ゆんたく日記

ドラマ、映画、旅行等々…自己満足で好きなこと書いていきます。

「おくりびと」

2008-09-21 21:21:54 | 映画
story
リストラされたチェロ奏者・大悟(本木雅弘)は、故郷に戻り、求人広告を手にNKエージェントを訪れる。しかし、そこの社長・佐々木(山崎努)から思いもよらない業務内容を告げられる。それは、遺体を棺に納める“納棺師(のうかんし)”の仕事。妻の美香(広末涼子)には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、見習いとして働き出す大悟。だがそこには、様々な境遇のお別れが待っていた…。

観に行ってきました モントリオール映画祭グランプリ受賞作ですからねぇ 凄いですねぇ日本映画 
いやはや~味わい深かったです 納棺師の話なので暗いように思われがちですが、面白いんです 笑えるところがいっぱいあります でも泣けるところもいっぱいあります そしていろいろと考えさせられます。納棺師という仕事はあまり知られてないし、私もこの映画で初めて知りましたが、本当に美しい仕事だと思いました 「死ぬ直前が一番綺麗だった」ってすごい台詞だし、そうできる仕事ってすごいなぁって思います 一番綺麗になってあの世に行けたら素晴らしいですよね 初めて見た人(しかももう死んでいる人)の体の隅から隅まで大切に扱い、魔法をかけているかのようなしなやかな手つきで清めていくシーンは、静かで緊張感があるけれど、優しくて温かくて素晴らしかったです “おくりびと”って医療者もそうだし、納棺師も、笹野さん演じた火葬場の人も、住職さんとかももしかしたらそうかもしれないけれど、人は死んでからも、多くの職業の人から思われてあの世に行くのだなぁと思うと、なかなか素敵だわと思いました 
そしてこの映画の素晴らしいのは役者さん この人が出てれば間違いないって人が多くて贅沢で完璧な映画でした モックンとヒロスエはもちろん良かったけれど、山崎努さんと余貴美子さんのいる古びた会社なんとも雰囲気があります でもって笹野高史さんと吉行和子さんがいる銭湯って素敵すぎやしませんか? 台詞とか仕草の1つ1つがとても重厚感があって、で、ユーモアがあって、ジーンときます 特に笹野さんの「また会おうの」っていうのがねぇ、温かすぎるんですよ 亡くなった人たちみんなが、あの世で宴会してるかな? みんな笑って暮らしてるんだろうなぁと思うと、劇中にもあるように、死は門であって、終わりではないのかもしれないと思います 「天国の本屋」を思い出したり、「椿山課長」を思い出したり、「ワンダフルライフ」を思い出したり。
それにしても久石譲さんのテーマソングが頭から離れません 素晴らしかったなぁ