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晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

水のイオン積

2012年02月11日 23時08分53秒 | 化学のお話
純粋な水の中でも、水分子はわずかに電離していて、水素イオン(H+)と水酸化物イオン(OH-)に分かれています。

このときの水素イオンの濃度を[H+]、水酸化物イオンの濃度を[OH-]とすると、

中性の水において、25℃のときは、

 [H+] = [OH-] = 1.0×10^(-7) mol/L

であることがわかりました。


そして[H+] × [OH-] の値は、水溶液が酸性でも塩基性でも一定で、

 [H+] × [OH-] = (1.0×10^(-7) mol/L)^2 = 1.0×10^(-14) (mol/L)^2

となります(ただし25℃の場合)。


ここで、

 [H+] × [OH-] = 1.0×10^(-14) (mol/L)^2 = Kw

とおいたとき、Kwを水のイオン積と呼びます。

※Kwは温度によって決まる定数で、どのような種類の水溶液でも一定になります。

そしてこれを使うと、[H+]と[OH-]のどちらかが判れば、もう一方を計算で求めることができます。


なお、酸性のときは[H+]の濃度が[OH-]よりも高く、塩基性のときはその逆、中性のときは[H+]と[OH-]が等しいことから、

 ・酸性のときは、 [H+] > 1.0×10^(-7)mol/L > [OH-]
 ・中性のときは、 [H+] = 1.0×10^(-7)mol/L = [OH-]
 ・塩基性のときは、[H+] < 1.0×10^(-7)mol/L < [OH-]

という関係になるので、

水溶液の酸性や塩基性の程度を、水素イオンの濃度[H+]だけで統一して表すことができます。




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