どう言ったら昨夜の出来事を冷静に話せるんだろう。
ともかく
そいつは患者の傍に近づいた。
嚥下が悪く、だから・・ゆっくりと自分の手で、身体を作る大事な大事な食事を取っている彼のそばに。
そしてやおら彼からスプンを取り上げると、食べ物を彼の口へ放り込んだ。
そいつは心の中で呟いた。
『 さっさと食べてよ。あたし 早く帰りたいんだから 』
そして まるで、ゆっくりしか嚥下出来ない彼が悪いかのようにイライラと、食べ物を彼の口に次々と詰め込んだ。
やがて 患者をベッドに寝かせ、心配しながら戻ってきた私は
彼が吐き出した食べ物を、床に這いつくばって拭いている、そいつを見る。
それから彼を見た。口の中が飲みきれない食べ物でいっぱいに詰まり、その頬はフグの様に膨らんでいた。
私の血が一気に頭に上がる。
ベテランの彼女は少しオロオロし 『 吐いてしまった 』 と言いながら それでもまだ彼の食事の介助?・・・・を続けようとした。
「 もう結構です。・・・さあ、ゆっくり食べてね 」私はスプンを彼に渡した。
気を悪くした彼女は、もう一人の食事の遅い患者のところへ向かい、スプンを取り上げ、その人のあごを乱暴にグイと持ち上げ
『 ほら、顔上げて、さっさと・・
「 かまわないから。ゆっくり食べてね 」
声は患者さんにかけながらも 目はきっと彼女を威圧して私は彼女の邪魔をする。
愚かなベテランは、誘導はおろか下膳すらせず、いきなりコップなど洗い出す。
その背中を私への怒りでいっぱいにして。
お前が、訴えることが出来ない患者さん達の耳元に 酷いコトをささやいているのは知ってる。
涙を流すその人たちを、私たちが何度励ましてきたかしれない。
私たちが懸命に上の者に話しても 実際に見てない上は何もしない。
10分で済むコップ洗いに、たっぷり倍も時間を掛けて、ただそれだけをすると
彼女は椅子に座り、遅番の時間の終了前に夜勤者が「 どうぞ、もう上がってください 」と声をかけるのを待っている。
だが今夜の夜勤者はそんなコトは言わない。
そんなコトを言うと こいつが次もまた、早く帰る為にずさんな仕事をするからだ。
終了時間がようやく来て彼女が帰った後のコップは ビショ濡れで拭かれてもいなかった。
あんな奴を首にしない この職場が情けなかった。。。
ともかく
そいつは患者の傍に近づいた。
嚥下が悪く、だから・・ゆっくりと自分の手で、身体を作る大事な大事な食事を取っている彼のそばに。
そしてやおら彼からスプンを取り上げると、食べ物を彼の口へ放り込んだ。
そいつは心の中で呟いた。
『 さっさと食べてよ。あたし 早く帰りたいんだから 』
そして まるで、ゆっくりしか嚥下出来ない彼が悪いかのようにイライラと、食べ物を彼の口に次々と詰め込んだ。
やがて 患者をベッドに寝かせ、心配しながら戻ってきた私は
彼が吐き出した食べ物を、床に這いつくばって拭いている、そいつを見る。
それから彼を見た。口の中が飲みきれない食べ物でいっぱいに詰まり、その頬はフグの様に膨らんでいた。
私の血が一気に頭に上がる。
ベテランの彼女は少しオロオロし 『 吐いてしまった 』 と言いながら それでもまだ彼の食事の介助?・・・・を続けようとした。
「 もう結構です。・・・さあ、ゆっくり食べてね 」私はスプンを彼に渡した。
気を悪くした彼女は、もう一人の食事の遅い患者のところへ向かい、スプンを取り上げ、その人のあごを乱暴にグイと持ち上げ
『 ほら、顔上げて、さっさと・・
「 かまわないから。ゆっくり食べてね 」
声は患者さんにかけながらも 目はきっと彼女を威圧して私は彼女の邪魔をする。
愚かなベテランは、誘導はおろか下膳すらせず、いきなりコップなど洗い出す。
その背中を私への怒りでいっぱいにして。
お前が、訴えることが出来ない患者さん達の耳元に 酷いコトをささやいているのは知ってる。
涙を流すその人たちを、私たちが何度励ましてきたかしれない。
私たちが懸命に上の者に話しても 実際に見てない上は何もしない。
10分で済むコップ洗いに、たっぷり倍も時間を掛けて、ただそれだけをすると
彼女は椅子に座り、遅番の時間の終了前に夜勤者が「 どうぞ、もう上がってください 」と声をかけるのを待っている。
だが今夜の夜勤者はそんなコトは言わない。
そんなコトを言うと こいつが次もまた、早く帰る為にずさんな仕事をするからだ。
終了時間がようやく来て彼女が帰った後のコップは ビショ濡れで拭かれてもいなかった。
あんな奴を首にしない この職場が情けなかった。。。