☆西洋占星術のフリーソフト(Trial version:体験版を含む) |
※日本ではフリーソフトというのが一般的ですが、英語圏ではフリーウェア(Freeware)というのが普通なので、外国製のソフトウェアを検索するときは注意してください。
シェアウェアだからといって、必ずしも他のフリーウェアに勝っているとは限りません。また、高価であるほど良いソフトか、というのも多分違うでしょう。占星術に限らず、何万円(時には十数万円)もするソフトと同等程度、あるいはそれ以上の機能や使い勝手を備えたフリーウェアは数多く存在します。
使う人の個性や目的にもよりますが、今の時代、大概のことはフリーウェアで事足りてしまいます。自分に合ったものを見つけることができれば、後は自身の実力向上にエネルギーと資金を投入することを心がけるほうがいいと僕は思います。
高価で多機能のシェアウェアを購入して使いこなせなずにいるよりも、中核となる基本機能や自分にとって必要な機能を備えたフリーウェアを使いこなせたほうが、現実的には遥かに良いです。そして、そこで培った知識や経験、そして技を、自分や周りの人達に役立てることが大切だと考えます。
シェアウェアや高性能の市販ソフトを購入するのは、更なる能力向上を求める場合や、フリーウェアでは対応していない機能がどうしても必要になった時でいいのではないかと思います。自分にとっての占星術というのが見えてくる頃ならば、本格的なソフトに求める機能も絞りやすいはずだからです。
§1.日本語版
・【Stargazer D12mini → SgwdSA2.23a】「Stargazer&ケロプッタ教のページ」内の「教団付属占星術研究所」内の「Stargazer for Windows by Delphi SA2.23aのインストール」から。2016/10/7に更新されています。機能説明などの詳細は「Stargazer使用法」に書かれています。天体などが文字化けする方は、技術評論社のサポートページを参照しながら設定してみてください。
いわずと知れた国内最高峰の占星術ソフト。小曽根秋夫さんが執筆&作成されているもので、本来は書籍版として市販されているのですが、機能を限定した形でWEB公開版として提供して下さっています。書籍版と競合しないので、両方を入れても安定して動作します。
四季図や月相図、回帰図、またそれらの個人に関する配置、占星地図などをすぐに表出できるのは他のフリーウェアにはなかなか見られない優れた機能です。また、ハーフサムや各種の調波にも対応。
製品版では、通常のジオセントリックだけでなく、ヘリオセントリック(太陽をはじめ別の惑星からの視点)でホロスコープを作成することもできますし、ボイドタイムやハーフサム、YOD表も一覧として必要な期間をプリントアウトすることもできます。さらに、紫微斗数・四柱推命・宿曜と東洋占術の算出機能も付いています。
個人的には、ポーフィリー(ポルフェリオス)方式など、もう少しハウスシステムの選択肢が増えるといいなとは思っていますが、ともかく、これほどの高性能はソフトは国内では他になく、プロならば誰でも日常的に使っているか、もしくは使ったことがあるソフトではないかと思います。僕自身も旧バージョンを含め(この記事を書いている時点で)10年くらい愛用しています。また、書籍の解説も秀逸であり、書籍版を購入されて絶対に損はありません。
・【高等占星学 アストロロギア】(もしくは「Vector」からでもDL可)
計算精度に自信を持っている占星術ソフト。にもかかわらずフリーウェアです。
NPTのチャート、惑星のイングレス、新月・満月・上弦下弦の時刻、ソーラーリターンなど基本的な機能は備わっており動作も速いので、使い勝手は良いです。
ただ、現状ではアスペクト線が未実装なので、早くこの点が改良されることを望みます。
おそらくここまで高い精度を誇っているソフトは少ないと思います。まず秒単位まで表示できること自体が凄いことです。機能も必要十分で、日本のフリーソフトの中では最高ランクであるのは間違いないでしょう。思えば、以前はイコールハウス方式とMCからの等分割方式のみでしたが、プラシーダス方式も選択できるようになっています。
なお、大切なことも書かれているので、使用前に「説明書」を読んでおきましょう。
・【チャート占星術】(Vector内)
シンプルな機能ですが、計算精度は主要な海外ソフトと比べても1分程度の誤差があるくらいで、実用にも問題ないレベルです。プラシーダス・ハウスシステムを使用。アスペクトのオーブも自分で設定可能です。
初歩的な運勢読解や毎日の運勢表、そして相性と、中高生が好みそうな内容が盛り込まれています。プログラムファイルが一つにまとまっているので煩雑さがなく、10年以上も前から作られているため古いPCでも軽快に動作します。
実は僕も、WindowsMEでStargazerやAstrologなどがフリーズするような場合に、岡庭加奈さんの「MIIBOAT」(当時はフロッピーディスクだった)か、このソフトを臨時で使っていました^^
・【高機能 占星術ソフト・アマテル / AMATERU】
