いや~、とりあえず今年度はスキャナー帰ってこないということが確定しましたわw
絵は・・・とりあえずペイントで作成中。
まぁ、そんなこんなの今日この頃、小説第二話を書きました。
ああ、タイトル決まりましたよ。
“Cynical-Knight”です。
和訳すると「冷笑的な騎士」。本編との関連性は特にありません。
主人公が皮肉屋だから、なんとなく「シニカル」ってつけてみたかったんですよ。
はい・・・適当な作者ですみません。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「・・・・・・でっけぇ~」
僕とリヒターさんは、あんぐりと口をあけていた。
場所は、ダランテ公爵家別荘前。
目の前には、僕とリヒターさんと二人で肩車しても背が届くか届かないかというぐらいの高さの門が立っていた。
「・・・公爵様はキリンかゾウでも飼ってらっしゃるのか?」
リヒターさんがヘラヘラ笑いも忘れて、あきれた顔で呟いた。
僕は絵でしかキリンとゾウを見たことがないが、門の大きさからそれは大きな動物なのだろうと推測した。
ギルドに入る前は特殊な境遇だったので、僕は少し世界に疎い。猫ならいつだったか見たことがあるが、大型動物や希少動物などは話に聞く程度で、直接的に見たことがない。
―――と、話がそれかけたところで、屋敷の中から白髪をオールバックにした、いかにも執事のような人が声をかけてきた。
「不審者ですか?」
初対面の人に対してその質問をするのはどうかと思ったけれども、こんなでかいお屋敷の住民に常識を求めること自体が、子猫をキーボードの上で歩かせて「吾輩は猫である」と書くことを期待するぐらい不毛なことなので、とりあえずスルーしておいた。
「いえ、今朝依頼を請けたギルドの者です」
僕がそう言って胸についたギルドのエンブレムを見せると、
「それなら、今お開けいたします」
といって、その老執事は屋敷の奥へと駆けていった。
しばらくして、老執事はカギを一本だけ持ってきた。
なんちゅうこっちゃ、と僕は声に出しかけた。
こういう大邸宅では、カギがでかいリングにじゃらじゃらとひとまとめにさがっているものではないのか。アレをひそかに期待していた僕にとってこの光景は、あまり面白くなかった。思えば、マンガや小説に出てくる豪邸のお約束なんて、実際にはあまりないのかもしれない。
老執事は「今お開けいたします」と息切れしながら、門の中央にしゃがみこんで、下に目立たないように作られた鍵穴にカギを差し込んでまわした。かちゃんと閂(かんぬき)が外れる音がした。それは、門には不釣り合いなぐらい小さな閂だった。
こんなちゃっちい閂でこのサイズの門を閉じるには何本必要なのだろうというのが疑問だが、意外にも執事は閂を一個外しただけで門の取っ手をつかんだ。
他人事だが、老人一人の力でこの門が動くかどうか、心配した。
ギギギギギと、厳かな音を立てて、門が開く。
人間が一人、通れるぐらいの小さな門が、開く。
「へ?」
僕は思わず、間抜けな声を出した。
今まで門だと思っていた格子の一部が外れ、幅1メートルぐらいの狭い門が観音開きに(なぜ観音開きに作る必要があったのだろう・・・)開いた。
「どうぞ、お入りくだされ」
執事は僕たちを招いていたが、僕たちは呆然(ぼうぜん)としてしばらく動けなかった。
「・・・これだけですか?」
僕の問いに、老執事はうなずき、
「ご主人様は、見栄っ張りにございます」
「・・・猫を飼う金があって、こんな粗末な門しか作らなかったんですか?」
「・・・猫を飼うから、粗末な門を作ったのでございます」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
まぁ、入れるからいっか。
しかし、門をくぐれば、広い“お屋敷”だった。
庭はそんなに広くなかったが、『お客様専用入り口』なる所から屋内に入り、延々と回廊を歩かされた。同じ所をぐるぐる回っているようにも思ったが、分岐点のない一本道だったのでそれは違うと分かった。
