む。


ヤギのカードが出た場合、
自分の力がどれほどのものか、
自分自身について、客観的に考える必要があり、
群れから離れ、独りの時間を持つべきと
伝えている。


ヤギは、魂の滋養を象徴する。
ヤギはわれわれに、
自分自身を肉体的、精神的、霊的に
健全に育成する方法を教えてくれる。


ヤギはわれわれに、
他人を非難したり、中傷する代わりに、
自分の内面を静かに観照し、
自分の方に過失や誤りがないか、
考えてみるよう伝えている。


ヤギは、他者を赦すことで癒しが生まれ、
自分も癒され、魂が豊かになり、
神の領域に近づけると教えている。


ヤギは太古から、
数多くの神話や民間伝承に登場する。
概して、好色、決断力、活力の象徴とされるが、
オスのヤギは、剛健さや力強さ、
メスのヤギは、豊かさの象徴とされることが多い。


ギリシャ神話においては、
半分人間、半分ヤギの半獣神パンが有名である。
牧羊神パンは、男性性、生殖能力、酒や酩酊を象徴する。



パンとしばしば同一視された山野の精サテュロスも、
半分人間、半分ヤギの姿で表され、
剛健さや豊かさを象徴する。



幼少時のゼウスは、
アマルテイアという名のヤギに乳を与えられて育った。


ヤギの角は、豊さや繁栄を象徴し、
アマルテイアの角は、
『豊穣の角(コルヌー・コピアイ)』として有名である。



ゼウスやアテナが身につけていた防具『アイギス』は、
アマルテイアの皮が張られ、
あらゆる災厄や邪悪なものを祓う
強力な魔除けの力を持つとされていた。
(元々『アイギス』とは、
ヤギの皮を使用した防具全般を指していた。)



豊穣とワインと酩酊の神ディオニューソスは、
牡ヤギを聖獣とした。


ローマ神話において、
森と牧人、牧畜の神ファウヌスは、
ギリシア神話のパンと同一視され、
ヤギの角と足を持つ半人半獣神として表された。


北欧神話において、
ヤギは、雷神・農耕神トールの馬車を引いていた。



ケルト文化において、
ヤギは、神聖な神チェルノーノスとされ、
男性性や豊饒、あるいは男性の象徴とされている。



中世以降、キリスト教圏においては、
ヤギは悪魔や色欲と結びつけられ、
邪悪な存在とされるようになった。
ヤギの頭と下半身、両性具有のヒトの体、
カラスまたはコウモリの翼を持つバフォメットは
悪魔の代名詞として有名である。



ネイティブ・アメリカンにとって、
シロイワヤギは、多くの特別な儀式で必要な
神聖な生き物であり、崇められてきた。


特に北西部の部族は、
シロイワヤギを重要な生き物とし、、
チルカット族は、シロイワヤギの毛を
儀式で使う毛布(チルカット・ブランケット)や
伝統的な織物に使っている。



ヒダ族など、北西部の部族では、
シロイワヤギは重要な紋章にされ、
トーテムポールにもしばしば刻まれている。



ホピ族など、シロイワヤギを一族の動物としたり、
空と関係が深い存在として、
一族の守護神、守護霊とする部族もある。


ヤギはわれわれに、
どんな時も自分を尊重し、
自分にとって最高のビジョンに到達するまで、
人生を探検し続けるよう伝えている。
大きなリスクは、
大きな報いをもたらすこともある。
未知なる領域にも
自分を信頼して飛び込むことで、
想像以上の大きな報いがあるかもしれないと
ヤギはわれわれに伝えている。


ヤギは、生きることを肯定し、
ダイナミックに、積極的に生きることを象徴する。
ヤギは、母なる大自然と、
すべての命がつながっていることを教え、
われわれの魂や霊性を養い、
神や聖なる領域とのつながりをもたらす。
ヤギは、われわれ人間の霊的な乳母である。



