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金山のまぼろし

全力で生きる!!

409 アタチさんち

2023-03-14 13:36:02 | 幻の走り屋奮闘記エピソード4

 

 

アタチさんの家に行くとアタチさんが玄関から出て来た。

 

 

アタチさんの家は一戸建てで2階建てだった。

 

線路の傍に建てられたばかりの新築で、周りは密集して家が建ってた。

 

家から出るとすぐ隣の家の庭がある。

僕はこんな隣り近所が直ぐにある立地は苦手だ。

 

アタチ 「入れな。」

 

坂本 「はい、お邪魔します。」

 

 

入ると、すぐ横が居間だった。

 

居間に入ると、彼女が座っていた。

 

 

坂本 「お邪魔します‥。」

 

彼女 「どうぞ。」

 

彼女はニコリとした。

 

 

アタチ 「ビッピー見てみろよ、熱帯魚。今ハマってるんだ。」

 

120センチ水槽に綺麗な緑の水草、流木、小さな綺麗な魚が泳いでいる。

 

 

坂本 「綺麗ですね‥。」

 

アタチ 「そうだろ。ビッピー好きなんか?」

 

坂本 「はい。僕、水辺の生き物が好きですね。」

 

アタチ 「ここまでするのに結構手間かかったんだよ。」

 

 

30歳前で彼女と新築に住むのかぁ。

 

僕は計算すると無理そうだなぁ。

 

 

彼女 「坂本君はどんな女性がタイプなの?」

 

坂本 「優しい女性ですね。」

 

アタチ 「芸能人に例えるとだよ!」

 

坂本 「あ、hitomiですね。」

 

彼女 「あー、綺麗系が好きなのね。」

 

坂本 「はい。スレンダー系が好みですね。」

 

 

 

・・・

 

 

お邪魔して数時間いるが全然落ち着けないでいた。

 

 

夜になり、彼女が夕飯を作ってくれた。

 

 

落ち着いて食べるのが難しかった‥。

 

そもそもアタチさんよりも彼女が部屋の中にいると緊迫感を感じてしまう‥。

 

 

夜はお邪魔にならないようにと食べたら早めに帰った。

 

 

 

・・・

 

 

その後、アタチさんと休日に何回か遊んだ。

 

 

僕といる時のアタチさんは彼女のことを「あの女」と呼んでいた。

 

「あの女はすれ違っただけで車のナンバーを覚えるから気を付けろよ。」などと意味の分からないことを言っていた。

 

社長令嬢であの新築は彼女が建てたそうだった。

 

 

遊んでいる時に、アタチさんと彼女が言い合いをしてアタチさんが最後にキレるというのを何回か繰り返していた。

 

あんまり、アタチさんちには行きたくないなぁ‥。

 

でも、これがもう“2度とないこと”と思ってみるとネガティブな体験も1回だけなら味わってもいいかも‥。