壁の絵を除けば、ほとんど代わり映えのしない廊下だった。床には長い赤い絨毯(じゅうたん)、天井には電気の明かりが規則的に並んでいた。
まぁ、一本道だから迷う心配もないのだけれど。
やがて、その長い廊下もようやく終わりが見え、広い部屋に出た。執事が言うには、どうやらここが客間らしい。そして入り口から最も遠い部屋らしい。もうちょっと玄関に近い設計にしたらどうかと言ったら、どうしてそのような必要があるのですと逆に訊かれた。つくづくこの人には常識を求めない方がいい。
しばらくその客間で待っていると、奥の扉からいかにも“貴婦人”という感じの女性がでてきた。どうやらこの人が依頼人らしい。しかし、この暑い時期に長袖の服を着て、毛皮のストールを羽織るというのは、暑苦しいのではないか。
金持ちのオシャレというものはよく分からない。
「あなた方がギルドのお方ざますか?」
ダランテ夫人とおぼしき人物が言った。
「はい」
「よくお越しあそばせました。私(ワタクシ)が依頼したアマリス・フォン・ダランテざます」
そう言って、ダランテ夫人は深々とお辞儀してみせた。僕とリヒターさんもそれに合わせて頭を下げた。
だが僕は、貴族って本当に「ざます」とか「あそばす」とか言うのか、と少しずれたことを気にしていた。
文面と口調が違うが、書く時と話す時とで言い回しが替わる人も多いし、だいたい貴族が自分から依頼におもむくとも思えない。たぶんあの文書は代理が書いたのだろう。
僕は話を切り出した。
「それで、依頼についてですが・・・」
「あンら、あなた方は立ったままお話しなさるざますか?これだから無粋な平民のやることはわからないざます。高貴な私はこのイスに座らせていただきますわ」
「・・・・・・」
貴族って・・・・・・・・・
「---ということで、つまり僕たちはこの“ミーちゃん”を探してくればいいんですね?」
僕はさっきもらった写真を手に、確認した。
生後数週間というような黄色い子猫が写っている。話によれば少し昔のもので、今は大きく成長しているらしい。
「そうざます」
「そして、こちらがミーちゃん用の餌ですね?」
僕は僕の傍にある肉塊を指した。1キロあるらしい。ただの猫にそんなに餌がいるのか。
「そうざます。最高級のマグロざます。つまみ食いはだめざますよ」
これだけあったら少しぐらい減っていても気付かれない気がする。あとでこっそり刺身にするか。
リヒターさんはどうでもよさそうにいすに座って、僕たちのやりとりを片肘をついて傍聴していた。
そして依頼内容の確認が終わったあと、ダランテ夫人が笑いながら言った。
「しかし、あなたたちも物好きですことねぇ」
なんのこっちゃ、と僕が思っていると、
「こんな安値で依頼を引き受けてくださるなんて」
どうにも同意しがたいことを言ってきた。
僕は問う。
「・・・どういうことです?」
「だって、10万ヘペルなんて、あなたが今座っている椅子のほうが高いじゃないざますの」
普段からどういう家具を使ってるんだこの人は。
僕は立ち上がり、リヒターさんに言った。
「行きましょう。リヒターさん。この人と話すと脳内のアルファ波がかき消される」
※アルファ波とは人がリラックスしている時に出てくる脳波の一種。なぜ僕が知っているのかはオフレコということで。
しかし、腕をぐいっとひっぱってもリヒターさんは動かなかった。
「・・・・・・どうしたんです?リヒターさん」
「なあ少年、10万って安いよな?な?」
「・・・・・・値上げの交渉ならしませんよ」
「ええっ?少年、俺の考えてることが分かったのか?おまえ、まさかサイキッカーか?超能力者か?」
「・・・・・・あなたの性格は僕が一番よく分かっています」
「くーっ、ウレシイこと言ってくれるなぁ、少年。なら分かるだろ?なぁ?これはまたとないチャンスだぜ」
「・・・・・・行きますよ、リヒターさん」
