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第24回 第2部 第42問

2013-06-24 09:55:00 | 第4章

以下の(ア)~(ウ)は、共通鍵暗号の方式について述べた文章である。それぞれにあてはまる方式の組み合わせとして正しいものはどれか。下の選択肢から1つ選びなさい。

(ア) 鍵長が56bitと短く現在では暗号強度が低いとされている。
(イ) 暗号化・復号の処理が高速という特徴がある。無線LANのWEPやWPA-TKIPで使われている。
(ウ) 米国政府の標準暗号として、(ア)の代わりに採用されるとともに、無線LANのWPA2方式で実装が必須となった。

a. (ア)AES    (イ)DES     (ウ)RC4
b. (ア)DES    (イ)RC4     (ウ)AES
c. (ア)DES    (イ)AES     (ウ)RC4
d. (ア)RC4    (イ)DES     (ウ)AES


コムたろう「セキュリティって難しくて苦手なんだけどどうやって覚えれば良いんだろう?」


ドット先生「理想はしっかり理屈から覚えるのが良いんだけどねー。」
「まぁこの手のアルファベットの省略形になっているのは、なんの略なのかを覚えるのが比較的簡単かな。」

コムたろう「掘り下げて難しいところまで覚えるよりはまだ楽、かな?」


ドット先生「ここで出てくるのは『AED』『DES』『RC4』の3種類だね。」
「これらが、ア~ウのどれに当てはまるかがわかればOKだ。」

コムたろう「AESとDESって似てるけど、なにか関係があるの?」


ドット先生「お、鋭いね。AESは Advanced Encryption Standard の略なんだ。ここで重要なのは Advanced だ。これは進化したとかそんな感じの意味。」
「ちなみに Encryption は暗号化って意味で、Standard のよく知られている意味は標準だけど、他にも規格という意味もあるんだ。」

コムたろう「暗号化の規格の進化版って事なんだね。」


ドット先生「そういう事。」
「で、DESが Data Encryption Standard の略。実はAESはDESの進化版なんだよ。」

コムたろう「へぇ~、じゃあDESが古くて、それにかわるのがAESなんだね。」


ドット先生「そうそう。そして古いのが新しいのにとってかわられるって事は、古い方に弱点があるって事も想像できちゃうね。」

コムたろう「あ、そうか。そういう事だよね。セキュリティが弱いから新しいのに世代交代したってことかー。」

ドット先生「実はここまで解ってしまえば、アがDESでウがAESって事がわかっちゃうんだよ。」


コムたろう「あれ?そうなると、残るRC4はイしかないよね。『b』が正解だ!」


ドット先生「正解~。」
「ね。ちょっと知ってればわりと簡単だろ?」

コムたろう「そうだね~。言葉の意味がちょっと分かるだけでも違ってくるね!」


ドット先生「一応RC4も解説しておくと、Rivest Cipher 4 の略で、Rivest は開発者の名前で、Cipherは暗号にするって意味があるんだ。」

コムたろう「名前かぁ~。どんな特徴があるのか分かりにくいね。」


ドット先生「そうだねー。これは覚えるしかないかな。鍵の長さをある程度変えられるのと比較的計算が速いってのが特徴かな。」

コムたろう「計算が速いのかー。じゃあちゃんとイに当てはまるね。」


ドット先生「そうだね。今回はこのくらい覚えておけば大丈夫だと思うよ。」


【 第24回 第2部 第42問 解答&解説 】
[解答]b.
[解説]
DESは、1976年に米国の国家暗号規格として採用された共通鍵暗号方式であるが、鍵長が56ビットと短く、現在では比較的短時間で鍵の全数探索が可能になっている。
DESの代わりに採用されたのがAESで、最長で256ビット長の鍵を利用できるなどの改良が加えられている。
また、RC4は暗号化や復号処理の高速性が特徴の共通鍵暗号方式である。