ゆんたく日記

ドラマ、映画、旅行等々…自己満足で好きなこと書いていきます。

『ウルトラミラクルラブストーリー』と『ディア・ドクター』感想

2009-07-01 20:05:42 | 映画
『ウルトラミラクルラブストーリー』
青森で農業を営みながら一人で暮らす水木陽人(松山ケンイチ)は、やることなすことすべてが常識外れな変わり者。心は純粋だが、落ち着きがまったくなく、周囲に手を焼かせてばかりいた。ある日陽人は、訳あって東京からやって来た保育士の町子先生(麻生久美子)と出会い、一目ぼれする。恋を知らない陽人にとって、生まれて初めての恋。「結婚しよう」と猛アタックを仕掛けるが、まったく相手にされない陽人はある日、とんでもない行動に出る。

こちらは先週の水曜日に観に行ってきました。このところたまたま水曜休みが続いているんですけど、映画1000円だと映画観に行かないともったいない気がしてしまい、うれしい映画日和が続いてます 
がっつり久美ちゃん目当てで観たつもりですが、観るうちに松ケンちゃんの演技に夢中になります これはかなりスゴイ 地元青森の映画だからかパワーが違います Lが好きな人よりロボが好きな人に特にうれしい役って感じで ピョンピョン跳びはねたり、土に埋もれてみたり、子どもたちと走り回ったり、森を大疾走・・・・って、わんぱく過ぎる笑 青森弁もすんばらしい 演じる陽人は知的年齢が少し幼い役なのですが、それ故に久美ちゃん演じる町子先生への愛が一途で危険なほどに健気で、ミラクルで ストーリー的にはぶっ飛びすぎてて若干意味不明で、ラストなんて絶句で、監督何考えてるんだろう?と思ってしまったのですが(笑)、後々色々考えると超深いなぁと思うのです 究極過ぎる愛だわぁと 
そして久美ちゃんですが、死んだ元彼を忘れられない幸薄さ全開の役です(笑)保母さん役可愛い 子どもたちとアドリブっぽく喋ってるのが可愛い でもってスタイリストは伊賀さん 

驚くことが多くて見応えのある映画でした  




『ディア・ドクター』
山間の小さな村のただ一人の医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪した。村人たちに全幅の信頼を寄せられていた伊野だったが、彼の背景を知るものは誰一人としていなかった。やがて刑事が二人やってきて彼の身辺を洗い始める――。失踪の2か月前、東京の医大を出たばかりの研修医・相馬(瑛太)が村にやってくる。看護師の朱美(余貴美子)と3人での診察の日々。そんなある日、一人暮らしの未亡人、かづ子(八千草薫)が倒れたとの一報が入る……。
←この写真すごい良い 
これは今日観に行ってきました 公開して間もないからか満席です しかも年配のお客さんが多かったです 『蛇イチゴ』『ゆれる』の西川美和監督なので一筋縄ではいかないだろうとは思ってましたがさすがですねぇ 鶴瓶と村人との交流なんて一見「家族に乾杯」ぽいですが、笑いの中にも、ドキッとするシリアスさというか毒が描かれていて、現在と過去との画面の切り替え方もクセがあって独特で。監督ってば天才なんだなぁ 
ストーリーは、現代の地域医療の問題ががっつり描かれています。無医村に行く医者がなかなかいないってこういうことなんだろうなぁ。どんなに給料がもらえても、やっぱり自分1人しか医師がいなくて村人の命を一気に預かるってどんなに大変なことだろと。「僕は神経内科専門だから癌のことはわからない」とか言えないんですよねぇ。もちろん大きい病院に送ってしまうって方法もありますが、それじゃあ信頼は得られないわけで、ある程度幅広い知識と技術で対応できなければならないんですから相当の勇気が必要な仕事だなぁと思います。だからそういうところのお医者さんは誰もあまりやりたがらないんだろうなぁ。そういえばコトー先生も同じような感じですね ネタバレになりますが、コトー先生と伊野先生の一番大きく違うところは伊野先生は医師免許を持っていないところです。だから難しい処置はしないで、村人の主訴を聞いて薬を出しているだけですが、人柄から神様仏様より伊野先生と言われるくらいの信頼を得ているのです 映画のテーマは「その嘘は、罪ですか?」ですが、そう考えると、嘘をついて医者を続けていく伊野先生より、伊野先生が偽医者だと暴いて村人から離してしまう警察の方がよっぽど罪になりそうな、そんな感じです。八千草さん演じるかづ子さんにしても、大きな病院で孤独に入院生活を送るよりも、家族に胃潰瘍だと嘘をついて、自分の家で村の人に囲まれて最期の時を迎える方が幸せなんじゃないかと思えてしまうのです。ただこの映画の良いところは村人にもかづ子さんにもしっかり救いの手を用意していたところですかねぇ そこがなんか、監督の今までの作品とちょっと違う感じ?笑 単純に鶴瓶の笑顔に癒されるために観ても良さそうですが(笑)、しっかり味わい深い映画でした