ギリシャのユーロ離脱観測がくすぶり、欧州債務危機が長引く中で、日銀が6月にもさらなる追加金融緩和に踏み切るとの見方が強まっている。
安全資産の円が買われて円高が進むなど、日本経済への打撃が心配されるからだ。
ただ、日銀が市場に資金供給するための国債買い入れ入札は、予定額に応札額が届かない「札割れ」が相次ぐなど、日銀の政策余地は狭く、手詰まり感もある。
新たな緩和策をどう打ち出すか注目される。
欧州危機への警戒感から、28日の外国為替市場でも円買い圧力は強く、東京市場では午後5時現在、対ドルで前週末比23銭円高ドル安の1ドル=79円39~40銭、対ユーロで同24銭円高ユーロ安の1ユーロ=99円94~98銭だった。
こうした情勢に、市場では日銀の追加緩和が避けられないとの観測が浮上。
6月17日の再総選挙を前に、ギリシャのユーロ離脱観測が強まれば、6月14、15日の会合に追加緩和を前倒しする可能性が強い。
ただ、「日銀の緩和手段は限られる」(メガバンク幹部)。
日銀による国債買い入れ入札は、5月に入って期間2年以下の国債で札割れが相次いだ。
4月の会合で購入対象に追加した2年超3年以下の国債は好調だが、「銀行の資金需要は弱く今後の札割れも心配される」(同)。
関連ニュース
・「「復興国債」記念貨幣のデザインは小4作品」:イザ!
・「日産、NYの次世代タクシー試作車を日本で初公開」:イザ!
・「東京穀物商品取引所が来夏にも解散へ 社長会見で」:イザ!
・おいしいパン