《逆位置》


自分を信頼しているか。
自分は足から着地できると信頼しているか。

新しいところに移動するか、
新しいことに取り組む時が来ている。

十分に考えたか。考えが足りていないのではないか。

柔軟性を失い、
偏った考え方になっているのではないか。

好奇心を失っていないか。

人間関係や仕事を真剣に取りすぎている。
もっと楽しみなさい。


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オオヤマネコのメディスン(修正再掲)

2018年04月15日 | ・アニマル・メディスン
今回は、アニマル・メディスン オオヤマネコ Lynx の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。







動物として


オオヤマネコ   ネコ目 ネコ科 オオヤマネコ属
学名:Lynx lynx  英名:Lynx 
別名:シベリアオオヤマネコ、ヨーロッパオオヤマネコ、
   ユーラシアリンクス(ユーラシアオオヤマネコ)


一般的に、狭義で
ヨーロッパオオヤマネコのみを指すことが多いが、
4種から成る。


■ヨーロッパオオヤマネコ■ Lynx lynx
ヨーロッパからアジアに分布
オオヤマネコ属の中で、最大種
体長 80~130センチ
体重 18~30キロ
尾長 10~25センチ






■カナダオオヤマネコ■ Lynx canadensis
北アメリカに分布
体長 76~110センチ
体重 8~11キロ
尾長 5~17センチ






■スペインオオヤマネコ■ Lynx pardinus
スペインとポルトガルのごく一部に分布
体長 85~110センチ
体重 9.4~12.9キロ
尾長 12~13センチ







■ボブキャット■ Lynx rufus
カナダ南部からメキシコにかけ、北米大陸に分布
体長 65~105センチ
体重 6~15キロ
尾長 11~13センチ







他のネコ科の動物と違い、
尾が非常に短いという特徴を持つ。
尾の先は黒い。


耳の先に黒色の長い飾り毛があり、
頬には白色の頬ひげがある。


森林、丘陵、開けた草原、高原、岩場、砂漠に生息。


単独で生活する。


夜行性。
主に、早朝と夕方遅くに活動する。
昼間に活動することもあるが、
樹上や樹洞、岩陰や茂みで休んでいることが多い。


食性は動物食。
鳥、昆虫、魚、爬虫類、齧歯類、ウサギ類などを捕食する。
力が強いヨーロッパオオヤマネコは、
イノシシや大型のシカ類も捕食する。
大きな獲物を倒す際、小さなグループを作ることもある。


鋭い聴覚と嗅覚を持つ。


視覚も優れており、
3km先にいるリスを見つけることができると
言われている。


跳躍力にも優れている。


最高時速 約55kmで走る。


木登りが得意。


泳ぎも得意。



優れたハンターであり、
獲物を待ち伏せて襲うほか、
時には10km以上、獲物を追跡することもある。


幅広い縄張りと行動域を持ち、
一晩に20~40kmほど移動することがある。


寒い地域に生息している種は、
冬季には毛が長くなり、足裏にも長い毛が密生する。
幅が広くなった足は雪靴の役割を果たし、
雪に体が沈むのを防いでいる。





声は非常に小さく、ほとんど鳴かない。


気性は荒い。


スペインオオヤマネコは生息数が特に減少しており、
絶滅危惧種としてレッドリストに指定されている。


アニマル・メディスンとして


オオヤマネコが象徴するもの
   ・・・秘密を知る賢者、寡黙、神託、直感、智恵、
      時空や次元を超える、孤独、透視、
      真実を見抜く眼力、姿隠し、静観、慎み深さ

オオヤマネコは、太古の失われた魔法や魔術、
超自然的な事象に関する知識、
天と地に関するあらゆる秘密や秘奥を保持する。
オオヤマネコは、秘密を守る番人ではなく、
秘密が何か、その中身を知る者である。


ネイティブ・アメリカンのシャーマンは、
オオヤマネコが微笑んでいるように見えるのは、
宇宙の神髄を知るオオヤマネコが
何も知らない無知な人類に対し、
憐憫を感じて微笑んでいるのだと考えた。


