旧正月、そして立春を過ぎて、ようやく暦の上で辛卯年が動き出しました。
そこで今日は、暦に関係する話として、定気法と恒気法の二十四節気比較をしてみようと思います。ただし、一般的な比較ならば既に「暦と占い工房 天文・暦・占い資料館」にて誰でも行うことが可能ですから、ここでは「恒気法案2」を作って、それと比較することにしました。
以下に画像化しました。少し大きいので別窓で開いてください。
計算データと表スタイルは、先述した「占い資料館」様より引用させていただきました。
なお、国立天文台の暦要項のデータ(2011年分)と1分ほどの誤差が見られますが、精度的には十分だと思います。
この中の「恒気法1」が「占い資料館」で参照できるデータで、「恒気法2」が今回、僕が作成してみたデータです。表計算はExcelを使い、小数点以下の数字は引用元のデータと桁数を合わせています。
「恒気法1」のほうでは、旧年の冬至から本年の冬至までの1年間の日時差を24節気で割っていますが、「恒気法2」の場合は、中間点の夏至の日時を加えて陽遁期と陰遁期で二分し、それぞれを12節気で割っています。
なお、この案は以前の記事(「簡素化して焦点となる軸を強調することで、逆に明確になるものもあるんじゃないか」)の中の後半に書いた方法です。参考までに。
では、これらを使って、例えば2011年の立春(寅月の節気)を見てみます。
定気法: 2/4 13:33
恒気法1(冬至~冬至): 2/6 0:22
恒気法2(冬至~夏至、夏至~冬至): 2/5 19:03
こんな風に、三者三様というか、それぞれで日付が異なってきます。
当然、太陰太陽暦(旧暦)を作成する時にも、この内のどれ(もしくは別のバリエーションも考えられますが)を用いるかによって出来上がってくる暦が変わってくるので、占術家としては非常に敏感にならざるを得ない問題です。
一般的な旧暦カレンダーは、どれも定朔定気法による方法が採用されていると思いますが、東洋占術の諸先生の中には恒気法を支持する方もいます。僕自身は、今のところ定気法で見ていますが、今回作成した「恒気法2」とは比較検討してないので、結論付けるには至ってません。
それぞれの方で根拠となるデータの蓄積があるはずなので成否の判断は難しいですが、今後、注意してデータを採って調べていきたいと思っています。
ちなみに、陽遁期(冬至~夏至)と陰遁期(夏至~冬至)で一節気の日数が異なっているのは、地球の公転軌道が楕円になっているからです。以下のサイトに詳しいことが書かれています。
「暦の上の季節の長さ」
「二十四節気とその日時の求め方について」
(「こよみのページ」内「暦のこぼれ話」より)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます