ロマンチェストに恋して

幕末~明治の歴史ファンの雑記。

日記の他、旅行で見つけた面白いものなんかを載せています。

姓は大山、名は巌

2004年07月25日 09時43分02秒 | 歴史
古本屋にて文春文庫「大山巌(二)西南戦争」を入手!
その前の幕末編(推定)はどこで買えっつうんだろ…とは思いつつ、うきうきと購入。
大体考えてみれば、西南戦争は起こした側(桐野とか桐野とか桐野とか西郷とか)からのは読んでも、攻める側は知らない。身内としてというところを見たかったのだ!

以下、本文から西南戦争における大山巌の活躍を見てみよう。
・夏服を仕立てる
・アイスクリンを作る
・気球を飛ばす
・くせ者に襲われる

…巌さあはあまり活躍せんかったと?
それにしても明治人はアイス好きだねえと感心。

まあ真剣なことを言ってしまうとちょっと泣けるのが信吾、いや西郷従道が陣中に訪ねてきたところ。
「仕舞じゃ」という一言の重さが堪える。
どこかで西郷従道が西南戦争中に大山巌に一晩中こぼしたところ、最後に大山も耐えかねて「辛いのは同じだから黙っていてくれ」といったというのを聞いたことがあるけれど、たぶん同じシチュエーションなんでしょうね。
ここで出てくるオヤマカチャリン(大山がチャリいう)とか歌にまであるくらいに冗談好きだった巌さあが、西南戦争後に無口になってしまったという逸話はその重さを語るには欠かせないと思うのですよ。

西南戦争を追っていくと戦う者同士がついこの間まで方を並べて戦っていた親兄弟、親友そんな人たちが敵味方に分かれて戦っているわけだから、話を一つ聞くにつけ居たたまれなくなります。

だからアイスクリンを食べているくらいが丁度いいのかも。

文明開化

2004年07月10日 23時23分12秒 | 雑記
最近、和風小物が流行していますね。
古布を使ったアクセサリーだとか、巾着袋だとか。
和風バッグに、簪だとか、ちりめん生地の服だとか。
とにかくどこかに和風を取り入れたのが流行っぽくて浴衣生地の日傘なんてのも出ていて・・・
つい、そんな流行に乗ってみている自分がいます。

元々あったものを見直すわけだから、と和風に帰りながら、欧化政策と鹿鳴館で踊っていた井上馨こと聞多とか、伊藤博文こと俊輔とか。
使節団から帰国した後(?)家でも洋風で通した大久保さんとか。
なんか、そんな明治の政治家の皆さんに申し訳ない気がしてみたり。

なんてことをわざわざ言うのは、実は、今日はついにやっちゃったんですよ。
逆・岩倉具視

昨日はほおずき市で浅草に行ったんですよ。
それでつい衝動買い。そのせいだと思うんですが。

やっちゃいました。洋服に桐下駄。

むしろ、貫一お宮かな?
どこかで下駄や草履は身体にいい。靴にしてから日本人の身体はおかしい!見たいな事を読んで夏はサンダルの代わりにおしゃれな下駄でも履こうかとおもったんだけど・・・
なんか、明治の皆さんすみませんな感じで。

でも、この流行自体はもっと続くんじゃないかしら?
となると、再び明治維新当時の格好とか物とかが脚光を浴びたりして。
和製洋風小物とか。
うーむ。気になるところですね。

守護神

2004年07月04日 20時58分42秒 | 雑記
私は縁起物が好きだ。

だるま、ひょうたん、招き猫。七福神に狐面。烏天狗に鬼、おかめ。
伝統的な魔よけのお守り系に弱くて無信心の癖に
旅に行くたびについ色々と買ってきてしまうのが悪い癖。
いつしかお面マニアと化し、海外でも得体の知れないお面や
人形を買っているため、貰う土産も似たような物がそろい、
我が部屋はいつしかワンダーランド。

そんな中でも気に入りは虎枕。
朱色をした円筒状の両側に猫の顔のようなものがついている。

耳は薄桃、花は白と紺の縞模様、眼球は黒のぼんぼん、その縁取りは
内側から黄色、白にして白い部分には青い刺繍が入り、眉は
口は黒。髭は黄色。額には黄色での文字。
僅かにある前足は白地に紺の柄(クローバー)入りで、腹は耳より薄いピンク。
という・・・

