遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝白磁皿(夏茶碗)

2021年08月05日 | 古陶磁ー高麗・李朝

今回は、李朝の白磁の皿です。

径 16.1cm、底径 5.9㎝、高 4.4㎝。李朝中期。

 

表も裏も、なかなか味わいがあります。

目跡は、表、裏に5個ずつ。

釉薬が少し青味がかっていて、青白磁のような品です。

表、裏とも、所々に緋色が出ています。

よく見ると、緋色部にはピンホールがあるので、これはいわゆる雨漏りですね。

さらによく見ると、皿の右半分で青味が強くなっています。

裏側もやはり、右半分の青味が強くなっています。釉薬を二度掛けしているのですね。

これは、肩身変わりではありませんか。

雨漏りに肩身変わり・・・・これだけ役者がそろっているのですから、皿から夏茶碗に昇格させねばなりません。

ついでに銘も・・・「雨宿り」・・・急な夕立ちで、木陰に身を隠す(^.^)

 

 蝉しぐれ 蒼空うつす 茶碗かな  遅生

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅生さんへ (Dr.K)
2021-08-05 14:05:28
これは、未使用状態でしょうか、、、?
雨漏りがあり、御本も出ていて、片身変わり、、!
そうですね、これだけ条件が揃ってくると、夏の平茶碗に昇格ですね!

銘:雨宿り
良い銘です(^-^*)
育つのが楽しみですね(^_^)
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Dr.kさんへ (遅生)
2021-08-05 14:30:44
皿として買ったので、お値打ちでした。

能の基本は物真似。
お茶は見立てだそうですから、自分の好きなように仕立てれば良いのですね。
でも、それが様になるか、滑稽で終わるか、センスが試されるので本当はキツイです(^^;
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Unknown (tkgmzt2902)
2021-08-05 14:59:27
焼き物に疎い私ですら、写真を見ただけで心をうごかされました。
焼き物にもオーラがあるのですねぇ。
圧巻は最後の写真。最高の茶碗に映し込んだ青空と雲。
こんなに舞台と役者を操ったプロデューサーがにくいp(^-^)q
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tkgmzt2902さんへ (遅生)
2021-08-05 17:33:48
この品も、すっかり忘れていました。
李朝白磁皿と書いた空箱があったので、探したところありました。
で、しっかり見てみたのが今回のブログです。それがなければ、ずっと忘れたままだったでしょう(^^;
品物さえあれば、プロデューサーは後からついてきます(^.^)
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