Javaが実行可能な環境において動作しますので、Windowsだけでなく、MacOS XやLinuxでも動作するそうです。Macユーザーにとってのフリーソフトは見当たらないので、ありがたい存在ですね。
出生図にプログレスやトランシットを被せる二重円・三重円が手軽に使えますし、惑星や感受点の右クリック・メニューから個別にアスペクトを調べることも可能です。さらに、「Stargazer」のグルグルを思わせる“タイムマニューバ”という機能で、ネイタルやトランジットの時間を加減できるのも嬉しいです。希望としては、アストロマップ(占星地図、アストロカートグラフィともいう)が付いて欲しいです。
多少(かなり?)マシンパワーを要求されますが、使い方は難しくなく、初心者にも扱いやすいのではないでしょうか。また、英語が苦手で海外製のソフトになじめない人は、日本製のソフトを見直して作者を支援するというのもありです。それによって、より使いやすく、より高性能なものに仕上がっていくことになるでしょうから。また、自分がソフトのバージョンアップに貢献できるという楽しみも生まれます。
どんなソフトかは、「アマテルを動画で紹介」や「もっと詳しく・・・スクリーンショットなど・・・」を見ると特徴がわかります。また、ソフト内もしくはウェブサイトのマニュアルに詳しく操作方法が書かれていますし、国産なので困ったときの解決方法も探しやすいはずです。
いざという時にデータを失うリスクを低減するために、作者のポリシーからcsv形式で保存(インポート/エクスポート)ができるようになっています。Excelなどで直接編集できますし、PCに慣れていない人にもバックアップを取りやすいので、いいアイデアだと思います。
まあ、プログラムファイルのインストール先を指定できなかったり、古いPCや低スペックのマシンだと動作に難ありっぽいのが辛いところですが、内容的には、今後もっと評価が上がって利用者が増えると予想されるフリーウェアの一つです。
§2.英語版
・【ZET 9 Lite freeware】
「ZET - Astrology Software, Freeware Downloads」から「ZET9SETUP084-EN.exe」をダウンロードします。
インストール先は自由に決めて構いません。ただし、デフォルトのままだとフォントが合わずに文字化けしてしまうと思うので、もし文字化けしていたら、ツールバーの「Settings」→「Chart Settings...」からTの文字のあるアイコン(フォント変更)をクリックして、"ZET Font"の方にチェックを入れましょう。設定したら、再びツールバーに戻って「Configuration」→「Save Configuration...」をクリックします。これで文字化けしなくなります。
freewareの場合、チャートタイプには"DARK", "ENGLISH", "ZET"が使用できますが、以上のようにして何らかの設定変更をしたらセーブするのを忘れないようにしましょう。
それと、新規データを作って保存したい場合は、まずツールバーの「Horoscope」→「Database...」をクリック、"DBase\"の階下に右クリックメニューから"New Table"を作成します(もし、"iDefault"でよければ、そこを選択しておく)。この後、「Horoscope」→「Event Data...」をクリックしてデータ入力を済ませたら、保存のアイコンをクリックします。この時、アイコンにカーソルを載せた際に目的のTable名が表示されているかを確認してください。間違いなければクリックしてセーブします。
フリーウェアゆえの機能制限もありますが、元が多機能なので基本性能は十分に堪能できます。若干、動作に負荷が掛かる傾向がありますが、気になるほどでもないと思います。フリーとはいえ精度の高さはそのまま。有料ソフトを買う気がないならば、絶対に入手しておきたいフリーウェアの一つです。
「USER GUIDE」のページがヘルプになっています。使い方がわからなかったら、まずここを参照しましょう。(ソフトのHelpからでもOK)
・【Astrolog5.40】→【Astrolog32】→【StarFisher】(OrionSoft)
どうして、これだけ高機能で優れたソフトがフリーで公開されているのか不思議に思うくらい、完成度の高いソフトです。上記のソフトは進化形態の様子。とはいいつつ、StarFisherはAstrologほど多機能ではないのが残念です(プログラムの作者が変わっているためかな? Walter D. Pullen→Tomas Kubec)。ただ、解釈文は膨大に表示されるので参考になるし、役立ちます。
なお、これらは(出生)データの互換性があるので、僕はAstrolog5.40で3Dの惑星位置を出して、Astrolog32やStarFisherで2Dの位置を出すということをしています。(※)
英語のソフトですが、日本語で解説されたサイトがあるので、そちらを参考にして取り組んでみると理解しやすく、習得も早いと思います。「Go!Go! Astrolog 5.40」