また、謎の笑みを浮かべ、
永遠の砂の上の番人であるスフィンクスは、
ライオンではなく、オオヤマネコと考えている。


オオヤマネコのカードが出た場合、
現時点で、人生に関する何かしらの秘密や、
自分自身でも気づいていない
自分に関する秘密が明かされようとしている。
オオヤマネコは、
自分が忘れている能力を思い出させてくれたり、
忘れてしまった宝物の在り処へと
われわれを導いてくれる。


オオヤマネコは、沈黙・寡黙を象徴する。
オオヤマネコは太古から、
数多くの民族の伝承において、
人類が犯してきた失敗や愚行の場に在り、
そのすべてを見てきた沈黙の証人であると
考えられていた。


寡黙なオオヤマネコはわれわれに、
おしゃべりを止めるよう伝えている。、
沈黙を居心地悪く感じたり、
おしゃべりで沈黙を埋めようとすることは、
自分に自信がなかったり、
心に不安を抱いていることを表している。
おしゃべりに夢中になっている時のわれわれは、
天から与えられた自分のギフトから
最も遠いところに在り、
自分の過ちに気付くことすら
困難な状態に陥っている。


オオヤマネコはわれわれに、
叡智や真実に到達するためには、
話すことを止め、深い沈黙に入り、
ハイヤーセルフとつながることが一番と
伝えている。


オオヤマネコのメディスンを持つ人は、
秘密主義者であり、周囲からは
謎めいた人物と思われることが多い。
口が堅いため、人からの信頼も厚く、
秘密を打ち明けられることも少なくない。
いつ口を開き、いつ沈黙すべきかを知っており、
人に賢明なアドバイスを与えることができる。


鋭い視覚を持つオオヤマネコは、
透視能力や予言と深い関わりを持つ。
オオヤマネコのメディスンは、
心の声を聞き、魂や霊性を見抜き、
真実につながる能力である。


オオヤマネコはただ静観し、
人の心の中に映し出されている画像や、
心の奥にしまっている嘘や怖れ、欺瞞、後悔、
宝物の隠し場所などを見透かす。
また時には、他人からだけでなく、
自分自身からも隠している秘密も見抜く。


オオヤマネコのメディスンを持つ人は、
無意識に相手のエーテル体に触れ、
直感や霊的なメッセージを受け取ったり、
他の人が見聞きできないことを
見たり聞いたりできる。
真実を見透かされることを怖れる人からは、
時に避けられることもある。


オオヤマネコのメディスンは、
『真実』のエネルギーを覚醒する。
たとえぱ、オオヤマネコのメディスンを召還して
人と話をした場合、
言葉ひとつひとつが持つ本来のエネルギーが
最大限に覚醒されることとなる。
話された言葉は、その通りの意味となり、
皮肉や当てこすりなど、
反語的な意味を帯びることは一切ない。


オオヤマネコのメディスンを持つ人は、
話す言葉が本来の力を発揮し、
創造的な言葉はより創造的に、
破壊的な言葉はより破壊的になるため、
言葉には注意する必要がある。


オオヤマネコは、獲物を追い詰めると、
一旦立ち止まって周囲を観察し、
周りの状況を十分把握してから
狩りを始める。


オオヤマネコはわれわれに、
注意深く、慎み深く行動するよう伝えている。
衝動を抑制することで、
行動を起こす前に考える余裕ができ、
成功の可能性がより高くなる。


オオヤマネコはわれわれに、
焦らず、慎重に行動することが肝要であり、
そうすることで、
必要なものが手に入るだけでなく、
自分自身の安全や生存の可能性を高めることを
教えている。


オオヤマネコは自然界において、
人間に目撃されることは滅多にない。
オオヤマネコは、姿隠しの達人であり、
異次元、異世界も自由に行き来する存在である。


オオヤマネコは、
人類の地球上での歩みや霊的な進歩を見定め、
霊界の長老に伝える役割を担っている。
そのため、オオヤマネコは姿を隠し、
静かにわれわれを監視している。


オオヤマネコは、雪靴のような大きな手足を持ち、
雪や氷の上を自由自在に動くことができる。
オオヤマネコの大きな手足は、
生き残りにおいて重要なだけでなく、
地球にグランディングする強い力を象徴する。