「ちょ、ちょっと待てよおまえ。考えてみろ、10万は大金だろ?それが倍増するかもしれないんだぜ?それも少なくとも減る心配はなく、そのレートは未知数だ。ローリスクハイリターンだぜ、少年?おい、ちょっと待てよおまえ。勝手に部屋から出て行くなよおまえ。分かった。俺が悪かったからちょっと戻ってこいって。ああ、どうしても出るんだな?チクショウ、しかたない、俺も出るしかないな。ああ、さらば10万ヘペル。おまえのことは一生忘れないからな・・・」
「・・・リヒターさん、初めて話に興味を持ちましたね・・・」
豪邸の近くの公園で、僕とリヒターさんはベンチに座っていた。
「・・・リヒターさん、本当にここに猫が来るんですか?」
「ああ、俺はちゃんと猫の喉鳴らしを聞いた。俺の予想が正しければ、ミーちゃんはここに来る」
「確かなんですね?」
「当たり前だろ。俺を誰だと思っているんだ」
僕はリヒターさんを連れてきて正解だと思った。
異常に発達した聴力。それがリヒターさんの武器だ。標的がどんな所に隠れていようと、彼は音でその場所を知る。相手がいかに音を立てずして隠れようと、リヒターさんは心音で場所を探る。だからたとえIQ180の軍人がダンボールの中に潜んでいても、彼にかかればすぐに見つかってしまうのだ。
「カロロロロ・・・・・・」
おお、なんと、僕にも喉鳴らしが聞こえてきた。うーん、カロロロロって擬音語だったっけか。
「ハルルルル・・・・・・」
猫の喉鳴らしはここまで大きかったっけ。小さい頃の曖昧な記憶しかないので確認のしようがないが、多分このぐらいの大きさだったのだろう。
「コロロロロ・・・・・・」
ボールを蹴っていた子ども達が、散る。仲良く手をつないでいたカップルが、手を離して逃げる。公園の隅を陣取って経営していた果物屋が、商品を置いて走る。
「グルルルル・・・・・・」
僕とリヒターさんは路地から現れたミーちゃんであろう猫と視線を合わせた。
公園には僕とリヒターさんしかいない。あ、あとミーちゃんも。
「ゴロロロロ・・・・・・」
僕とリヒターさんはベンチを立った。背中には、高級マグロの肉塊を背負っている。
「少年・・・」
「なんです?」
「猫を見たのは俺、10年前に旅行して以来なんだが、猫って案外、大きいんだな・・・」
「ははは、そういう種なんですよ・・・」
否。
僕は目の前のミーちゃんが猫でないことを知っている。
つやのある黄金色の毛並み。大きな体に鋭い爪牙(そうが)。顔を囲む、立派な鬣(たてがみ)。
それは、すべての獣の頂点に立つと言われている、百獣の王。
―――そう、ミーちゃんは、ライオンだったのだ。
「・・・さて、どうしますかね、リヒターさん」
「そうだな、猫のあやし方は知らないからな。ここはお約束の手でいくか」
「お約束の手?それはなんです?」
「―――“次回に続く”だ」
「ええっっ?この話『後編』なんですよ?これで『次回に続く』なんて言われても読者が納得するわけが――――――――」
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
なっはっは☆グッダグダだ~♪どーしよ~
OTL
まぁ、納得してくださいな。
コメ返答
○守護(っち)
あ、しつこい?
すいません。
代案としては、しゅごたん、しゅごにゃん、しゅごちゃんの3つがありますが・・・
あ、呼び名は守護ですよねそうですよねすいませんごめんなさい
ああっ、お願いだから石とかナイフとか投げてこないで・・・
>スマXはナナだけ死ぬ事が増えたと思います。
>この前ストック3機戦で3回ともナナが先に逝きました。
僕はスマブラの腕が弱いのでレベル9のコンピュータを倒しまくって練習してるのですが、
いつだったか相手がアイスクライマーだったとき、
5機すべてがナナから死にました。
しかもなぜかポポだけになってから妙に強かったのが印象深いです。
まぁそれはともかく、実質10機倒さなきゃいけなかったので、
スマッシュ入力で左親指が・・・っっ!!
可愛いで選んでもいいと思いますよ。
ピカチュウのほうが可愛いとも思いますけど。
・・・・・・そうすか?
僕の“可愛い”の基準はずれてるんでしょうか?
