アタチさんとバス釣りに行くことになった。
アタチさんの７０スープラで館林の城沼まで連れて来てもらった。
さすがのグランドツーリングカー、乗り心地が良かった。
僕は以前、バス釣りをしていた道具をそのまま保管してあったので、それを持って行った。
アタチ 「ビッピーはバス釣りできるーん？」
坂本 「以前していたんですが、釣れなくて辞めました。」
アタチ 「あっはっは。おっもしれぇーんな、ビッピーは。」
ジューサンズオートに入ってからずっとアタチさんは普通の僕が面白いらしい‥。
アタチ 「ここは釣れないから、渡良瀬遊水地に行くべ。」
・・・
アタチ 「バス釣りってーのはな、バスの気持ちがわかんねーと釣れねんだぞ。」
坂本 「はぁ‥。」
何回ルアーを投げても釣れる気がしなかった。
最初は「釣れるかもしれない。」と意気揚々にルアーを投げてもヒットしないとどんよりしてくる。
以前何回も味わってきたダルい気持ちを思い出す。
この感覚が続いたから僕はバス釣りを辞めたんだ。
アタチ 「おっ！来たっ！」
アタチさんはバスを釣り上げてしまった。
凄いなぁ。
なんで、バスがいる所がわかったんだ？
坂本 「凄いっすね。」
アタチ 「どうだよ。ちょっと小さいけどな。」
坂本 「いやー、僕も続いて釣り上げたいですね。」
アタチ 「釣ってみろな、ビッピー。」
何回ルアーを投げても、場所を変えてみても、何も起こらなかった。
釣れなくてもこうやって自然の中にいると癒やされる感覚がある。
・・・
アタチ 「今日は楽しかったなビッピー？」
坂本 「そうですね。」
アタチ 「何匹釣れた？」
坂本 「０匹ですね。」
アタチ 「あっはっは。面白いよなぁ、ビッピーはぁ。」
坂本 「ははは‥。」
その日はアタチさんの家に寄らずに帰った。