晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

親水基と疎水基

2012年07月03日 23時53分04秒 | 化学のお話
有機化合物をつくる基(官能基、原子団)の中で、

水中で電離してイオンになるものや、電離はせずに水素結合で水和するものを親水基と言います。

その例としては、ヒドロキシル基(-OH)、アミノ基(-NH2)、カルボキシル基(-COOH)などが挙げられます。

なお、一般的に親水基が多ければ、その化合物は水に溶けやすくなります。


また油との親和性が強く、水とはなじみにくい無極性の基のことを疎水基(親油基)と言います。

鎖状や環状のアルキル基やベンゼン環などがその例ですが、

一般的に炭素鎖が長くなったり、環状構造が多くなったりするほど疎水性は増加します(水となじみにくくなります)。


親水基と疎水基を同じ化合物のなかでうまくバランスをとるように配置することで、その化合物は界面活性剤としての機能を持つことができます。

どちらかというと油になじみやすい界面活性剤から、反対に水の方になじみやすい界面活性剤まで、様々な種類のものがつくられていますが、

これらはHLBと呼ばれる親水性と疎水性のバランスを現したパラメータによって分類することができます。
(HLBが20に近いほど親水性、0に近いほど親油性となります)。




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