えっと・・・
僕にとって可愛いのは、(あ、元ネタがわかりにくいのも多いので分かるものだけ共感してくれればけっこうです)
・アイスクライマー(スマブラX)
・ディーディーコング(スマブラX)
・プリン(スマブラX)
・こどもリンク(スマブラDX)
・椿(ソウルイーター)
・ファイアー&サンダー(ソウルイーター)
・烈海王(バキ)
・あかねちゃん(魔人探偵脳噛ネウロ)
・竜宮レナ(ひぐらしのなく頃に)
・ガチャピンとムック(ポンキッキーズ)
・ユウ&レイ(ぷよぷよフィーバー)
・スライム(ドラゴンクエスト)
・はじめ虫(金田一少年の事件簿)
・長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)
・クラッシュバンディクー(クラッシュバンディクー)
・(正式名称無し)小さい悪魔(Xi)
・ジェリー(トムとジェリー)
・ミニドラ(ドラえもん)
・リナリー・リー(D.Gray-man)
・スペランカー(スペランカー)
・キノピオ(マリオシリーズ)
・ロール(ロックマン)
・ロールパンナちゃん(アンパンマン)
・風来坊錬金術師(メイプルストーリー)
・ナヤトレイ(テイルズウィーバー)
・アルフォンス=エルリック(鋼の錬金術師)
・オヤジ(すみれ16歳)
・ミュウ(テイルズ・オブ・ジアビス)
・ジーニアス(テイルズ・オブ・シンフォニア)
・チェスター(テイルズ・オブ・ファンタジア)
・アーチェ(テイルズ・オブ・ファンタジア)
・・・ゼイ、ゼイ以上だ!
○キシケイ
たしかにアイスクライマーは2人そろってナンボ、Wi-Faiで略してアイクの片方が散ってもう片方にやられたことはないですもん。
ポポだけだと↑Bの復帰力がほぼゼロ、メテオ攻撃なし、攻撃力半減(実際にはナナが高めなので半分以下)の雑魚キャラになりますからね。
緊回するたびにナナが死ぬのでタブー戦には使えないのです(あの即死攻撃)。
もち、片方がやられてたら親切心から倒してあげますけどね。
だってカモだもん☆(殴
キシケイGJ ><b
アイスクライマーはナナが死んだ時点で一機減ったも同然なのです
今日はこんなところで。
それじゃあまた。
絵は・・・とりあえずペイントで作成中。
まぁ、そんなこんなの今日この頃、小説第二話を書きました。
ああ、タイトル決まりましたよ。
“Cynical-Knight”です。
和訳すると「冷笑的な騎士」。本編との関連性は特にありません。
主人公が皮肉屋だから、なんとなく「シニカル」ってつけてみたかったんですよ。
はい・・・適当な作者ですみません。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「・・・・・・でっけぇ~」
僕とリヒターさんは、あんぐりと口をあけていた。
場所は、ダランテ公爵家別荘前。
目の前には、僕とリヒターさんと二人で肩車しても背が届くか届かないかというぐらいの高さの門が立っていた。
「・・・公爵様はキリンかゾウでも飼ってらっしゃるのか?」
リヒターさんがヘラヘラ笑いも忘れて、あきれた顔で呟いた。
僕は絵でしかキリンとゾウを見たことがないが、門の大きさからそれは大きな動物なのだろうと推測した。
ギルドに入る前は特殊な境遇だったので、僕は少し世界に疎い。猫ならいつだったか見たことがあるが、大型動物や希少動物などは話に聞く程度で、直接的に見たことがない。
―――と、話がそれかけたところで、屋敷の中から白髪をオールバックにした、いかにも執事のような人が声をかけてきた。
「不審者ですか?」
初対面の人に対してその質問をするのはどうかと思ったけれども、こんなでかいお屋敷の住民に常識を求めること自体が、子猫をキーボードの上で歩かせて「吾輩は猫である」と書くことを期待するぐらい不毛なことなので、とりあえずスルーしておいた。
「いえ、今朝依頼を請けたギルドの者です」
僕がそう言って胸についたギルドのエンブレムを見せると、
「それなら、今お開けいたします」
といって、その老執事は屋敷の奥へと駆けていった。
しばらくして、老執事はカギを一本だけ持ってきた。
なんちゅうこっちゃ、と僕は声に出しかけた。
こういう大邸宅では、カギがでかいリングにじゃらじゃらとひとまとめにさがっているものではないのか。アレをひそかに期待していた僕にとってこの光景は、あまり面白くなかった。思えば、マンガや小説に出てくる豪邸のお約束なんて、実際にはあまりないのかもしれない。