オオヤマネコのメディスンを持つ人は、
感情面で凍りつき、
動けなくなっている人を助けることができる。
地球へのグランディングを強めるために、
足をよく手入れするのが望ましい。


単独で行動するオオヤマネコは、
タロットカードの『隠者』のエネルギーに通じ、
世界から超然と生きている。
自分自身に多くの時間やエネルギーを必要とし、
他人の思考や信念に振り回されることはない。


オオヤマネコのメディスンを持つ人は、
孤立している時、
より大きなパワーを発揮できる。
他者から自分を隔離することは、
他者の想念や影響から
自分自身を浄化することであり、
そうすることで、自分が本来持つ力を取り戻し、
真の奉仕をすることが可能となる。


超然と生きるオオヤマネコも、
時に無邪気に、子猫のように遊ぶこともある。
オオヤマネコはわれわれに、
たまには、自己を真剣に取り過ぎないことも必要と
伝えている。


童心に戻って心から笑い、
心から喜び、遊び楽しむことは
大きなリフレッシュとなり、
新しい発見や気づきを得る可能性を高めてくれる。
オオヤマネコはわれわれに、
孤独とは、自己を真剣に受け止めるためだけに
あるものではなく
自分を楽しませるためのものでもあると教えている。


ネイティブ・アメリカンの一部の部族において、
オオヤマネコはシャーマンに対し、
時空を超え、異世界や異次元を行き来する方法を教える
教師と考えている。


時間、空間、次元を自在に操ることは
シャーマンにとって、非常に重要な技であり、
その技によって、シャーマンは過去と未来を訪れ、
エネルギーについての理解を深めたり、
より深い癒しを起こすことが可能となる。
その能力こそ、宇宙の秘奥のひとつであり、
オオヤマネコは、その秘奥の数少ない教師である。


“lynx”という単語は、
古典ギリシア語で光を意味する
“λύγξ (lunx)” に由来し、
照度の単位であるルクス (lux)の語源で
光や輝きを意味するラテン語の“lūx”とも同根である。
これは、オオヤマネコの眼は
かすかな光でも非常によく見えることからきている。


古代ローマにおいて、
鋭い観察眼は、『オオヤマネコの眼』と表現されていた。


古代から中世のヨーロッパにおいて、
オオヤマネコは、すべてを見透かす超越的な観察眼、
あるいは、キリストの全知性に匹敵する
透視能力の持ち主と考えられ、
『ボイオティアの大山猫』という比喩がよく用いられた。
10世紀のフランスの修道士オドン・ド・クリュニーの
「もしも人間がボイオティアの大山猫のように、
皮膚の下にあるものを見ることができるならば、
誰もが女を見て吐き気を催すことになるだろう」という言葉が
特に有名である。


明敏や明智の象徴として、貴族の紋章などに
オオヤマネコはよく用いられている。


北欧や北米の神話において、
オオヤマネコは様々な役割を持って登場するが、
主に「秘密を守る者」や
謎めいた神秘的な生き物とされている。
また、固体も通して見ることができる
超自然的な眼力の持ち主で、
隠された真理の追求や、
透視の象徴とされることが多い。


ネイティブ・アメリカンの伝承においても、
オオヤマネコは、多くの役割を担っている。
北西部の部族においては、
オオヤマネコは狩猟の達人であり、
時に、社会的責任や規範的行動の象徴である。


北東部の部族においては、
オオヤマネコは人間よりも賢いが、
貪欲で、粗暴な悪党とされている。


北部のアニシナアベ族(オジブワ族)においては、
オオヤマネコはパワフルだが
危険な存在と見なされている。


イースタン・ウッドランドの神話において、
ドラゴンなど、水に棲むモンスターは
オオヤマネコと関連付けられていた。
チポワ族においては、
オオヤマネコは、一族の動物とされていた。