さらに、エフェメリス(天文暦)を必要に応じて追加することができますし、Atlasを世界版に拡張も可能です。また、Astrolog32の「Download」ページから、"Charts of celebrities(有名人のチャート)"のデータ集もDLできます。
※3D計算に関して。
「StarWise」のサイトの「3D Chart」から、"Download my version of astrolog.dat"を開き、中身をdatファイルとして保存します。
そして、それをAstrolog5.40のあるフォルダにある"Astrolog.dat"と差し替えます。ただし、オリジナルを消してしまうと後で直したい時に困るので、元ファイルは"Astrolog-Original.dat"のようにしておくと良いと書かれています。datファイルを置き換えたら、本体を起動させてツールバーの「Edit」→「Run macro(Nomal set)」→「Togle Eclp / RA」(F1)をクリックします。この操作で3D計算と通常表示が切り替わります。
なお、参考文献として「Finding Paradise」というFree ebookが提供されています。
「Relocation Astrology / Astrocartography self-help guide download」
名前とメアド、オプションで生年月日を入れて送信するとダウンロードページが出ますので、そこでPDFを保存します。
※西洋占星術のソフトを紹介しているサイト
「西洋占星術ホロスコープソフトガイド」
ここで紹介しているソフトも含まれますが、Macユーザーの方にも使えるソフトも紹介されています。サンプル画像つきです。
「占星術支援ソフトの紹介」
国内外の三大ソフト(Stargazer/MIIBOAT TOOL/Astrolog)の中核機能を比較されています。
☆おまけ:お役立ちサイト(※英語) |
・【Astro-DataBank】
「Astrodienst」(www.astro.com)主催のサイトの一つ。
まさにデータバンクという感じで、海外のサイトへのリンクや有名人の出生データが膨大に掲載されています。
また、ここに収録されている出生データには「AA, A, B, C, DD, X, or XX」という表示でランク付けされていて、どの程度の信頼できるデータなのかが分かるシステムになっています。AAやAだから絶対的に信頼できるとは限りませんが、かなり確度の高いソースとして使うことができます。
・【Astro-Wiki】
こちらも「Astrodienst」(www.astro.com)主催のサイトの一つ。様々な占星術に関する情報がWiki形式でまとめられています。占星術用語で分からないものが出てきたら、ここで調べてみると必要な情報が得られるはずです。
・【ASTROTHEME】
「Astrodianst」に引けを取らない秀逸サイトの一つ。ここにもDatabaseがあるので、もし他で見つからなければ、こちらでも検索してみましょう。
また、初歩的な内容から発展的な内容まで幅広く扱っているので、参考になることが多いだけでなく、利便性も良いサイトです。
・【Astrologers' Community】
占星術は世界各国の人々が使っていますから、このインターネット時代では様々な意見交換や議論が空間を飛び越えて行われます。ここもそんなコミュニティーの一つで、あちこちの国の人が、それぞれのテーマについて色んな意見を出し合っています。
別の国の占星術事情がどのようなものかが分かったりして、読んでいるだけでも有益な知識が得られることが多いです。
・【Astrofaces】
「百聞は一見にしかず」と言いますが、太陽・月・アセンダントの配置ごとの顔写真が掲載されています。
ごちゃごちゃ説明するよりも実際に見て頂いた方が早いです。例えば、"Sun Moon Asc"のところで、自分の太陽・月・アセンダントのサインと同じ人を探してみましょう。どんな顔してるでしょうか^^ また、自分の顔写真も送れば掲載してくれるそうです。
まあ、顔かたちや体型に関しては、Ascにアスペクトする惑星の影響なども関わってくるし、Asc・太陽・月の三要素だけで判別できるものではないのですが、一つの試みとしては面白いです。
・【World Time Clock & Map - Check Current Local Time Around the World】
「24TimeZones.com」と検索すると早いです。
世界の現在の時刻を知りたい時や、その場所での標準時を確かめたい時などに重宝します。"Settings"から言語などを変更できます。
また、"World Time Directory"をクリックすると、各国の都市の時刻が一覧で表示されます。都市名、国名、TimeZoneでソートできます。トップページは表示が重いので、この辺のページをお気に入りに入れておくといいかもしれません。
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ここで紹介してきたサイトを導入として活用することで、より占星術の世界への理解を深めていただけたら嬉しく思います。
SgwdSA2s