老執事は「今お開けいたします」と息切れしながら、門の中央にしゃがみこんで、下に目立たないように作られた鍵穴にカギを差し込んでまわした。かちゃんと閂(かんぬき)が外れる音がした。それは、門には不釣り合いなぐらい小さな閂だった。
こんなちゃっちい閂でこのサイズの門を閉じるには何本必要なのだろうというのが疑問だが、意外にも執事は閂を一個外しただけで門の取っ手をつかんだ。
他人事だが、老人一人の力でこの門が動くかどうか、心配した。
ギギギギギと、厳かな音を立てて、門が開く。
人間が一人、通れるぐらいの小さな門が、開く。
「へ?」
僕は思わず、間抜けな声を出した。
今まで門だと思っていた格子の一部が外れ、幅1メートルぐらいの狭い門が観音開きに(なぜ観音開きに作る必要があったのだろう・・・)開いた。
「どうぞ、お入りくだされ」
執事は僕たちを招いていたが、僕たちは呆然(ぼうぜん)としてしばらく動けなかった。
「・・・これだけですか?」
僕の問いに、老執事はうなずき、
「ご主人様は、見栄っ張りにございます」
「・・・猫を飼う金があって、こんな粗末な門しか作らなかったんですか?」
「・・・猫を飼うから、粗末な門を作ったのでございます」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
まぁ、入れるからいっか。
しかし、門をくぐれば、広い“お屋敷”だった。
庭はそんなに広くなかったが、『お客様専用入り口』なる所から屋内に入り、延々と回廊を歩かされた。同じ所をぐるぐる回っているようにも思ったが、分岐点のない一本道だったのでそれは違うと分かった。
壁の絵を除けば、ほとんど代わり映えのしない廊下だった。床には長い赤い絨毯(じゅうたん)、天井には電気の明かりが規則的に並んでいた。
まぁ、一本道だから迷う心配もないのだけれど。
やがて、その長い廊下もようやく終わりが見え、広い部屋に出た。執事が言うには、どうやらここが客間らしい。そして入り口から最も遠い部屋らしい。もうちょっと玄関に近い設計にしたらどうかと言ったら、どうしてそのような必要があるのですと逆に訊かれた。つくづくこの人には常識を求めない方がいい。
しばらくその客間で待っていると、奥の扉からいかにも“貴婦人”という感じの女性がでてきた。どうやらこの人が依頼人らしい。しかし、この暑い時期に長袖の服を着て、毛皮のストールを羽織るというのは、暑苦しいのではないか。
金持ちのオシャレというものはよく分からない。
「あなた方がギルドのお方ざますか?」
ダランテ夫人とおぼしき人物が言った。
「はい」
「よくお越しあそばせました。私(ワタクシ)が依頼したアマリス・フォン・ダランテざます」
そう言って、ダランテ夫人は深々とお辞儀してみせた。僕とリヒターさんもそれに合わせて頭を下げた。
だが僕は、貴族って本当に「ざます」とか「あそばす」とか言うのか、と少しずれたことを気にしていた。
文面と口調が違うが、書く時と話す時とで言い回しが替わる人も多いし、だいたい貴族が自分から依頼におもむくとも思えない。たぶんあの文書は代理が書いたのだろう。
僕は話を切り出した。
「それで、依頼についてですが・・・」
「あンら、あなた方は立ったままお話しなさるざますか?これだから無粋な平民のやることはわからないざます。高貴な私はこのイスに座らせていただきますわ」
「・・・・・・」
貴族って・・・・・・・・・
「---ということで、つまり僕たちはこの“ミーちゃん”を探してくればいいんですね?」
僕はさっきもらった写真を手に、確認した。
生後数週間というような黄色い子猫が写っている。話によれば少し昔のもので、今は大きく成長しているらしい。
「そうざます」
「そして、こちらがミーちゃん用の餌ですね?」
僕は僕の傍にある肉塊を指した。1キロあるらしい。ただの猫にそんなに餌がいるのか。
「そうざます。最高級のマグロざます。つまみ食いはだめざますよ」
これだけあったら少しぐらい減っていても気付かれない気がする。あとでこっそり刺身にするか。
リヒターさんはどうでもよさそうにいすに座って、僕たちのやりとりを片肘をついて傍聴していた。
そして依頼内容の確認が終わったあと、ダランテ夫人が笑いながら言った。
「しかし、あなたたちも物好きですことねぇ」
なんのこっちゃ、と僕が思っていると、
