三十年前に、突然、それまで担当していた業務とは異なるグループの責任者となった。専門的な知識はほぼ皆無であり、頭がパニックになったが、その組織体制を作った方々の責任だと思い込んで、一から勉強をした。その組織は、少人数で若い人たちの集まりでやる気に満ちていた。最初に行ったことは、メンバーとのコミュニケーションであった。仕事中だけでなく、飲み会や休みに自宅に招き公私にわたり話し合い、打ち解け合った。これが功を奏したのか、新たなことを手掛け幾つかの成果を得た。電子レンジの商品開発に数値解析を取り入れ、モノづくりの前におおよその性能評価を見定める、それをCGで表現し、販売促進をしたことが代表的なものである。若者の調査研究力とやる気、グループの一致団結力の中で素人責任者として自分が存在していたことが今でも鮮明に甦ってくる。勿論、表現できないほどの挫折、困難も同時である。「失敗は、あきらめた時、成功するまでやり遂げること」という松下幸之助創業者の言葉が根底にあったことも忘れてはならない。
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