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あるます(Harmas)

『Harmas』はジャン・H・ファーブルの住居と庭で、かの昆虫記執筆の地

近場のフィールドにて

2013年07月15日 | 日記
もうすぐ職場復帰するためリハビリを兼ねて、息子と娘を連れて近場の親水公園へ散歩と採集に行く。
この公園は農業用ため池の周辺を公園化して地域住民の憩いの場として整備された。十数年前のことだ。
ため池は護岸整備され水草もなく、まったく閑散としている。しかも錦鯉が放流されて群れているのでゲンゴロウなどの水生昆虫も乏しい。
このため池は十数年前は里山にある昔ながらの農業用ため池であって、かつては多くの生物が生息する環境があった。しかし親水公園として整備されて以降、多くの生物が消え去った。最近は隣接する山林も大規模に伐採されて林縁の湿地も乾いたため、希少種ヒメタイコウチの生息環境がダメになった。本日は一頭だけ幼虫を観察できたが・・・。とてもやりきれない気持ちでこの場を去った。数年前からこのため池には生物の観察のため訪れているが、年を経るごとに環境の悪化を感じる。とても気分が滅入ってしまい、早々にこの場を後にした。
帰り道の農道にて子供達はトンボを追いかけまわして楽しそうに遊んでいた。テンション下がり気味の私はそれに付き合うこともできずに、休耕田に入った。いまにも枯れそうな水たまりに網をいれるとマルミズムシとヒメマルミズムシが採れた。
我が町のため池からミズスマシが絶滅しかけていることを名古屋市のIさんは示唆している。比較的豊かな里山環境が残る我が町には多くのため池があり、私は少年であった頃のイメージしかないので、我が町には他に誇る豊かな水環境があると自負していた。しかし、ここ数年は私も地域のフィールドに出るようになってから、その環境の悪化がとても気になり出してきた。どうしたらいいかも判らない。今のところ傍観するしかないといったところである。

マルミズムシ


ヒメマルミズムシ


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ichiさま (さとみ)
2013-07-16 02:08:27
よかった、退院してたのですね、おめでとうございます。

それにしてもどの地域も環境の悪化は避けられないのでしょうか、目の当たりにすると悲しくなりますね・・・

これからもブログ楽しみにしています。
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Unknown (さとみ様)
2013-07-16 06:26:12
コメントありがとうございます。やっと復帰できます!
さとみ様は最近、信濃川河川敷を中心に採集をしておられるようで、いつも綺麗な写真と採集成果に感心しております。
私の方はこれで、やっと本格的にフィールドに出れると思いますが、同時に自然の破壊が散見される現実を目の当たりにするのかな、とも思います。私のようなものが、それを食い止める度量もありませんので、地域に生息する昆虫を少しでも記録していこうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
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