「こんな安値で依頼を引き受けてくださるなんて」
どうにも同意しがたいことを言ってきた。
僕は問う。
「・・・どういうことです?」
「だって、10万ヘペルなんて、あなたが今座っている椅子のほうが高いじゃないざますの」
普段からどういう家具を使ってるんだこの人は。
僕は立ち上がり、リヒターさんに言った。
「行きましょう。リヒターさん。この人と話すと脳内のアルファ波がかき消される」
※アルファ波とは人がリラックスしている時に出てくる脳波の一種。なぜ僕が知っているのかはオフレコということで。
しかし、腕をぐいっとひっぱってもリヒターさんは動かなかった。
「・・・・・・どうしたんです?リヒターさん」
「なあ少年、10万って安いよな?な?」
「・・・・・・値上げの交渉ならしませんよ」
「ええっ?少年、俺の考えてることが分かったのか?おまえ、まさかサイキッカーか?超能力者か?」
「・・・・・・あなたの性格は僕が一番よく分かっています」
「くーっ、ウレシイこと言ってくれるなぁ、少年。なら分かるだろ?なぁ?これはまたとないチャンスだぜ」
「・・・・・・行きますよ、リヒターさん」
「ちょ、ちょっと待てよおまえ。考えてみろ、10万は大金だろ?それが倍増するかもしれないんだぜ?それも少なくとも減る心配はなく、そのレートは未知数だ。ローリスクハイリターンだぜ、少年?おい、ちょっと待てよおまえ。勝手に部屋から出て行くなよおまえ。分かった。俺が悪かったからちょっと戻ってこいって。ああ、どうしても出るんだな?チクショウ、しかたない、俺も出るしかないな。ああ、さらば10万ヘペル。おまえのことは一生忘れないからな・・・」
「・・・リヒターさん、初めて話に興味を持ちましたね・・・」
豪邸の近くの公園で、僕とリヒターさんはベンチに座っていた。
「・・・リヒターさん、本当にここに猫が来るんですか?」
「ああ、俺はちゃんと猫の喉鳴らしを聞いた。俺の予想が正しければ、ミーちゃんはここに来る」
「確かなんですね?」
「当たり前だろ。俺を誰だと思っているんだ」
僕はリヒターさんを連れてきて正解だと思った。
異常に発達した聴力。それがリヒターさんの武器だ。標的がどんな所に隠れていようと、彼は音でその場所を知る。相手がいかに音を立てずして隠れようと、リヒターさんは心音で場所を探る。だからたとえIQ180の軍人がダンボールの中に潜んでいても、彼にかかればすぐに見つかってしまうのだ。
「カロロロロ・・・・・・」
おお、なんと、僕にも喉鳴らしが聞こえてきた。うーん、カロロロロって擬音語だったっけか。
「ハルルルル・・・・・・」
猫の喉鳴らしはここまで大きかったっけ。小さい頃の曖昧な記憶しかないので確認のしようがないが、多分このぐらいの大きさだったのだろう。
「コロロロロ・・・・・・」
ボールを蹴っていた子ども達が、散る。仲良く手をつないでいたカップルが、手を離して逃げる。公園の隅を陣取って経営していた果物屋が、商品を置いて走る。
「グルルルル・・・・・・」
僕とリヒターさんは路地から現れたミーちゃんであろう猫と視線を合わせた。
公園には僕とリヒターさんしかいない。あ、あとミーちゃんも。
「ゴロロロロ・・・・・・」
僕とリヒターさんはベンチを立った。背中には、高級マグロの肉塊を背負っている。
「少年・・・」
「なんです?」
「猫を見たのは俺、10年前に旅行して以来なんだが、猫って案外、大きいんだな・・・」
「ははは、そういう種なんですよ・・・」
否。
僕は目の前のミーちゃんが猫でないことを知っている。
つやのある黄金色の毛並み。大きな体に鋭い爪牙(そうが)。顔を囲む、立派な鬣(たてがみ)。
それは、すべての獣の頂点に立つと言われている、百獣の王。
―――そう、ミーちゃんは、ライオンだったのだ。
「・・・さて、どうしますかね、リヒターさん」
「そうだな、猫のあやし方は知らないからな。ここはお約束の手でいくか」
「お約束の手?それはなんです?」
「―――“次回に続く”だ」
「ええっっ?この話『後編』なんですよ?これで『次回に続く』なんて言われても読者が納得するわけが――――――――」
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
なっはっは☆グッダグダだ~♪どーしよ~
OTL
まぁ、納得してくださいな。
コメ返答
○守護(っち)
あ、しつこい?
