日銀の黒田東彦総裁は11日、政府の成長戦略に対する評価や、金融市場の現状について会見で説明した。
一問一答は次の通り。
--政府の成長戦略がほぼ出そろった
「第1の矢の金融政策、第2の矢の弾力的な財政政策に続き、第3の矢である成長戦略も極めて重要。
私がアジア開発銀行総裁だった立場からいえば、政府に望むのは細部をつめ、タイムリーに施策を実行していくこと。
アフリカやラテンアメリカなど新興途上国の成長に関与し、日本経済も成長する観点が重要だ」
--米国の量的金融緩和の縮小をめぐり、日本の金融市場が動揺した
「米国の量的金融緩和が縮小する時期が市場で議論されるのは、米国経済が順調に回復しているため。
一方、日銀はまだ大規模緩和を導入し、入り口に入ったばかり。
物価上昇率目標2%はまだかなり遠い。
緩和策をやめる時期を議論するのは時期尚早だ」
--不動産投資信託(J-REIT)の購入を増やす考えは
「年間300億円ペースで保有残高を増やす方針は継続する。
株式市場に比べ、不動産市場は市場規模が小さく、J-REITの買い入れを増やす余地は限られる。
今後、市場を注視し、弾力的に対応したい」
--金融市場の乱高下をどう分析する
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