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金山のまぼろし

全力で生きる!!

253 凄いハチロクの試乗

2022-12-21 18:19:18 | 幻の走り屋奮闘記エピソード3

 

 

 

しばらく営業マンを待っていると‥、道の反対側にある自社ガレージから、白黒3ドアハッチバックのトレノを運転してきた。


後期型か‥。


僕は前期が一番好きだ。

前期のマスクは黒い部分が多く、フロントビューが何とも言えなく好きなのだ。

後期のマスクは白い部分が多かったり、フロントサイドにはコーナリングランプが追加されている。

リアランプ辺りも少し違っているだけ、と見ることもできるが前期の方がよりしっくり来る。

 

ハチロクは全部好きだけれど、見た目だけで選ぶと前期のパンダトレノになる。

 

性能面ではほとんどの後期は、ドライブシャフトが前期より少し太いのが付いているらしい。

 

 

営業マン 「このハチロク、ターボですよ。」

 

‥!!

 

坂本 「ターボ‥‥。」

 

マジで?


ハチロクターボじゃん‥。

 

営業マン 「試乗できますよ。重ステですけど。」

 

重ステ‥‥。

 

ターボといわれたハチロクは普通のキレイ目な3ドアハッチバックの後期型パンダトレノだった。

 

 

営業マンがボンネットを開けてくれた。

 

見るとエンジンの横にタービンが見えた。

エンジンにエキゾーストマニホールドが付いていてそこにタービンが付いている。


よく見ると控えめではあるが、フロントバンパーに隠れるように細長いインタークーラーが横たわっている‥。

 

タービンから出ている配管を追っていくとラジエーターの前にあるインタークーラーにきちんと繋がっていて、そのインタークーラーからの配管はエンジンの吸気側のサージタンクに繋がっていた。

 

ほんとにターボの機構だ‥‥。

 

インタークーラーの取り回しの配管が異様に長いのが印象的だった。

 


タイヤを見ると、フロントが185の14インチ、リアが‥‥225の幅だ。

太すぎるだろ‥。

 

銘柄はNITTOと書いてある。ゼロヨン仕様か?

 

‥超どアンダーなんじゃないの?

 

 

営業マン 「運転席に座ってみます?」

 

座るとこのハチロク独特の甘い香りが漂ってきた。

あぁ‥この香り‥古くて甘い‥‥。

 

僕のハチロクはまた違う独特の香りがしたのを思い出した。

 

126,000キロ‥、僕のハチロクと走行距離はそんなに変わらないな‥。

 

 

ステアリングを回してみる‥。

 

あれっ?遊びの部分しか動かない。

 

営業マン 「重ステだから重いでしょう。」


こんなに重いのか!?


坂本 「あ‥、重いですね‥。」

 

グーっとかなり力を入れないとステアリングが回らない。

エンジンがかかっているのに。

 

 

営業マン 「運転してきていいですよ。」

 

 

バタンッ!と安っぽい音をたてて、ドアを閉めた。

 


1速に入れクラッチを繋ぎ‥、ゆっくりと駐車場の中を動き出す‥。

 

 

あ、ステアリングを切ると先ほどよりかなり軽く回った。


動き出したことで抵抗が減ってステアリングが軽くなったのだ。

 


営業マン 「では、いってらっしゃい。」


営業マンはニコリとした。

 


‥‥ターボ。どんな感じかな‥。

 


僕は今まで金山をいつも全開で走ってきて‥非力なハチロクに乗っていたとしても、違いがわかる男だと自負している。

 


駐車場から出て、対向車や後続車がいないことを確認し、2速からアクセルを床までグイっと踏んでみた。

 

グゥーーゥ‥。

オォ!オォオォーーー!!! ザシューップシャシャシャ‥!

 

坂本 「あ‥、おふぁ‥、あふ‥。」


エンジン回転のある一定を超えたあたりから、エンジンが吠えるように吹け上がり、リアタイヤが突如として右にスライド‥。

いきなり直ドリ。

 

坂本 「はっ!」

 

まっすぐ走っていたはずなのに、僕とハチロクは左を向き始めた‥。

右にカウンター。

 

いきなりシートに僕の背中が押し付けられたのだ。

 

坂本 「はっふん‥。」

 

3速‥

グゥオォ!オォオォーー!プシャーッ!ウオォオーー!!


加速が生きているのか、3速ではクラッチをつないだ瞬間から凄い加速だ‥。

 

はぁ はぁ はぁ はぁ‥。

 

ウソでしょ‥‥?

 

はぁ はぁ はぁ‥。 ゴクリ‥。

 

 

 

・・・

 

 

営業マン 「どうでした?」

 

営業マンがニコニコしている。

 

坂本 「パワーありますね。」

 

営業マン 「買っちゃいます?」

 

坂本 「いえ、1週間くらい考えてもいいですか?」

 

営業マン 「いいですよ。まだ入ってきたばかりの車なので整備もしてないですから。1週間キープしておきますので、またご連絡ください。」

 

坂本 「わかりました。あ、この車ここで下回りとか見て行ってもいいですか?」

 

営業マン 「どうぞ、ご自由に。」

 

また営業マンはニコリとした。

 

 

僕はそこで30分くらいは見落とした所がないか丹念にハチロクターボを見回した。

 

 

今日が晴れで良かった。

雨だったら下回りとか見られなかったな‥。

 

 

・・・

 

僕は国道407号線を北上しながら帰っていた。

 

 

 

あれはハチロクターボじゃない。

 

 

ハチロク “モンスター” ターボだ。

 

 

凄い。

 

だって、岡ちゃん180SXや嶋田君のR34よりも全然速いよ‥。

 

マジかよ‥。

 

1トン切ってる車が180SXより加速するって‥、どんなんだよ‥。

 

あのハチロクを手に入れたら‥、金山最速の青いFDをカモれるんじゃないか‥。

 

無敵になっちゃうんじゃないか‥。

 

 

あのハチロクの瞬間的な加速をもう1回味わいたい‥。

 

‥‥はっ!神様が用意してくれたんじゃ!!

 

 

待て待て、冷静になれ坂本。

 

やっぱ、加速だよねぇ。

 

待て待て、坂本。

車を買ってからでは後戻りできなんだぞ!

 

戻らなくていいんじゃない?速いんだし。

 

待てってば、慎重に選ぶんだ!

 

 

‥‥あのハチロク、誰かに買われちゃわないよね‥。

 

 

このままだと買えない‥。

 

用意していた資金が足りたい‥。

何かいい手は‥。

 

また‥母親を説得しなければいけないのか‥。

 

 

車体価格が118万円。

全部込みだと139万円‥‥。

 

しかもこのハチロクの下取りが5万円って‥。

このハチロクはちゃんと走るのに~。

クラッシュしてなければ30~40万で買い取る、って言ってたなぁ。

なんだよぉ~。

 

営業マンはフロントを直してこのハチロクを売るようなことを言っていた。

このハチロクはいい車だから誰かに乗ってもらいたい。

 

 

とにかく、なんとかして母親を説得しなければ僕の明るい走り屋人生はない。