最近どうもパソコンに触れません。
受験を意識しろと親がうるさく、あまり細かく書けません。
しばらく受験中は小説だけの更新になりそうです。
~・~・~・~・~
この3日間、リヒターさんに肉ばかり食べさせられていたせいで僕の胃は完全にもたれてしまっていて食欲が壊滅的に無かった。
それでも生きていく上では何か食べなければならないので、僕はサラダボウルに適当に野菜をぶち込んだ。
レタスの葉、輪切りキュウリ、丸ごとトマト。
シンプル・イズ・ザ・ベスト。
「朝食だ。食え」
と、僕は野菜でいっぱいのボウルをサヤちゃんの目の前に置いた。サヤちゃんは目が点になっている。
「・・・なんですか、これ?」
「サラダというものだ」
「ああ~なるほど~・・・ってそんなことぐらいわかるよっ」サヤちゃんはテーブルをバシッと叩いた。「何故にサラダ?サラダオンリー?」
「いやなら捨てるぞ」
僕はもうひとつサラダを運び、それを自分で食べ始めた。
「・・・パンは?肉は?」
「ない。僕は肉を食べたい気分じゃない」
「いや、いーちゃんは食べたくなくっても、このキレイなおねーさんは食べたがっているんだよ」
「そんな人いない」
「がんっ」
「いても作る義理がない」
「ががんっ」
「欲しけりゃ自分で作れ」
「・・・ふええ。いーちゃん、なんで私には厳しいの?」
「厳しくない。キレイなおねーさんは料理がうまいと相場が決まっているんだ」
「ぶへあっ」
サヤちゃんは血を吐いて倒れた。死んだっぽい・・・。
「おーい、サヤちゃーん」
・・・・・・。
返事がない。ただの屍のようだ。
「・・・しょうがない、サヤちゃんの分のサラダ、僕が食べることにするか」
「待て~~~い!!」
サヤちゃんが一喝し、立ち上がった。ダメージは深刻なようで、足が震えている。
「肉料理を出せ私の分のサラダを食うな私をちゃん付けで呼ぶな~!!!!」
一度に3つも命令しやがった。とんでもない能力だ。
この人にはいろんな意味でかなわないと思った。
「わかったよ、サヤ」
と言って、僕は調理場に向かった。
「うわーい、持って来てくれたんだー。いーちゃん大好きっ」
僕がウィンナーを皿に盛って持ってくると、サヤちゃんが抱きついてきたので僕は危うくウィンナーを落としそうになった。
サヤちゃんはそんなことおかまいなしにぎゅっと抱きしめてくる。小柄なくせに腕力はばかに強いのでかなり苦しい。
「・・・そろそろ放してくれ」
「ふえ、でもいーちゃん、年上のおねーさんに抱きしめられて嬉しいんじゃない?」
「悪いけど僕は君に動悸するほどロリコンじゃない」
「なんですとっ」
サヤちゃんは僕から手を放し、椅子に座った。表情が暗い。沈んでいる。
「・・・・・・」
なんだか、いじりがいがあるなあ。
いつか同じことを僕に対して言った弓使いを思い出した。
あの人、こんな気持ちだったんだ・・・。
ちょっぴり、共感。
「さ、落ち込んでないで、ウィンナーでも食べようぜ」
と言って、僕はウィンナーをフォークにさして、サヤちゃんの目の前に差し出した。
すると、ヒク、ヒクとサヤちゃんの鼻が動き、
ガバァッ
と、一口でウィンナーを頬張った。
頬がウィンナー型に変形している。
そこからモキュモキュと咀嚼する。ウィンナーが果たしてあのように食べるものだったかどうかは謎だが、とりあえずサヤちゃんは幸せそうに笑っている。
・・・僕も見ていておなかがすいてきた。
そうだ、サラダを食べよう。
僕がテーブルに視線を落とすと、そこには2つ空のサラダボウルがあった。
・・・・・・2つ、あった。
「・・・あの、サヤちゃん?」
「ちゃん付け禁止。いい加減に慣れろバカ野郎」
「えっと、・・・サヤ、サラダは?」
「ああ、食べたよ」
「2つとも?」
「2つとも」
・・・・・・。
まあ、朝は食べるほうじゃないし、いいか。
僕は牛乳をコップ一杯に注いで飲んだ。今朝の牛乳は格別だった。
「あ、いーちゃん」
「ん」
「私にもオレンジジュース一杯」
「ん」
~・~・~・~・~
さて今回の話はここまでです。当然ながら10話に続きます。
何の変哲もない(?)ウィル君とサヤちゃんの朝食のシーン。
だんだんサヤちゃんがギャグキャラ化しているのは気のせいです。
本当は「うにゃー」と言って暴れだしたり、勢いよく起き上がって椅子の足で頭を打つなどの事をさせたかったのですが、さすがにそんなことはできなかったぜ。
それではまたの機会を御贔屓に。さようなら。
受験を意識しろと親がうるさく、あまり細かく書けません。
しばらく受験中は小説だけの更新になりそうです。
~・~・~・~・~
この3日間、リヒターさんに肉ばかり食べさせられていたせいで僕の胃は完全にもたれてしまっていて食欲が壊滅的に無かった。
それでも生きていく上では何か食べなければならないので、僕はサラダボウルに適当に野菜をぶち込んだ。
レタスの葉、輪切りキュウリ、丸ごとトマト。
シンプル・イズ・ザ・ベスト。
「朝食だ。食え」
と、僕は野菜でいっぱいのボウルをサヤちゃんの目の前に置いた。サヤちゃんは目が点になっている。
「・・・なんですか、これ?」
「サラダというものだ」
「ああ~なるほど~・・・ってそんなことぐらいわかるよっ」サヤちゃんはテーブルをバシッと叩いた。「何故にサラダ?サラダオンリー?」
「いやなら捨てるぞ」
僕はもうひとつサラダを運び、それを自分で食べ始めた。
「・・・パンは?肉は?」
「ない。僕は肉を食べたい気分じゃない」
「いや、いーちゃんは食べたくなくっても、このキレイなおねーさんは食べたがっているんだよ」
「そんな人いない」
「がんっ」
「いても作る義理がない」
「ががんっ」
「欲しけりゃ自分で作れ」
「・・・ふええ。いーちゃん、なんで私には厳しいの?」
「厳しくない。キレイなおねーさんは料理がうまいと相場が決まっているんだ」
「ぶへあっ」
サヤちゃんは血を吐いて倒れた。死んだっぽい・・・。
「おーい、サヤちゃーん」
・・・・・・。
返事がない。ただの屍のようだ。
「・・・しょうがない、サヤちゃんの分のサラダ、僕が食べることにするか」
「待て~~~い!!」
サヤちゃんが一喝し、立ち上がった。ダメージは深刻なようで、足が震えている。
「肉料理を出せ私の分のサラダを食うな私をちゃん付けで呼ぶな~!!!!」
一度に3つも命令しやがった。とんでもない能力だ。
この人にはいろんな意味でかなわないと思った。
「わかったよ、サヤ」
と言って、僕は調理場に向かった。
「うわーい、持って来てくれたんだー。いーちゃん大好きっ」
僕がウィンナーを皿に盛って持ってくると、サヤちゃんが抱きついてきたので僕は危うくウィンナーを落としそうになった。
サヤちゃんはそんなことおかまいなしにぎゅっと抱きしめてくる。小柄なくせに腕力はばかに強いのでかなり苦しい。
「・・・そろそろ放してくれ」
「ふえ、でもいーちゃん、年上のおねーさんに抱きしめられて嬉しいんじゃない?」
「悪いけど僕は君に動悸するほどロリコンじゃない」
「なんですとっ」
サヤちゃんは僕から手を放し、椅子に座った。表情が暗い。沈んでいる。
「・・・・・・」
なんだか、いじりがいがあるなあ。
いつか同じことを僕に対して言った弓使いを思い出した。
あの人、こんな気持ちだったんだ・・・。
ちょっぴり、共感。
「さ、落ち込んでないで、ウィンナーでも食べようぜ」
と言って、僕はウィンナーをフォークにさして、サヤちゃんの目の前に差し出した。
すると、ヒク、ヒクとサヤちゃんの鼻が動き、
ガバァッ
と、一口でウィンナーを頬張った。
頬がウィンナー型に変形している。
そこからモキュモキュと咀嚼する。ウィンナーが果たしてあのように食べるものだったかどうかは謎だが、とりあえずサヤちゃんは幸せそうに笑っている。
・・・僕も見ていておなかがすいてきた。
そうだ、サラダを食べよう。
僕がテーブルに視線を落とすと、そこには2つ空のサラダボウルがあった。
・・・・・・2つ、あった。
「・・・あの、サヤちゃん?」
「ちゃん付け禁止。いい加減に慣れろバカ野郎」
「えっと、・・・サヤ、サラダは?」
「ああ、食べたよ」
「2つとも?」
「2つとも」
・・・・・・。
まあ、朝は食べるほうじゃないし、いいか。
僕は牛乳をコップ一杯に注いで飲んだ。今朝の牛乳は格別だった。
「あ、いーちゃん」
「ん」
「私にもオレンジジュース一杯」
「ん」
~・~・~・~・~
さて今回の話はここまでです。当然ながら10話に続きます。
何の変哲もない(?)ウィル君とサヤちゃんの朝食のシーン。
だんだんサヤちゃんがギャグキャラ化しているのは気のせいです。
本当は「うにゃー」と言って暴れだしたり、勢いよく起き上がって椅子の足で頭を打つなどの事をさせたかったのですが、さすがにそんなことはできなかったぜ。
それではまたの機会を御贔屓に。さようなら。