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映画「メイキング・オブ・モータウン」

2020年11月27日 | 映画

映画「メイキング・オブ・モータウン」を広島八丁座で観賞しました。

原題はHitsville: The Making of Motownです。

最初のHitsville(ヒッツヴィル)はモータウン・レコードの最初の本社につけられたニックネームです。

スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ、ジャクソン5などを輩出し、

2019年に創設60周年を迎えた音楽レーベル「モータウン」の正史を描いたドキュメンタリー映画です。

映画の進行はアーティスト発掘計画書を模した図面がたびたび現れ、

今何を語っているのか、これからどのような話を展開しようとしているのかが視覚的にわかりやすいように作られています。

その中で印象的だったのはチェンジオブゲームの項目で、

60年代の人種差別においてエド・サリヴァン・ショーにザ・スプリームスが黒人として初めて出場したことは知りませんでした。

ツアーについても南部での人種差別の酷さは映画「グリーンブック」にも描かれており、

現在でもアメリカ大統領選挙で白人の人種差別が根底にあることは明白です。

そんな中でアフリカ系アメリカ人所有のレコード会社として、

モータウンが果たして役割は大変大きく、その功績は賞賛に値します。

映画に出てくる登場人物は有名な方々ですが、自分は作曲、作詞家たちについて興味があり、

どのような過程でヒット曲が生み出されて行ったかについて知ることが出来ました。

でも創設者ベリー・ゴーディはこれだけの黒人音楽に寄与しただけでは飽き足らず、ロサンゼルスに移転します。

この辺からは音楽についての考えがビジネス本位となってくことにアーティストとの感度差が出てきます、

企業のブランドとアーティストの個性はどちらが優先されるべきなのか問われます。

でもこれは「モータウン」だけではなくワンアンドオンリーで行くか、

絶えず時代に即した音楽を提供してビジネスとして収益を上げるかは難しいところです。

そして大企業に買収されていき「モータウン」は子会社としての時代となります。

若い世代の人は「モータウン」について知っている人は少ないのではと思います。

どちらにしても一つのモーメンツとして時代に刻まれています。

余談

今、山下達郎サンディサングブック2003年11月23日放送を聞いているのですが、

流れてきたのが、Smokey Robinson「Tracks Of My Tears (Live)」1978 『Smokin'』です。

やっぱり「モータウン」がしみ込んでいます。

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