15世紀後半から16世紀のイタリアにおいては、
世界最古のアカデミー(学術団体)が続々と設立されたが、
中でも有名なのが1603年、フェデリコ・チェシが設立し、
ガリレオ・ガリレイなど著名人もメンバーであった
『アカデミア・デイ・リンチェイ(アカデミー・オブ・リンクス)』 である。
チェシは、1558年ナポリで出版され、
当時のベストセラーであった通俗科学本の
『マギア・ナチュラリス(英名:ナチュラル・マジック)』中の
『オオヤマネコのような目で観察する』という文から
インスピレーションを受けて、
アカデミーの名称と校章にオオヤマネコを採用した。



オオヤマネコは、宇宙の神髄や
生命に関する秘密や秘奥を
人間よりもはるかに深淵なレベルで知っており、
内なる知に従って生きる存在である。


オオヤマネコはわれわれに、
静観し、ハイヤーセルフとよくつながり、
直感や内なる知に従って賢明に生きるよう
教えている。



《逆位置》


黙りなさい。

おしゃべりすることは、
知る余地、すなわち学びを失うことである。

無駄なおしゃべりが、
大事な秘密を漏らしているかもしれない。

真実に基づかないうわさ話は、
特に良くないおしゃべりである。
ただちに止めなさい。

自分の最新のアイデアを
ライバルにうっかり漏らしてはいないか。

友人との約束を破ったり、
信頼を踏みにじるようなことをしていないか。

自分は他の人からの信頼に値する人間か。
秘密を明かしてもらえるような人間か。

知ったかぶりをしてはならない。

うっかり秘密を漏らしてしまったならば、
どのようなことが起きても
その結果に責任を持ちなさい。


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ネズミのメディスン(修正再掲)

2018年04月05日 | ・アニマル・メディスン
今回は、アニマル・メディスン ネズミ Mouse の巻です。


写真は、ネットからお借りしました。









動物として


ネズミ   ネズミ目(齧歯目)ネズミ亜目 ネズミ科
学名:Rodentia  英名:Mouse


哺乳綱 ネズミ目(齧歯目)のうち、
広義には、ネズミ亜目に属する動物の総称。
狭義には、ネズミ亜目ネズミ上科、もしくは
ネズミ亜目ネズミ上科ネズミ科に限定する場合もある。


約1,000~1,800種類から成る。
哺乳類の約3分の1を占め、
哺乳類およびネズミ目(齧歯目)の中で、
最も繁栄しているグループである。


広義のネズミ亜目は、
ネズミ上科、ヤマネ上科、トビネズミ上科の
3つに大別される。
その中で最も繁栄している種は、
ネズミ上科のキヌゲネズミ科とネズミ科である。


キヌゲネズミ科の代表種としては、
ハムスター、ハタネズミ、レミングなど。

ハムスター


ハタネズミ


レミング



ネズミ科の代表種としては、
クマネズミ、アカネズミ、ハツカネズミ、ラットなど。

クマネズミ


アカネズミ


ハツカネズミ


ラット



ネズミ目の最大種は、テンジクネズミ科のカピバラ
体長 100~140センチ
体重 35~68キロ



最小種は、ピグミージェルボア(コミミトビネズミ)
体長 36~47ミリ
体重 約5グラム
尾長 72~94ミリ



なお、ハリネズミやモグラ、トガリネズミは、
ネズミ目(齧歯目)に属さないため、
厳密にはネズミではない。
ハリネズミは単独で、哺乳綱ハリネズミ目を形成し、
モグラとトガリネズミは、
哺乳綱トガリネズミ目を形成する。

ハリネズミ


モグラ


トガリネズミ



南極大陸を除き、全世界に分布。


ほとんどが夜行性。
日没後と日の出前に、最も活発になる。
しかし、幼獣については、
空腹になると日中も活動する。


単独もしくは家族単位で行動する。


寒さに弱く、暖かい場所を好む。


大部分の種が、地中にトンネルを掘り生活する。
ネズミがトンネルを掘ることによって、
土が耕され、通気性が高まり、
さらに大量の糞をすることで、
土壌の肥沃化をもたらしている。


食性は、植物食寄りの雑食性。
植物の葉、茎、根、種子、果実、樹皮、
昆虫類、ミミズ類、人間の食べ物、家畜飼料、
ペットフードなどを食べる。


季節によって、
食糧調達が難しくなる地域に生息するものは、
食物を蓄える習性を持つ(貯食)。


門歯は上下各1対で、一生伸び続ける。
このため、門歯が伸びすぎないよう、
常に硬いものを齧る習性がある。
門歯が伸びすぎると、
食物が口に入らなくなり、餓死してしまう。


視力は弱く、色の識別能力も低い。


優れた触覚を持つ。
ヒゲと体毛は、非常に敏感なセンサーで、
空気の微細な振動から、
周囲の状況や障害物を感知し、
危険を予測して素早く退避したり、
昆虫などを捕食しやすくしている。


非常に優れた聴覚を持つ。
ネズミの聴覚は、動物の中で最も優れているとされ、
超音波も聞き取ることができる。
また、仲間同士のコミュニケーションも
超音波でしていると考えられている。
ただし、低周波音は聞き取ることができない。


非常に優れた嗅覚を持つ。
ネズミの嗅覚は、犬と同等か、
それ以上とされている。
ネズミの嗅覚細胞の嗅覚受容体は、
1,000種類もあるといわれ、
(人間の場合、350種類程度)
海外では、ネズミの嗅覚を利用し、
地雷撤去などの実験や訓練が行われている。


鋭い味覚を持つ。
ネズミは大食漢で、1日あたり
自分の体重の3分の1に相当する量を食べるが、
毒の入ったエサなどは見分け、
避けることができる。


概して非常に敏捷で、身体能力に優れている。
泳ぎを得意とするものが多い。



特に人里に棲む種は、
電線や壁を伝わるなど、登坂力に優れる。



ジャンプ力にも優れ、
垂直に約1メートル跳び上がることができ、
約1.5メートル幅を飛び越えることができる。


臆病で、おとなしい性質であり、
警戒心が非常に強い。
ラットなど、比較的大型の種については、
仲間意識が強い。


寿命が短く、世代の回転が速いが
繁殖力は非常に強く、極めて多産である。
このことは、生息環境が急に悪化した場合も、
個体数の維持・回復を容易に可能にし、
環境への強い順応力を持つことにつながっている。


農作物や貯蔵穀物に損害を与え、
病気を媒介するとして、
人間からは害獣とされることが多いが、
自然界においては、
ネズミは植物の種子を運び、
植物の繁栄に関わる重要な媒介者である。


アニマル・メディスンとして


ネズミが象徴するもの
   ・・・精密・緻密さ、分類、整理整頓、組織力、秩序立てる能力、
       臆病、用心深さ、俊敏さ、隠密性、適応力、遠慮深さ、
       無邪気さ、豊かさ、鋭敏さ、貪欲、保守的、永続性


体が非常に小さいネズミは、
広い地球で、目立つことなく生きているが、
地球や人類の長い歴史を通じ、
非常に大きな象徴的意味を持ち、
大きくて強い動物が与える学びと同じくらい
重要な学びをわれわれに与えている。


ネズミはわれわれに、
たとえどんなに小さくても、
地球上のすべての生き物は、
地球だけでなく、全宇宙を構成している
尊い存在であることを教えている。


非常に小さなものが、
人生や霊的な進歩においては、
偉大な教師になることもある。
大きなことを成し遂げるためには、
現時点では小さなことに
注力しなくてはならないこともある。


ネズミはわれわれに、
小さなものを決して軽んじないよう、
また、どんなに小さく些細なことに思えても、
人生や霊的な成長において、
必要なことを怠ったり、侮ってはならないと
強く伝えている。


