我が家の犬(ラティ)もこの夏で3歳。
チワワの割に大きすぎる事を除けば、
吠えない。散歩はいらない。留守番が嫌いではない。
という良い(都合の良い?)犬で、大切な家族なのだ。
小学生の頃の私は、近所の犬をナデナデして満足していたのだが、
見知らぬオバサンが散歩させているポメラニアンに釘付けになった
可愛い
可愛い
欲しい
欲しい
欲し~い
毎日散歩に行くから
世話もちゃんとするから
家のお手伝いもするから
お年玉で購入代金半分持つから
という様な事を言って、母親から許可をもぎ取った
母の妹が獣医という事もあり、話はトントン拍子に進み
「患者さんにブリーダーがいて、子犬が産まれたから譲ってもらえるよ。
値段は8万円だから、あなたは半額の4万円を出しなさい。」
と言われたので、貯金をおろして4万円を母に差し出した。
名前は何がいいかしら?? 「マリー? ルーシー??」
早く来ないかな~と待ち焦がれる私の元に子犬はやって来た。
ガーーーーーーーン!
ふわふわのポメラニアンにリボンを付けて
と妄想していた私の前に差し出された犬は
黒い短毛のミニチュア・ダックス。
痩せてはいるが、妙に毛づやが良くて黒光りする姿はウナギ犬を彷彿させる。
その上、子犬のはずなのに・・・でかい
ちょっと!
と思ったが、濡れた瞳に見つめられてペロリと掌をなめられたら、そんな事どうでもよくなってしまった
晩に開かれた家族会議で名前を付ける段になり
母は頑固に「長介」を薦めてくる。
ポメラニアンがダックスになってしまった事は諦めたけど、
いかりや長介と同じ名前は嫌だ!!と必死で抵抗し、
結局は血統書に書かれていた「ボビー」という名をそのまま付けるということで会議は終了した。
このボビー。
家族にとってはかけがえのない存在ではあったが、
大食い。何でもかじる。数分の留守番さえできない。
という駄犬であった。
数年後、駄犬の愚行を嘆いていると、母が私に言った。
「そりゃあ 4万円の 売れ残り犬だったんだからねぇ~~」
ん
4万円
半額じゃなくて、全額負担じゃん