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あるます(Harmas)

『Harmas』はジャン・H・ファーブルの住居と庭で、かの昆虫記執筆の地

石垣島の水生昆虫

2017年10月01日 | ゲンゴロウ
9月24日から27日の3泊4日の強行軍にて石垣島探訪。
実質二日間しか採集時間がとれないという無謀な計画である。
昨年はどこにも遠征にいけず、もんもんとしていたからだろう、
無謀でもいい兎に角どこかへ行きたい気持ちだけが僕を動かした。
結果としてはわずかな時間だったが楽しめた。
最高に汗をかきまくったが・・・
今後、今回の調査で得られた個体の整理に相当時間をとられるだろう。
我が田舎では見られぬものが多いので、かなり苦戦を強いられることは明らか・・・


石垣市名蔵の田園地帯のコンクリートの水路で得られたセスジゲンゴロウの一種




「改訂版 日本のゲンゴロウ」のセスジ交尾器中央片の図によればタイワンセスジゲンゴロウと思われるがどうだろうか?
ご存じの方がありましたらご教示願います。

かわいらしいやつ

2016年09月01日 | ゲンゴロウ

キボシケシゲンゴロウ 22.VIII.2016

このごろは流水性ゲンゴロウの探索をしている。
キボシツブゲンの分布調査をしているが、なかなか上手くいっていない・・・
かわりにこのキボシケシゲンがたまに採れる。
この2種は生息環境的に似かよっているように思う。
キボシツブはもっこりもりあがるが、キボシケシは扁平になる。
しかし、こいつは何ともかわいらしく僕の大好きなゲンゴロウの一つ。

モンキマメゲンゴロウの同定(2)

2016年04月24日 | ゲンゴロウ
モンキマメゲンゴロウの同定について確実にするため、キベリマメゲンゴロウの交尾器を確認した。
やはりモンキマメとキベリマメははっきりと違う。


キベリマメゲンゴロウ♂交尾器中央片(矢作川産)


モンキマメゲンゴロウ♂交尾器中央片(豊川水系境川産)

念のため豊川水系のモンキマメの交尾器も抜いてみたが、やはり4月5日に羽化したゲンゴロウはモンキマメと判断した。

モンキマメゲンゴロウの同定

2016年04月24日 | ゲンゴロウ
僕の不手際で4月5日に羽化したゲンゴロウを死亡させてしまった。
オスであったので交尾器を確認した。
モンキマメゲンゴロウの正式な交尾器の確認方法はあるのだろうか。
とりあえずは他の方のブログにモンキの交尾器の写真があったので、これによれば形質的にはモンキと考える。
念のため手持ちのモンキとキベリマメの標本から交尾器を取り出して確認してみたいと思う。


おらんくなった

2016年03月11日 | ゲンゴロウ
この間、採集してきたモンキマメゲン属の幼虫2頭のうち1頭は死亡した。体格がいいほうだったので成虫まで期待したが、溺れてしまったのか水中に沈んでおり、死亡を確認した。
もう1頭は、昨日土の上に移動させてやった。動きが鈍かったのでこれもダメかと思ったが、今朝見たら、土の上からおらんくなっていた。
土の中に潜っていったものと思う。うまく羽化してくれるといいが・・・

頑張るコツブゲンゴロウ

2014年12月23日 | ゲンゴロウ

コツブゲンゴロウ 



快晴、風もなし。絶好の虫日和!
よって早朝から久しぶりにフィールドへ出た。
1時間以上、川の中にいたので流石に足が冷たくて退散。
目的のものが中々見つからず、どうしたものかと思ったが何とか2頭だけ確認できて安堵。
コツブゲンゴロウがツルヨシの枯れ枝が溜まったところから見つかったのには驚いた!
年の瀬迫るこの時期に頑張ってますなあ・・・(僕が起こしてしまったかも)

ヒメゲンゴロウ

2014年11月01日 | ゲンゴロウ


19.Ⅹ.2014,愛知県S町

ダムに沈む町で採集したゲンゴロウのなかで、とりわけ多くの個体が確認できた種。
この種はヒメゲンゴロウ属の普通種、その名もそのままヒメゲンゴロウ・・・と思われる。
♂の交尾器を摘出した。
ヒメゲンゴロウ属の同定には前胸背板の黒紋や頭部の模様が有効である。
しかし交尾器からの同定についてネットなどで探してみたが中々ヒットできなかった。
これはヒメゲンのものと思うが間違っていたら、どなたかご教示いただければ幸いです。

ホソセスジゲンゴロウ

2014年10月11日 | ゲンゴロウ


以前、地元の虫屋の大先輩であるYさんが
僕がヒメドロムシを好んで採集していることを知って
渓流沿いで実施したライトトラップに飛んできたヒメドロをくれた。
たくさんのヒメドロの中に混じって微小なガムシやゲンゴロウもあった。
このとき僕はガムシやゲンゴロウに手を出すと大変なことになると考えていた。
同定も難しいと思われたし、今は三河のY川とT川のヒメドロ相を極めんと思っていた。
しかし、ひょんなことからガムシやゲンゴロウなどにも付き合うようになった。
本日はYさんからの戴き物の中にあったセスジゲンゴロウ属の種の同定を試みた。
この属の同定も難しく♂交尾器の確認が必要となる。
戴き物は乾燥標本のため、30分以上水に浸けてから前回同様、腹節をピンセットで開いた。
今回は六本脚で購入したデュモントの№5があったのでとてもやりやすかった。
中央片の中間より先の方に葉状の突起があった。
「改訂版図説日本のゲンゴロウ」にてホソセスジゲンゴロウと同定した。



我流の解剖

2014年09月23日 | ゲンゴロウ
本日は一日中家にこもり、たまりにたまった採集個体を展足する。
もう2年前のものもあり全然追いつくものではない。
早急に記録を残す必要があるものから優先して標本の作成をしている。

一昨日、M峠近辺の細流で採集したモンキマメゲンゴロウ属の種の同定ができていないので
初めて♂交尾器の解剖を試みた。ただし煮立てて抽出する方法は判らないため(誰か教えてください)、
荒っぽい方法で実行した。
顕微鏡を覗きながら両手にピンセットを持ち、第6腹節を開けて交尾器を引っ張りだした。
内部の交尾器側片に付着した肉質をピンセットや針でこそげとる。
途中で気付いたがキッチンペーパーを水に浸し、この上で作業をすると効率がよかった。
これは一般的な解剖の方法ではないと思われるので、真似しないほうが良いことをここに明示する。

何はともあれ我流にて交尾器中央片を抽出した。
『改訂版図説日本のゲンゴロウ』を参考にしたところ、コクロマメゲンゴロウPlatatambus insolitusと同定した。
同定誤りがないか、どなたかご教示いただければ幸いです。
生息環境は標高1000mくらいの山林内の細流(水深数センチ程度)で、細流の流れの中ではなく、流れの脇で水が少し溜まった場所である。きちんと探せば結構たくさん確認できると思われた。