木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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いろいろな発想法

2007年04月03日 | アイデア発想法(コツツボ)
<写真>アイデアの花園??


◆いろいろなアイデア発想法
242:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第42発 商品企画


 こんにちは!「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。

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欲しいのは小さなアイデア

 3月からアイデア発想法の話をしています。前回までにアイデアの極意と6か条について話しました。


 アイデアの極意

 アイデア発想の極意 その1 アイデアは必ず思いつくと信じること

 アイデア発想の極意 その2 アイデアは量・紙に書く



 アイデア発想の6か条

 アイデアの発想には、慣れが必要。何回も繰り返すこと。
 アイデア会議の参加者の情報レベルを合わせる。
 アイデア会議の参加者は3名以上。男女、年齢差、文系理系など雑多なほうがいい。
 アイデア会議の席では自由に発想し、評価しない。
 アイデアを出した人に、アイデアの結果責任を押し付けない。
 エンドユーザの立場に立って、発想する。



 実は、上の8つの法則のほかにもう2つアイデアの基本がありました。それは、工業デザインで言う「アイデア」とは何かということです。今までこの話をせずに「アイデア」のことを話してきました。でも、求めているものが何かをはっきりさせておかないと、これからご紹介する発想法の話に繋がりません。

 製品デザイン開発で言うところの「アイデア」とは、ニュートンの万有引力の法則やアインシュタインの相対性理論のような世の中を変えてしまう発明や発見のようなノーベル賞級の「アイデア」ではありません。ノーベル賞級のアイデアでもかまわないのですが、製品開発で求められるのは、ホンの少しの「アイデア」です。一万個十万個積み上げたらやっと、ノーベル賞に匹敵するような、そんな小さなアイデアです。


アイデアは組合せとキッカケ

 しかし、「ちりも積もれば山となる」の例えのごとく、時間を掛けて小さなアイデアを積み重ねれば、革新的な製品に仕上がります。内燃機関のシリンダーの上下運動を回転運動に換え、それをシャフトでタイヤに伝えて走るという基本仕様は全く同じですが、100年前と今の自動車ではその性能は驚くほど向上しています。とても同じものとは思えません。しかし、その大きな変化は素材や製造技術やエンジンや車体やタイヤなどの部品に少しずつ施されてきたごくごく小さなアイデアの集積のお陰です。

 我々が求めているのは、そのようなほんのちょっとしたアイデアです。小さなアイデアですから、なにかしらのキッカケがあれば出てきます。そしてそれは、日常の中の既成の事実同士の組み合わせから生まれてきたりします。これが、我々の求めている「アイデア」の定義です。と言うわけで

 アイデアは既成事実同士の組み合わせで生まれる

 新しいアイデアは、キッカケがあれば出てくる


 のです。そういうアイデアだから、上のあげた8つの法則で言うようにアイデアの基になる既成事実の量を増やせば、必ず思いつくことができるし、慣れればいくつでも出せるというわけです。



いろいろな発想法

 これからご紹介していく発想法はすべて、組み合わせるための事実をたくさん集めることと、アイデアのキッカケ創りのためにあります。いろいろな切り口があり、方法も様々ですが、いかにキッカケを見つけるか、どれだけ多くの関連する事実を集めるか、それが目的です。


1人でできるキッカケ創り

 (1)テーマを決めて街に出て、半日市場調査をする
 (2)ポジショニングマップを作る
 (3)10年分のヒット商品番付を眺めてみる
 (4)思いついたキーワードをグーグルで検索する


1人でできるアイデア出し

 (5)マインドマップ
 (6)逆設定法
 (7)マンダラート


数人でするアイデア出し

 (8)ブレーンライティング
 (9)ブレーンストーミング
 (10)友人に話す


手間とお金のかかるアイデア出し

 (11)グループインタビュー
 (12)アンケート調査



 どうでしょう?最後の2つ以外はそんなに難しくないと思います。10番目の「友人に話す」なんて、今すぐでもできそうですよね。

 まあ、ざっとアイデア発想法には以上のようなものがあります。ここは、なるべく手間とお金のかからない中小企業向けのデザイン相談室ですので、上の10個のアイデア発想法について次回からご紹介していきましょう。


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