ええい。百聞は一見に如かず。
見るがいい。

虎枕


これ、中国で買ったときは、中身なしの袋だけの状態で、ティッシュカバーか?というのが第一印象。
まあいわゆる一目ぼれで、これにティッシュをいれて車に乗せることを
夢見て手にとれば表示は虎「枕」
ええい。ティッシュを入れるなり、そば殻入れるなり好きにするわい
と、購入すれば、店員の女性に揃って笑われ、
同行者からは「お前が変な物を買うから!」と怒られた代物。
恋は盲目。ここで会ったが百年目。
そのときを逃したら土産物は二度と買えんのだ。

というこれ、最近私の大好きな中国の方に実はこういうものを持っているのだが
これはなんだ?ときいてみたら、「やだ、それ赤ちゃんが良く使っているやつよ」と笑われてしまった。
つまり、これ、子供が無事に育つようにという魔除けでしょうな。

つまり、私にはおのずと魔除けを探し求める本能が備わっているというわけでしょう。
自己防衛本能ですな。

そんな我が趣味、最近では室内に留まらず家の外へと溢れ出しました。
そのきっかけは、100円ショップ。
同じ傾向を持つ我が父がこれは良いと狛犬を買ってきたのが初め。
これは玄関に置く物だと、門柱の上に設置。
雨に濡れ、風に吹かれ色が褪せても我が家を守りつづけてくれたのですが、
数ヵ月後、一体が落下・破損。
一度買うともはや買わずにはいられずもう一体を再購入。
数週間後、一体、再落下。ついでもう一体も落下。
その後、たまたま沖縄に行く事になり、現地でシーザーを購入。
今度は門柱にセメントで固定。
が・・・本日ついに一体落下・破損。
数年の間我が家を護り続けてくれたシーザー!
見るも無残な姿と成り果てにけり。
しかし・・・不吉なことに何故かいつも西側ばかり。
おそらく風向きだとか猫の通り道だとかそんな理由なのであろうが・・・
そういえば、昔、角大師の護符を買ってきて貼った時も西からはがれたような・・・

これはもしかして我が家の鬼門か?

そしてシーザー割れるは凶事の予兆か?

本日、割れたシーザーを発見した我が爺様が私の愛する薔薇の鉢を巻き添えにして
自転車で転倒。奇跡的に無傷で生還。

さて、凶事の予兆か、身代わりか。

当面の問題は、次の守り神をどこで購入するか、だ。

チェストに思いを馳せて

2004年07月01日 23時36分02秒 | 歴史
最近の新撰組ブームに逆らうように薩摩ファンなんですが・・・
今ひとつ納得行かない西南戦争について知ろうと、最近あちこちの小説に手を出しています。
でもって今回読んでいたのは「史伝 桐野利秋」学研M文庫
史料を交えて~との言葉どおり、これは小説じゃなかったですね。
紀行文でもないし、歴史考察とでもいうのかしら?

とにかく私の好きな桐野満載~~と読んだ訳ですが、
うーーーん。やっぱり解せない。
今現在一番私を悩ませるもの、それは

西南戦争ですよ。

最大にして最後の士族反乱と教科書に書かれるあれです。
焦点を西郷にしぼってみても
元々反乱を起こす気があったのか否か。
(大体、なかったという書かれ方ですね、もしくは起こしてもいいという気はあったが実行に移す気はなかったとか)
それを桐野にしても西郷と意見が同じだったり,西郷より過激派だったり。
大久保&川路の政府側も
「西郷は関係ないと信じていた」というものから「挑発して反乱を起こさせる気だった」まで色々で。

まあそんなの当人じゃないとわからないような心事は
それこそ戦争が起こった後では意味もないことなんでしょうが。

煮え切らない。
どうも、煮え切らない。
すっきりしないのは西郷の行動によるんだと思います。

挙兵後の動向を読んでみるとあまりにも何もしていないんだもの。
書き方にもよるんでしょうが、なんだか、篠原とか桐野とか、否、
むしろ従軍した薩摩隼人が可哀想になる位、戦意が乏しい。
いやいやでもなんでも事を起こした以上は全ての力を注いで
成し遂げて欲しいわけなんだけど、西郷がしっかりしていたら
あそこまで連戦連敗ではなかったんじゃないのかなと。
指示をあまり下していない(ようにみえる)のは、何故?
あまりに潔くない。何もしない大将ならいないほうがいい。
配下の意思を尊重するのと放置するのは違うなんて百もわかっている人であろうに。
戊辰の英雄と西南の敗軍の将とは絶対同じ人物には見えない。
それが、

どうしても理解できない。

なんか西郷を信じて(盲信だけど)必死で戦っている兵士が哀れに思えて、
最近以前のように西郷を好きだと思えなくなってしまいました。

どうしてくれるんだ、西郷。