今日もあわただしく過ぎていく。

韓国では「秋夕（チュソク）」と言って名節（ミョンジョル）で1年に2回ある。正月と今日の秋夕である。豊作に実った穀物などに感謝して新米や初物の野菜や果物を供えて一家の安全と健康を祈願する。そして1年の無事を感謝する。
大阪では生野区にある韓国の寺、観音寺で行われているので朝早く写真取材に入った。
10時半から始まり秋夕として祭られた位牌に拝礼をしていく。50人以上の人がきていた。1世たちや韓国からこられている人たち、韓国に帰れない人たちがきていた。ここの行事の終わる頃、観音寺を出た。鶴橋駅構内で簡単な昼食を食べて近鉄鶴橋から奈良に戻った。奈良の行きつけの喫茶店で手短に急いで新聞を読んでスーパーで買物をして自宅に戻った。
そして今日撮影してきた写真を送信して取材記事を作成して今終わったところだ。やれやれ。今週1・2日はゆっくりできるが取材交渉とに取り掛かり日程が決まるやまた忙しくなる。

朝は鶴橋に行くまでに自宅の前の市内バス8時16分に乗って8時20分過ぎについた。行きつけの喫茶店で20分ほど新聞を読んで時間をつぶして8時50分にでて近くの郵便局に向かった。着くと7分前、早く済ませようともう何人も来ておられる。9時に開いて振込み作業2件分を終えた。
やっと肩の荷がおりた。
なれない手続きだが郵便局の人が親切に教えてくれるので本当に助かる。
ほっとひと息ついた。

帰りはスーパーで買物を急いでするが近鉄構内で清掃する高齢者の人がいる。いつも顔をみるので挨拶ぐらいだけをしている人がいる。たまたま買物を終えて袋に詰めるために籠を置くと隣にその人がいた。それで「あら。お買物ですか」と聞くと「そうなんです。7人も家族がいるので嫁におかずを買っています」という。私は始めて知った。
1人暮らしばかりと思っていたら7人で暮らしているという。へえ、そうだっのですかとびっくりした。
また私は「1人暮らしで働いたものは貯金しておられると思いました」と言うと「そんななんで貯金せんなあかんの。生きているうちに家族に使っていくわ。残してもしょうがいないやろ」という。
そして私は「明日から2・3日、仕事がないので出るのが嫌で纏め買いです」と話すと私が仕事をしていることに驚かれた。
「へえ、もう裕福な奥さんと思っていたわ」という。
私は「どこが」といいたいがぐっとこらえて「もううちも年金暮らしです。私はあっちこっちに行って仕事しています」と言った。
「そんな。裕福なええとこの奥さんと思っていたわ」という。
ほんまどこがと言いたい。
けっして裕福ではない。ただその日食べることに困らない暮らしをしているだけである。服もそんな高価なものを着ていない、そこそこの手軽な値段で買えるものを着ている。
お世辞とは思えなかったのでびっくりした。
「どこが」といいたかったが72歳の高齢者婦人に余計なことをいったはいけないと考えて何も言わず黙っていた。
ほんまに裕福な暮らしをしていたら私が家事をしてもらえるお手伝いさんがほしいぐらい。そんな余裕はない。
これから夕食の支度をしなければならない。
今日もあわただしく忙しく過ぎていく。