すいません。
代案としては、しゅごたん、しゅごにゃん、しゅごちゃんの3つがありますが・・・
あ、呼び名は守護ですよねそうですよねすいませんごめんなさい
ああっ、お願いだから石とかナイフとか投げてこないで・・・
>スマXはナナだけ死ぬ事が増えたと思います。
>この前ストック3機戦で3回ともナナが先に逝きました。
僕はスマブラの腕が弱いのでレベル9のコンピュータを倒しまくって練習してるのですが、
いつだったか相手がアイスクライマーだったとき、
5機すべてがナナから死にました。
しかもなぜかポポだけになってから妙に強かったのが印象深いです。
まぁそれはともかく、実質10機倒さなきゃいけなかったので、
スマッシュ入力で左親指が・・・っっ!!
可愛いで選んでもいいと思いますよ。
ピカチュウのほうが可愛いとも思いますけど。
・・・・・・そうすか?
僕の“可愛い”の基準はずれてるんでしょうか?
えっと・・・
僕にとって可愛いのは、(あ、元ネタがわかりにくいのも多いので分かるものだけ共感してくれればけっこうです)
・アイスクライマー(スマブラX)
・ディーディーコング(スマブラX)
・プリン(スマブラX)
・こどもリンク(スマブラDX)
・椿(ソウルイーター)
・ファイアー&サンダー(ソウルイーター)
・烈海王(バキ)
・あかねちゃん(魔人探偵脳噛ネウロ)
・竜宮レナ(ひぐらしのなく頃に)
・ガチャピンとムック(ポンキッキーズ)
・ユウ&レイ(ぷよぷよフィーバー)
・スライム(ドラゴンクエスト)
・はじめ虫(金田一少年の事件簿)
・長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)
・クラッシュバンディクー(クラッシュバンディクー)
・(正式名称無し)小さい悪魔(Xi)
・ジェリー(トムとジェリー)
・ミニドラ(ドラえもん)
・リナリー・リー(D.Gray-man)
・スペランカー(スペランカー)
・キノピオ(マリオシリーズ)
・ロール(ロックマン)
・ロールパンナちゃん(アンパンマン)
・風来坊錬金術師(メイプルストーリー)
・ナヤトレイ(テイルズウィーバー)
・アルフォンス=エルリック(鋼の錬金術師)
・オヤジ(すみれ16歳)
・ミュウ(テイルズ・オブ・ジアビス)
・ジーニアス(テイルズ・オブ・シンフォニア)
・チェスター(テイルズ・オブ・ファンタジア)
・アーチェ(テイルズ・オブ・ファンタジア)
・・・ゼイ、ゼイ以上だ!
○キシケイ
たしかにアイスクライマーは2人そろってナンボ、Wi-Faiで略してアイクの片方が散ってもう片方にやられたことはないですもん。
ポポだけだと↑Bの復帰力がほぼゼロ、メテオ攻撃なし、攻撃力半減(実際にはナナが高めなので半分以下)の雑魚キャラになりますからね。
緊回するたびにナナが死ぬのでタブー戦には使えないのです(あの即死攻撃)。
もち、片方がやられてたら親切心から倒してあげますけどね。
だってカモだもん☆(殴
キシケイGJ ><b
アイスクライマーはナナが死んだ時点で一機減ったも同然なのです
今日はこんなところで。
それじゃあまた。