With the I Ching

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乙女座のノードについて。そして、獅子座のノードへ

2016-11-22 23:42:41 | 占星術

占星術と聞くと、太陽や月、木星や土星といった惑星を思い浮かべるでしょうか? それとも、天秤座や魚座といった12星座を思い浮かべるでしょうか?

昔の雑誌を見ると、そこには太陽星座がほとんどでしたが、今は月星座なども加味するものも出てきました。

でも、本当の占星術はもっともっと奥が深く、そうした初歩的な入り口を抜けると、広大な空間が待ち構えていて、なんだかめまいさえ感じるものです。

でも、いきなりそんな話をするわけにもいきませんので、ここでは惑星や星座だけじゃないという意味で、「感受点」と呼ばれる占星術の判断ポイントを一つ紹介しようと思います。

 

今回はノード(Node、記号は☊)です。

(なんか、ヘッドホン🎧とか、物理のオームΩみたいなマークですね。実際、Ωのほうは天文学での惑星の昇交点黄経の表記として使われています)

英語だと節とか交点の意味ですが、占星術では大体、月の交点(昇交点、降交点)のことを言います。☊の記号も、「しょうこうてん」で文字変換すれば出てきます。

月の交点というのは、月の軌道である白道と、太陽の軌道である黄道とが交わる点のことで、黄道に対して月が昇るように交わるか、降りるようにして交わるかで名前が分けられています。

南側から北側へ昇る場合をノースノードといい、反対側はサウスノードといいます。

 

で、そのノードの意味ですが、主には「普段の人間関係」というところで、少し意味合いが広いです。

スピリチュアル系では、これを拡大解釈して「前世や来世と関係する人たち」と見る人もいます。

また、ノースノードをドラゴンヘッド(竜頭)、サウスノードをドラゴンテイル(竜尾)とも呼び、その竜の口から新しいものを食べて、古いものをしっぽのあるお尻から出す、みたいな働き方もします。

もう少し短く整理すると、ヘッドから取り入れ、テイルから排出する、という二つの視点と役割がある、ということです。

 

私たちは学んだことや、教えられたことを基にして生きていますが、全部を吸収できるわけではなく、自分にとって不要なものは排出しています。

その一方で、自分にとって欲しいものはパクパクと食べて、取り入れていく。

これは新しい経験をしたり、人間関係の中で普段とは違う反応をしてみたり、もっと勉強したり、できなかったことを訓練によってできるようにする、といったイメージです。

色々と試してみて、その中で自分にとって価値があるものや、まだ学ばないといけないなーと思うものが吸収され、特に必要ないと思うものは自分から出ていく。デトックスですね。

あるいは、学んできたものは慣れたものなので、大抵は無意識にできるほど簡単です。でも、発展がないためそのうちにつまらなく感じてきたりします。だから、もう自分にとって十分であれば、それをどんどん手放して、本当に必要としている人たちに役立ててもらうといいでしょうね。

テイルのほうに意識が向かうと、断捨離とかミニマリスト的な生き方になるかもしれません。

もっとも、吸収も排出も、どっちであれそのことに執着すると良くありません。だからかどうか知りませんが、スピ系での解釈ではノードをカルマと見る向きもあります。

 

それはそうと、自分に必要なものを取り入れるという働きを考えると、ヘッドのほうは目標やテーマとも言えるんじゃないかと思いますので、最後にその視点で見ておこうと思います。

現在、ドラゴンヘッドは乙女座にあります(逆に言えば、この反対側の魚座にドラゴンテイルがある)。

占星術的に見ると、2015年の11月半ばから来年の5月上旬までの間は、誰にとっても乙女座の「自分磨き」的な性質が人間関係の要になっている、ということです。

それは、自分自身を否定せず、受け入れ、愛すること。

もっと実際的な意味では、生活や仕事で必要なスキルを身につけて、個人としての能力を高めること。さらには、あなた自身と同じく、一人ひとりの個性、適性、長所(取り柄)を尊重すること。

時にはガードの固い状態、もしくは人付き合いを嫌う性質も出やすいかもしれません。でも、ある程度、自分で自分を認めてあげられるようになるまでは、目の前のことに集中する期間も必要なんだと思います。

まだ半年ほどこの期間が残っていますが、その間にできるだけ自分自身の価値に気づいてあげることが大切でしょうね。もちろん、そのこと自体はいつだって大事に違いありませんが、特にこの時期に集中して自分磨きをしておくといいと思います。

それができると、自然とピッタリの役が回ってきて、それが楽しくて愚痴や不満を漏らすことも減っていくんじゃないでしょうか。そして、段々と豊かさに心が満たされ、感謝したくなることが増えていく――。

 

もう少し広く、人類的な観点で言えば、例えば難民問題もここに関係しているような気がします。戦火に追われて故郷を離れた人たち、また、自然災害や人災によって住む場所を追われ、他の所に移らざるを得なくなった人たちを「受け入れる」(吸収)か、「拒否する」(排出)か。

人間の心の根深い問題として、それが世界の大問題として表れているのだとすれば、これを解決する最大の方法は、「私」を「私たち」に、あるいは「わたし」を「あなた」に拡張して考えることかもしれません。自分自身を愛することが、あなたを、そして人類の全てを愛することになるように。

さらには、地球に生きる全ての生命を愛することになるように・・・・・・

ところで、月のノードは通常の12星座の巡りとは逆回りですから、この乙女座の次は獅子座に入っていきます。創造性とか遊び精神の星座です。

乙女座のノードでは、世界全体として一人ひとりの特性を磨き、また、個人の生活を彩るものを活かす流れにあるように思いますが、獅子座のノードでは、単にそこにあるものを使うのではなく、自分から生きる喜びをクリエイトしていく、そんな流れになるのかなと考えています。

 



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