『シュワーツコフ回想録―少年時代・ヴェトナム最前線・湾岸戦争』
原書名:IT DOESN’T TAKE A HERO
(Schwarzkopf,H.Norman)
シュワーツコフ,H.ノーマン【著】
沼沢 洽治【訳】
新潮社 (1994/02/20 出版)
『戦争特派員―CNN名物記者の自伝』1995年ピーター・アーネット
同じ訳者によるピーター・アーネットの自伝に登場したので、「英雄はいらない」シュワーツコフ将軍の回想録にも手を出す。
2番目の写真=負傷兵を肩車、はアーネット記者の撮影。本書にも冒頭に掲載。
Norman Schwarzkopf Biography -- Academy of Achievement
それにしても、背の高さが極端に違う二人が肩車すると、こんなになるのね。
原著はこんな感じか:It Doesn't Take a Hero : The Autobiography of General H. Norman Schwarzkopf
ハードカバー版は1992年初版?
General H. Norman Schwarzkopf KCB (born August 22, 1934)
父君は警察・憲兵隊の重鎮。
Major-General Herbert Norman Schwarzkopf (August 28, 1895 ? November 25, 1958)
パーレビ時代のイランにも警察・治安組織の設立・運営助言のために駐在。
悪名高いSAVAKなんかも著者の父らが初期に指導したわけか。
子ども時代の著者は、母と姉たちを本国において一足早く単身赴任中の父に合流。
異文化理解、中東の地域理解など、このころからという年季の入り方は、他の追随を許さないな。
どう振る舞えばよいか等々、このころから鍛えられたわけだから。
雷親父的というか、かっとなってガツンとやる(でかいし、"大魔神怒る"みたい?)こともあったというが、部下を惹きつけるものがあったのだろうな。
ベトナム戦争の時代から、現地人将兵の心を掴むのにも極めて巧み。
アラスカの部隊でも赫々たる成績をあげたという。
演習でアグレッサー(敵部隊)役を担当して、そこそこのところで米軍に撃退されるシナリオに反してどんどん勝ってしまった云々という「戦果」なども。
マンハッタン計画の話を読んだ際(何の本だったか忘れた)、機密の保持に不安があると判断された問題将兵を即座にアラスカの部隊に"飛ばした"という記述があったが、その当時とは情勢が違うわな。
冷戦時代のアラスカは、在ドイツと並んで最前線だわな。
著者がワシントンの人事課勤務当時、身の振り方を相談に来る中佐たちに評定を教えてやり、大佐昇格の可能性の有無=軍に残って頑張った方が良いのか、民間に転出した方が良いのかを助言してやった云々というくだりが興味深かった。
米軍はねえ、巨大な組織だからねえ。いろんな人がいるよね。
上司の評定次第で、周囲の人望厚い人物が実力にふさわしい評価を得られずにキャリアを終える等のケースは枚挙に暇がない由。
「最高の評価をつけておいてやったからな」と上官に言われたんだけど、変だな・・・という中佐に、じつは全然そんなことはないという記録を見せてやったり・・・・というエピソードも。
うーむ。
それにしても、「相手がはっきりしていた戦争を戦うことができた」という点では、今の現役の将兵らと比べてラッキーだった世代というべきか。
父ブッシュに比べてバカ息子は…というべきか。
原書名:IT DOESN’T TAKE A HERO
(Schwarzkopf,H.Norman)
シュワーツコフ,H.ノーマン【著】
沼沢 洽治【訳】
新潮社 (1994/02/20 出版)
『戦争特派員―CNN名物記者の自伝』1995年ピーター・アーネット
同じ訳者によるピーター・アーネットの自伝に登場したので、「英雄はいらない」シュワーツコフ将軍の回想録にも手を出す。
2番目の写真=負傷兵を肩車、はアーネット記者の撮影。本書にも冒頭に掲載。
Norman Schwarzkopf Biography -- Academy of Achievement
それにしても、背の高さが極端に違う二人が肩車すると、こんなになるのね。
原著はこんな感じか:It Doesn't Take a Hero : The Autobiography of General H. Norman Schwarzkopf
ハードカバー版は1992年初版?
General H. Norman Schwarzkopf KCB (born August 22, 1934)
父君は警察・憲兵隊の重鎮。
Major-General Herbert Norman Schwarzkopf (August 28, 1895 ? November 25, 1958)
パーレビ時代のイランにも警察・治安組織の設立・運営助言のために駐在。
悪名高いSAVAKなんかも著者の父らが初期に指導したわけか。
子ども時代の著者は、母と姉たちを本国において一足早く単身赴任中の父に合流。
異文化理解、中東の地域理解など、このころからという年季の入り方は、他の追随を許さないな。
どう振る舞えばよいか等々、このころから鍛えられたわけだから。
雷親父的というか、かっとなってガツンとやる(でかいし、"大魔神怒る"みたい?)こともあったというが、部下を惹きつけるものがあったのだろうな。
ベトナム戦争の時代から、現地人将兵の心を掴むのにも極めて巧み。
アラスカの部隊でも赫々たる成績をあげたという。
演習でアグレッサー(敵部隊)役を担当して、そこそこのところで米軍に撃退されるシナリオに反してどんどん勝ってしまった云々という「戦果」なども。
マンハッタン計画の話を読んだ際(何の本だったか忘れた)、機密の保持に不安があると判断された問題将兵を即座にアラスカの部隊に"飛ばした"という記述があったが、その当時とは情勢が違うわな。
冷戦時代のアラスカは、在ドイツと並んで最前線だわな。
著者がワシントンの人事課勤務当時、身の振り方を相談に来る中佐たちに評定を教えてやり、大佐昇格の可能性の有無=軍に残って頑張った方が良いのか、民間に転出した方が良いのかを助言してやった云々というくだりが興味深かった。
米軍はねえ、巨大な組織だからねえ。いろんな人がいるよね。
上司の評定次第で、周囲の人望厚い人物が実力にふさわしい評価を得られずにキャリアを終える等のケースは枚挙に暇がない由。
「最高の評価をつけておいてやったからな」と上官に言われたんだけど、変だな・・・という中佐に、じつは全然そんなことはないという記録を見せてやったり・・・・というエピソードも。
うーむ。
それにしても、「相手がはっきりしていた戦争を戦うことができた」という点では、今の現役の将兵らと比べてラッキーだった世代というべきか。
父ブッシュに比べてバカ息子は…というべきか。