みかんのかわ Blog Ver.

某仲卸の最先端花情報メールマガジンの連載企画がブログにバージョンアップ(?)。
スポーツネタを中心に花仕事を掲載!

試される季節

2008-10-14 17:50:02 | Flower news
先日、「好きな季節」について質問された。

「成長が楽しめる球根の春」
そして、「紅葉と実物の秋」。

日本人らしい答えかもしれないなと思う。

春のことはさておき、今の季節「秋」の私の活け込みの
中心花材は、「フォックスフェイス」「柿」「栗」等の
枝物に変化してくるだけに、

花留めには、結構ある種の「慣れ」や「経験」が大事に
なってくる。

私の仕事は常に吸水性スポンジを使わず、十文字等を駆使して
留める、古き華道技術だが、

器に直接は基本的に無く、中にプラスチック等のオトシを
入れて、底上げして使うことが多い。

器を含めて活けると2メートルを越えるものもあるが、
オトシを使う場合は、器の重さを使えず枝が固定しにくい。

枝は短くても対応出来るし、全部に水を入れなくて良く
器も傷めにくいのは、メリットであるが、
そのぶん水の量も少ないし、器の上部に重心があるため、
枝が倒れやすいのが難点だ。

しっかりとした十文字と、枝の固定、バランスがとても
難しい。

枝物の面白さは、同じものが無い枝振りの中で、
いかにも固定してますというような、留めるための枝を
わざわざ挿すこと無く、流れを上手く使って、
固定と、バランスを兼ねるような枝扱いが試されることに
あると思う。

毎年この時期に試されるのは、技術力そして、現場で
それを対応できるかっていう経験力、時間との勝負でもある。

やたら重い枝を2メートル立てる。

結構毎週真剣勝負(笑)。
大事なことだと思う。


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