ネズミは未知のものを見つけると、
充分接近し、ヒゲで触れて調べる。


ネズミは、目の前にある物を集中して観察し、
細部まで精査し、的確な判断を下すことで、
捕食者から身を守り、
地下世界で安全に生きている。


ネズミはわれわれに、
必要な情報を得るためには、
よく近づき、よく観察するよう教えている。


同時に、ネズミはわれわれに、
あまりにも近いところにある物は、
逆に見落とす可能性があることも伝えている。


目の前の物に集中するあまり、
他の可能性を見落とさないよう、
時にマインドを大きく拡げ、
全体を俯瞰するのを心がけるよう、
ネズミはわれわれに伝えている。


ネズミのカードが出た場合、
細部にまでもっと注意を払い、
あらゆる面を精査するよう伝えている。
決して、外観だけで判断してはならない。
美味しそうなチーズが乗っているのは
罠の上ではないか。
近くで猫が待ちぶせしているのではないか。
目の前だけでなく、
周囲も慎重に調べるよう伝えている。


ネズミのトーテムを持つ人は、
何事もより深く、より緊密に知ろうとする。
非常に細かく、神経質なところがあり、
他の人が見落とすような
小さなことにもよく気がつく。
時に、あら捜しをしていると思われ、
他の人をイライラさせることがある。


ネズミは、捕食される動物の代表格であり、
非常に多くの捕食者がいる。
ネズミは非常に鋭い五感や敏捷性、
高い危険察知能力と
環境への強い適応力を持つことで、
捕食者から逃れ、生き延びている。


ネズミはわれわれに、
パワフルであること、
パワフルに生きることにおいては、
必ずしも体が大きかったり、
獰猛である必要はないと教えている。


ネズミはわれわれに、
どんなに資源が乏しくても、
どんなに状況が厳しくても、
身近にあるものや、
与えられたギフトを最大限に利用することで、
危機を乗り越え、生き残ることができると
教えている。


文明が発達し、より複雑化するにつれ、
物事をより詳細に精査し、
収集した情報を体系づける力が必要となる。
ネズミは、情報社会の現代において、
非常に重要なメディスンとされている。


ネイティブ・アメリカンの祖先は、
世界にネズミがいなければ、
人類は知識を体系化することができず、
現在ある文明を築けなかったと考えた。


ネズミは物事を精査し、
得た情報を分類し、秩序立てて管理する
独自の確固たる方法論を持っている。
ネズミはわれわれに、
あらゆる情報は細分化して管理可能であり、
精査・分析する力を持つことが
生き残りに重要であると教えている。


ネズミは太古の昔から、
どんな時も、学びがあることを知っている。
単純に思えるものも、
掘り下げると実は複雑だったり、
複雑に見えるものも、
掘り下げると実は単純だったりする。
ネズミはわれわれに、
常に物事を深く掘り下げるべきと伝えている。


しかしまた、ネズミは
あらゆる細部にまで注意を払うのは良いが、
原型を留めなくなるほど粉々に噛み砕き、
分析するのは行き過ぎで、望ましくないと教えている。
ネズミはわれわれに、
細部まで精査することと、
全体図を俯瞰することのバランスを心がけるよう
伝えている。


ネズミのトーテムを持つ人は、
確立した方法論を持ち、
すべてを分類し、理路整然と整理する能力を持つ。
どの情報が重要で、どの情報が不要か、
常に的確に判断できる。


ネズミはわれわれに、
身の回りの整理整頓の重要性を教えている。


自分の家をきれいにすることは、
自分の世界を拡げることである。
不要なものを手放し、スペースを空けることで、
新しいものがやってきたり、
限られていた視野が開けたり、
自分に内在する、より大きな美へとつながると
ネズミはわれわれに教えている。


ネズミは臆病で、神経質だが、
エゴや傲慢さとは対極の象徴であり、
自分から他者に攻撃を仕掛けることはないことから、
平和や愛、思いやりや慎み深さを象徴する。


ネズミのカードが出た場合、
自分の行動を振り返るよう伝えている。
誰かに対し、攻撃的過ぎていないか。
自分のエゴを出し過ぎていないか。
ネズミはより思慮深く、
より柔和であるよう伝えている。


ネズミは、一度の妊娠で多くの子を産み、
しかも、一年中繁殖可能である。
ネズミは大きな集団を作り、
数を増すほど、パワーも増すスピリットアニマルであり、
強い生命力や繁殖力、多産、豊かさ、拡大、発展、
創造性、新しいものを量産する力を象徴する。


