日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

社会を守るための一考

2016年07月28日 | 日記

社会を守るための一考

 

A.衝撃の事件

 

1.相模原市の障害者支援施設(定員160人)で、19人の障害者の方が、7月26日の深夜、外部から侵入した元同施設職員であった1人の異常者によって殺されるという痛ましい事件が起こり

ました。

 

2.お亡くなりになられた方々の御冥福を衷心よりお祈り申し上げます。

 

3.私は、母の介護に苦労を重ね、施設(相模原市の施設とは異なる老人養護施設です)の方々にはお世話にもなり、介護の現場も少しは見ておりましたので、19名の方々が、それも異常者1名に

よって殺されるという今回の事件は、被害者の多さと手口の残忍さに、少なからずの衝撃を受けております。

 

B.事件の印象

 

1.今、東京都知事選挙のさなかにあります。候補者は、若いお母さん方に社会に出て活躍してもらうため、お母さん方の負担を軽減すべく、待機児童の解消の方法を政策として取り上げられ、高齢

者の医療と介護の在り方を、政策として取り上げられています。大いに期待するところであります。そして事件は、今後、様々の専門家によって議論され、施設の対策も進むことと思われます。

 

2.少し私見を申し上げます。精神病棟、介護施設での虐待は、私が知らないだけかもしれませんが、昔に比べれば今は格段に改善されているものと思われます。しかし、年2月には、川崎市の老

人ホームで、2014年11月に発生した当時87歳の男性の転落死は、同ホームの職員が夜勤時に投げ落としたものだという容疑が立ち、同職員は逮捕され、この男は容疑を認めました。そして、

2014年12月に起きた86歳と96歳の女性の転落死も、同人が同様に投げ落した事を認めたと伝えられています。これらのような、心に嗜虐の闇を持ち、障害者や要介護者の人格を人格と思わ

ない精神の異常者は、こうした現場に集まって来るのだろうと、私はかねてより思っています。これは、アウシュヴィッツの強制収容所の生活を綴(つづ)ったヴィクトール・E・フランクルもその

ような人間の性行について書いています。むろん、介護の現場に携(たずさ)わられているすべての皆様の御苦労には並々ならぬものがあり、入所者の安全には万全の配慮がとられているのも事実で

す。感謝申し上げます。しかし、このような1人か2人の異常者によって齎(もたら)される凶行は防がなければなりません。

 

3、職員応募者の適性検査と、入所者の心のケアと同時に職員の皆さんの心のケアとカウンセリングを事業所単位で行われることが必要と思います。都道府県市区町は、これらのサポートを行う部署

を作り、そのサポートの在り方を、介護の現場に携わられている事業所の職員の皆さんと定期的に話し合い、そこから見えてくるものに人を配置し、予算をやり繰りして計上し、現場に携わられる皆

さんの精神と身体の負担の軽減を、実際に行わなければなりません。

 

4.介護というものの精神的負担は、実の親であっても、また自分が実際にしてやれることは実に少なくても、本当に大変で、身罷(みまか)れば身罷ったで、親不孝したという思いばかりで、その

うちお世話を頂いた施設の方には、お礼を申し上げに伺いたいと思っています。

 

7月31日は、東京都知事選挙の投票日です。

本記事は、選挙の投票をお願いするものではありませんが、選挙期間中でもあり、また、以前には投票をお願いした記事もありますため、下記に文責者とメールアドレスを載せます。

 文責:前田子六(正治)

メールアドレス:shouji_zen@ybb.ne.jp

 

                                      

                                        夏雲

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