小学生だった昭和30年代、
我が家の目と鼻の先にある「日月神社」は、
登校の時の集合場所であり、遊び場であった。
何より待ち遠しかったのは「夏祭り」
・
私の地区は、毎年7月の第二土曜日は、
この「夏祭り」のために休みとなる。
子供たちは、大中小3基ある神輿の中の
小神輿を担いで村内を廻る。
途中の休憩所(村の中の家々)では、
当時ごちそうだった甘い麦茶とお菓子が振る舞われ、
悪ガキどもは胸の内側に縫い付けた袋の中に、
これぞとばかりにお菓子を放り込む。
・
半日ほどかけて村内を廻ると夕刻。
悪ガキどもは、神輿を担いで廻ることが誇りであり
汗だくと傷だらけの足元は英雄の証とばかりに興奮する。
・
夜、出店でかき氷と焼きそば、昼間の戦利品のお菓子を食べて
中・大神輿を担ぐ大人たちを羨ましそうに眺めたものだ。
最後のフィナーレは道路を封鎖しての「火渡り」
麦わらを道路一面に広げ、5mほどの高さまで炎は上がる。
悪ガキどもはいつかオレもと、目を皿のようにして
大神輿に羨望を注ぐ。
・
今はもう担ぐこともなくなり、
出店も規制されて出なくなった。
しかしこの神輿はあの時のままで、
子供たちが肩に乗せた丸田や角材も当時のものだ。
このあたりだったかな、なんて、汗がしみこんで
角が削られた角材を触りながら、
しばし、悪ガキに戻った。
我が家の目と鼻の先にある「日月神社」は、
登校の時の集合場所であり、遊び場であった。
何より待ち遠しかったのは「夏祭り」
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私の地区は、毎年7月の第二土曜日は、
この「夏祭り」のために休みとなる。
子供たちは、大中小3基ある神輿の中の
小神輿を担いで村内を廻る。
途中の休憩所(村の中の家々)では、
当時ごちそうだった甘い麦茶とお菓子が振る舞われ、
悪ガキどもは胸の内側に縫い付けた袋の中に、
これぞとばかりにお菓子を放り込む。
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半日ほどかけて村内を廻ると夕刻。
悪ガキどもは、神輿を担いで廻ることが誇りであり
汗だくと傷だらけの足元は英雄の証とばかりに興奮する。
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夜、出店でかき氷と焼きそば、昼間の戦利品のお菓子を食べて
中・大神輿を担ぐ大人たちを羨ましそうに眺めたものだ。
最後のフィナーレは道路を封鎖しての「火渡り」
麦わらを道路一面に広げ、5mほどの高さまで炎は上がる。
悪ガキどもはいつかオレもと、目を皿のようにして
大神輿に羨望を注ぐ。
・
今はもう担ぐこともなくなり、
出店も規制されて出なくなった。
しかしこの神輿はあの時のままで、
子供たちが肩に乗せた丸田や角材も当時のものだ。
このあたりだったかな、なんて、汗がしみこんで
角が削られた角材を触りながら、
しばし、悪ガキに戻った。