新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

雲中供養菩薩シリーズ 南14号

2011-11-15 06:04:17 | 旧仏像ワンダフル
揩鼓(かいこ)、又は「すりつづみ」をたたく
南14号さん、北11号さんと楽器がダブっていますね。

ただこちらはかなり現代的なプロポーションです。
閉じていますが少女漫画チックなデカ目に
小さな頭で異彩を放っています。
二重あごなんて、とんでもございません。

今見て違和感が全く無いですね。
AKBに混じっていてもわかりません。

14号対決は洋風な南に軍配。

◆判定:北 7勝 - 南 7勝

雲中供養菩薩シリーズ 北14号

2011-11-14 05:36:38 | 旧仏像ワンダフル
何にも無いよ~と両手を差し出す北14号さん。

ただ両肘の先から明らかに
質感と色が違うので補修されたと思われます。
と言うことは、この手のしぐさも本来のものと
変わっている可能性はありますね。

たなびく衣の裾と雲の一体化、
また新しい雲の表現です。

まん丸お顔と細身の身体はお馴染みですが。

本来、仏教で酒を飲むのはタブーだと思いますが
婚礼の時くらい大振りの杯を持ってたら
楽しいですね~

雲中供養菩薩シリーズ 南13号

2011-11-13 06:16:26 | 旧仏像ワンダフル
出ました、坊主めくり4人目、南13号さんです。

他の方々が神々しいムードをかもし出す分、
妙に俗っぽくなまめかしい感じがします。

楽器や持ち物に頼ることなく「ただ祈る」
役回りですから存在自体が浮き彫りに
なるわけです。

動きの無い雲の表現も見所ですね。
52体の菩薩さんの丁度中間地点に来てますが
どれもこれも独自の配置、デザイン、
飽きることなし。
同時に憧れと届かない焦燥感のような気持ちが・・
まるで恋する乙女じゃないですかっ。

13号対決は丸腰の坊主めくり、南に軍配。


◆判定:北 7勝 - 南 6勝


雲中供養菩薩シリーズ 北13号

2011-11-12 11:26:30 | 旧仏像ワンダフル
何か仏具のような物を持つ北13号さん。

かなり細身で華奢な感じです。若者なんでしょうか。

ちょっと気になるのは「おへそ」らしきものが
はっきりと表現されている事です。
陰影が浮き出ていて、何か意図があるのかどうか。

だいたい雲中供養菩薩さんたちの持ち物は取り外し可能で、
平安当初の製造だとわかっているものは皆無に等しく、
その点では現代のロマンと言えます。

それぞれのお姿が変わる可能性もあるわけですね。

いまから妄想を膨らませておきますか。


雲中供養菩薩シリーズ 南12号

2011-11-11 05:58:33 | 旧仏像ワンダフル
北5号、南9号に続き僧形の3人目、
南12号さんです。
僧形5体のうち一番の有名人になります。

顔の彫りは薄く、雲は分量が少なくても
広がりのあるシンプルな表現です。

合わせている両手は布に覆われていて
指が見えなくなっています。
いろんなバリエーションがあるんですね~

顔や肩に若干の塗料が残っているようですが
平等院がCGで再現したものがあります。



う~ん、趣が全然変わりますね。
年月にさらされた現在の凄みを改めて感じます。

12号対決は大道具VSシンプル、
と言うことで南に軍配。

◆判定:北 7勝 - 南 5勝

雲中供養菩薩シリーズ 北12号

2011-11-10 10:14:15 | 旧仏像ワンダフル
鐃(にょう)という小ドラのような打楽器担当の
北12号さん。

これまでになく、また大がかりな楽器ですね。
それもうまく足の一点で雲とつながり固定しています。

楽器の割に控えめなアクションでバチを両手に持ち
時間がゆっくり流れていきます。
間違ってもアタタターと連打する事はなさそうです。

雲の流れが見事ですね。
ダイナミックにつながり、見どころが満載、
ネタフルでもったいない感じですが。
きっと製作側はアイディアが有りすぎて
表現が間に合わない~なんて、うらやましい心境で
造っていたのかもしれないですね。

私もちょっとワクワクに感染しますよ。

雲中供養菩薩シリーズ 南11号

2011-11-09 10:17:41 | 旧仏像ワンダフル
11号も楽団員どうしになりました、
縦笛を吹く南11号さん。

ゴージャスな雲の造形が次々と現れて
飽きることがありません。
ずっと見とれて埋没したいのは山々なのですが
時間が限られていてそうも言っていられず。

かなり濃いめの顔の造り、光輪は右に寄っています。
ちょっと斜に構えていたりして。
自由な風を感じます。

なにか変化が必要なとき
それを上等だと迎えに行くか、
暴挙だと言って被害者に収まるか、
心の動きが鏡のように映って面白いもんです。

ここの菩薩さんたちのように
きちんとシンメトリーとかじゃなくても
個性を活かす事ができると思う。

少なくとも自分は前のめりでいたいなぁ~

今回号対決は斜に構えた南に軍配。


◆判定:北 7勝 - 南 4勝

雲中供養菩薩シリーズ 北11号

2011-11-08 22:04:04 | 旧仏像ワンダフル
揩鼓(かいこ)をたたく楽団員の北11号さん。
なでるような手つきが静寂を感じさせます。

うつむき加減で目線は宙をさまよい、
花びらのような雲の表現が華やかですね。

目に見えてもそこに在らず
何も聴こえなくても鳴り響く
 
ここの菩薩さん達の典型的な在りようです。

酸いも甘いも、清濁合わせ飲む達観した境地に、
是非是非私も行かせてください。

雲中供養菩薩シリーズ 南10号

2011-11-06 13:25:08 | 旧仏像ワンダフル
この方も何か楽器を弾いているように
見えますね、南10号さん。

顔形や目鼻の造形で、少なくとも3人くらい
製作者が違うのがわかります。
消え入るようなおぼろげな表現の菩薩です。

楽器が無くてちょっと寂しそう。
52体の菩薩さんを全部描き終わったら
妄想雲中供養菩薩シリーズで、何か持って
もらいましょうか。

10号対決は仕方ないですね、
圧倒的存在感で北に軍配。


◆判定:北 7勝 - 南 3勝

雲中供養菩薩シリーズ 北10号

2011-11-05 22:03:29 | 旧仏像ワンダフル
多分一番の有名人だと思われる北10号さん。

後ろ向きのこのアングルはかなり特殊で
背中を見せて右足でステップを踏む両足も
しっかり表現されています。

右手にバチを取り天衣を華やかにまとう
雲も右肩上がり、華麗なる舞といった
ところでしょうか。

ただ顔の角度がエジプトの壁画のようで
もうちょっと前に向けて流し目にしたほうが
色気がでて良いのでは?と勝手に思います。



とにかく切手にも採用されているほどの
雲中供養菩薩界を代表するキャラなのです。

雲中(U)供養(K)菩薩(B)ことUKB52の、
センターはこの菩薩!なんですかね~