京都デモ情報《ブログ版》

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【書評】日本哲学史

2024年05月24日 | デモ



この本を読むと、日本の哲学は手を変え品を変え、西田哲学の「無の場所」をアレンジする作業で、今日までやって来たことが分かる。それは、孤立した理性をどうにかして無の場所に誘引し、宗教に融合させるということ。天皇制と近代を併存させるためのロジックであり、神仏習合に替わる神哲習合が日本哲学の一貫したテーマなのだ。京都学派の戦争協力もこの延長線上にある。著者である藤田正勝氏はこの点を、西田の本意ではなかったなどと曖昧にしている。戦後主体性論争により西田哲学は温存され、今また神哲習合という本来の目的を回復しつつある。

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