学歴社会は駄目だとか、どこの大学に行ったかよりも大学で何をやったかが重要。
などと日本で言われたこともありましたが、子供の数が減っている今はどうなんでしょうか。
子供の数が減っていて大学の定員がそのままだったら、いい大学に入りやすいんじゃないの?とか思うのは、子供が多い時代に生まれたものの僻みかもしれません。
さて、アメリカではどうでしょう。シリコンバレーでは実力次第。どこの大学を出たとかは関係ない。スティーブジョブスだって、大学中退してるし。僕も昔はそう思ってました。
実際、自分でアイデアを出して、すごいものを作り、会社を作ったり、会社の中で認められて上にあがっていくケースはあると思います。ただそれはごく一握りの世界です。スタートアップでも大企業でも会社に属した場合、まずこいつは仕事ができるやつかどうかの判断は学歴が使われると思います。むしろアメリカのほうが学歴社会じゃないかということに最近ようやく気づいてきました。
例えば、スタンフォードやUCバークレー、カーネギーメロン大学卒というだけで、お、この人はできるんじゃないかと思われたりします。さらにPhD(博士課程卒業)だとさらにその価値はあがります。日本を含む海外の大学についてはほとんどその価値がわからないと思います。アメリカ人に東大に入るのがどれだけ難ししかというのは感覚としてわからないのです。ただ、同じ国から来た人であれば価値はわかるでしょう。インド人のマネージャーがインド人のエンジニアを雇うときなどです。ついこの前、僕の会社にもUC バークレー卒でPhDの人が入ってきましたが、早速大きな仕事をいきなり任されていました。もちろんインタビューで実力を見込まれてのことだとは思いますが。
そして過去に働いた会社も見られます。僕のグループにはインテル、IBM,サンなどから来た人がたくさんいますが、採用の際にもそれらの会社で働いていたならある程度は間違いないといった意識が働いてもおかしくはないと思います。ただ実際はそうとも限らないケースもあります。そういった大きな企業で働いてきた人は視野というか実際にできる仕事の範囲が限られてしまうこともあるのです。これはまたの機会に話します。
僕はアメリカの大学を出たわけでもなく、アメリカの有名な会社で働いてきたわけではないので、上司をはじめ同僚にもはじめは実力は未知数かたいしたことないやつと思われていたかもしれません。ただ、仕事を忠実にこなし、アイデアを出して、チームのために働いていれば、少し時間をかければ認められるんじゃないかと思ってきました。
じゃあ結局はどっちなの?と聞かれそうですが、結論としては初めは学歴。あとは実力。両方あるひとはあっという間に上にあがっていく。学歴だけの人は駄目、実力のある人は時間はかかってもみとめられる。という感じです。あと、アメリカの大学は出てないけど、スティーブジョブズのようになりたいという人は、成功はごく一握りをはいえど、夢を持ち続けてほしいと思います。