【ワシントン=岡田章裕】ガイトナー米財務長官は6日、今週末に開かれる国際通貨基金(IMF)、世界銀行の年次総会を前に講演し、為替介入に関連して、「主要な問題は、新興国が切り上げへの圧力に強く抵抗し、過小評価させていることだ」と指摘し、中国・人民元の問題が主要議題の一つになるとの見解を示した。
通貨の切り下げ競争については「他の国が同様の手法をとることを助長する」と批判した。日本政府・日本銀行による為替介入が、通貨の切り下げ競争に火をつけたとの見方については、「そうは思わない」と述べた。日本が9月に実施した為替介入にガイトナー長官がコメントしたのは初めて。長官は、「自国通貨が著しく過小評価された国が、市場原理に沿ったより柔軟な為替制度とすることが、特に重要だ」と述べた。
(2010年10月7日
読売新聞)
関連ニュース
・
米高官、介入に懸念
・「EU・韓国FTA 取り残される日本」:イザ!
・「為替問題、G7で議論 カナダ財務相」:イザ!