ネズミは、メディスンホイールにおいて、
南の位置に在り、火の精霊の守り手である。
メディスンホイールにおいて、
南は、新しい始まり、母なる自然や大地とのつながり、
若さや無邪気さを象徴する。


ネズミは思慮深く、非常に控えめで、
母なる地球と密接に結びついているため、
卓越した智慧を与えられたとされ、
ネイティブ・アメリカンのナバホ族は、
ネズミを南を統括する生き物と考えた。


ネズミはわれわれに、
今、自分が持っている知識に満足せず、
いくつになっても好奇心を持ち、
常に学びを追求するよう伝えている。


ネズミは地面を掘り、地下で暮らすことから、
母なる大地と結びつけられ、
地下世界や異世界とつながりを持つ存在と
考えられていた。


また、ネズミは物質的な世界と、
変化を繰り返す精神世界の間にあって、
生命の循環を仲介する者とも考えられていた。


特に中世ヨーロッパにおいて、
ネズミは、肉体を離れた人間の魂を
死後の世界に運ぶ者と広く信じられ、
ペストが蔓延した時代、
ペスト菌の最大の感染源であったネズミは、
ある意味、世界を統治する存在と怖れられていた。


古代ギリシャとローマにおいて、
ネズミは、全能の神アポロの聖獣のひとつであり、
アポロ神に結び付けられていた。
アポロ神自身、『ネズミのアポロ』を意味する
『アポロ・スミテウス』と呼ばれることもあった。
多産なネズミは、アポロ神だけでなく、
他の神話においても、
神の普遍性に通じる存在と考えられた。


古代ギリシアでは、ネズミを大事にし、
畑の農作物の被害を防ぐため、
ネズミに対し、畑から退去するよう
お願いする言葉を紙に書いて、
畑の石に貼るおまじないがあった。


一方で、ネズミを悪や
悪魔と関わりをもつ存在とする地域もあった。


北ユーラシアの旧約聖書にまつわる伝説では、
悪魔がネズミに変身し、ノアの箱舟に乗り込んで、
船底を齧って穴を開けようとしたため、
神が猫を創ったとしている。


アイルランドの伝承においても、
悪い神がネズミを創り、
善い神が猫を創ったとされている。


ドイツやルーマニアなどにおいて、
睡眠中、人間の霊魂はネズミの姿になって
肉体から抜け出すという迷信もある。


さらにドイツの伝承において、
ネズミは、魔女が布きれから創った生き物とされ、
歯が抜けた時には、
ネズミのような強い歯が生えるようにという
おまじないもある。


日本の伝承において、
多産なネズミは、五穀豊穣や子宝を司る大黒様の使者として
広く信仰されている。


ネズミはわれわれに、
『細かいことに目を向ける』ことは善と教えるが、
それは、われわれが考るものとは異なる。


人間の場合、『細かいことに目を向ける』ことは、
自分の家や仕事の隅々まで
コントロールするようなイメージであるが、
ネズミの場合、
細かいものにも等しく感謝や畏敬の念を持ち、
尊重することであり、
そうすることで、世界が愛に溢れ、
平和がもたらされるという考え方である。


ネズミはわれわれに、
自分の人生や生き方をよく観照し、
目の前にあること、
現在というこの瞬間につながって生きるよう
教えている。



《逆位置》


大局的なことに気を取られ、
手元・足元がおろそかになっていないか。

日々の小さなことをないがしろにしていないか。

細かく分析しすぎているのではないか。

秩序を軽んじていないか。

大事なことを先延ばしにしていないか。

自分を過大評価していないか。

詳細ばかり気にしていて、
全体像を見失っているのではないか。

人生の小さなことに真面目に取り組んでいるか。

謙虚さを失っていないか。

情報は、少しずつ得るよう心掛けなさい。
一度に多くを得ようとすることは、
圧倒されたり、混乱を招く。

急がず、物事を細かく丁寧に進めなさい。


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