晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

人体に含まれている微量元素

2012年08月11日 23時55分40秒 | 化学のお話
先日、人体中に含まれている元素の一覧表を見ましたが、

予想外の元素が(ごく微量ではありますが)含まれていることに少し驚きました。


人体に必須の微量元素として、セレン(Se)やヨウ素(I)、コバルト(Co)などがありますが、

それらよりもわずかに高い割合で、カドミウム(Cd)や水銀(Hg)が含まれているということです。


私が見たのは1994年のデータのため、最近の調査結果ではこれと異なるのかもしれませんが、

やはり重金属のカドミウムや水銀を、ごく微量(※)とはいえ体内に保有しているというのは驚きでした。

※体重70kgの人の体内存在量として、カドミウムは50mg、水銀は13mg含んでいるというデータです。


ただし、今は解明されていないだけで、

もしかしたらセレンのように、(当初は有毒元素と言われていましたが、その後の研究で)人体には必須であることがわかってくるのかもしれません。

また、分析装置や測定法の進歩とともに、ごく微量の必須元素の存在がさらに明らかになっていくかもしれません。


そう考えると、まだまだ人体の神秘は尽きないように思います。




コメントを投稿