嶋田 「マジかよ‥。正気か‥?」
僕は昨日までの成り行きを嶋田君に話した。
坂本 「うん。」
嶋田 「それは間違っているぞ。」
坂本 「じゃ、なんて言えばいいの?」
嶋田 「それはだな‥‥。」
坂本 「もう一度言うけど、僕が事故ったのは、走り屋の神様と金山の神様が坂本はパワーの無いハチロクで走るのは、もういいだろう、パワーのある車で走りなさい、と言って事故らせてくれたんだよ。だから、今はステップアップを考えているよ。」
嶋田 「だからな、それが間違ってるんだって。自分は上手くはないんだよ。」
ダイレクトでも遠回しでも「下手」と言われるとなぜか感情的になる自分がいた。
坂本 「そっか。じゃあ、僕はド下手で才能ないのに、自分は速いと勘違いして、バカなことに古い化石のハチロクを118万で買おうとしている。勘違いから目を覚まさなきゃって感じだよ。って言えばいいの?」
嶋田 「いいねぇー!その通りだよ。」
嶋田君は嬉しそうに笑った。
嶋田君が口にする言葉はいつもマイナスな発言なんだ。
近くにいるとそのマイナスな考えが移りそうで反発感を感じた。
僕はハチロクターボに魅了されているのかもしれない。
まだ、買ってない。
よく考えて決断しなければ、先は無い。
魅了されながらも、いろいろ考えているつもりだ。