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まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

日本的互助慣行の今日的意義:恩田守雄著「互助社会論」

2006-06-18 06:28:00 | おすすめ書籍など
互助社会論―ユイ、モヤイ、テツダイの民俗社会学

恩田守雄著 世界思想社 ★★★★★

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 本書は、97年「発展の経済社会学」、01年「開発社会学」、02年「グローカル時代の地域づくり」を世に出してきた流通経済大学/恩田守雄教授の最新作。

 本書は、日本の村社会でかつて多く見られた互助行為とそれに基づく互助社会を解明することを通じて、日本社会の本質を捉えたい、日本のムラ社会の互助行為から新たな発展や開発、地域づくりのヒントが得られるのではないか、という著者の想いから、「ユイ」「モヤイ」「テツダイ」といった古くからある日本の互助行為に光をあて、「公助」「共助」「自助」という「助」行為との関係や、来たるべき市民社会の展望を説く渾身の力作です。

 著者は、「平成の大合併」として市町村の合併が進む中、ムラ社会の共同体がもつ互助慣行の衰退に強い問題意識を持ち、現代社会の問題として捉え直すことで、互助行為や共有地(コモンズ)の今日的意義(=地球レベルへの適用)について言及しています。

 たまたま本屋で手に取ったのですが、ページをめくるうちに著者の意気込みに感銘を受け、思わず衝動買いしました。読むのはこれからですが、日本的な互助慣行を体系的に整理した本は非常に少なく、今後の地方分権や市民社会の実現に向けて、本書の果たす役割は大きいと思います。
 「自助」「共助」「公助」というと、「協働」と同じように、「小さな政府」の言い訳のように使われるケースが多く残念ですが、政府の財政事情に関係なく、そのプラス面がクローズアップされることを願っています。


以下、出版社ホームページより。

目 次
はじめに

●第I部 互助社会のパースペクティブ
 第1章 互助社会の原点
 第2章 互助行為の内容とシステム
 第3章 互助組織の種類と変動

●第II部 互助社会の位相 ― 互助制度の継承と断絶
 第4章 近世と近代の互助社会
 第5章 沖縄の互助社会
 第6章 本土島嶼の互助社会

●第III部 互助社会の再生を目指して
 第7章 現代日本の互助社会

おわりに

参考文献/都道府県別参考文献

かつて日本の村落社会で多く見られたユイ、モヤイ、テツダイといった互助行為と、それに基づく互助社会について、膨大な歴史・民俗的資料や緻密なフィールドワークによって捉え直し、そこから現代のボランティア社会のあり方を模索する。

<参考URL>
http://www.rku.ac.jp/teacher/prof-s_onda_m.html
http://www.u-shimane.ac.jp/graduate/kaihatsu/syllabus/kaihatsu/k014.htm
http://www.u-shimane.ac.jp/sogosesaku/curriculum/syllabas/d318170.htm
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